群狼の舞―満州国演義〈3〉

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著者 : 船戸与一
  • 新潮社 (2007年12月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (417ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104623044

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群狼の舞―満州国演義〈3〉の感想・レビュー・書評

  • 52頁まで読んだ。
    第1章 北の残光の7から、今度は読む予定。

    読み進めるか止めるか、微妙なところ。

  • 日本の侵略していく過程が事細かく書かれていて,それに関わる人々の品性がどんどん嫌なものになっていく.敷島家では次郎だけが救いである.

  • 満州国設立へと向かう一方、連盟脱退を契機に国際的な孤立に向かっていくのがこの三巻。どんどん後戻りのきかない事態へと突き進んでいく。

    ここにきて敷島四兄弟という四人の主人公の視点を用意したことが活かされていて、彼らの視点を通じて様々な物事や光景が語られる。
    なかでも良識的な外務官僚だった筈の太郎の変貌ぶりは印象深く、"国家建設は男の最高の浪慢"という言葉を胸に満州国経営に邁進し、「昔はアヘンなんて嫌いだったが、満州国経営のためには熱河のアヘンを盗る必要がある」と熱河侵攻を肯定的に語るようになる。異常な時代の空気の中で、少しずつ感覚が麻痺していく人々の姿を象徴しているのだろう。
    ところでこの阿片の描写はすごく興味深いもので、個人的には本書を通じて初めて知った史実。実際に満州国の会計には阿片の専売事業についての記載があったそうな。

    元馬賊の次郎の視線は、インド独立資金獲得のために満州を利用してビジネスを営むインド商人の姿を映し出している。阿片経営の話同様、こういうビジネス的な目線での満州に関する話は、大戦へと至るシナリオの大筋ではないのであまり知られていない。
    花形憲兵になった三郎は、戦闘疲れで気性の荒れた兵士達が各地で現地住民を虐げたり強姦する様や、ロシア人芸者をはべらせて豪遊する上官達の姿を目撃し、憤りを覚える。
    中国語を習得した四郎には日本の農村の人口過剰の捌け口として満州に送られた開拓民達の面倒を見る仕事が宛がわれるのだけど、この開拓民村の光景も衝撃的。

    満州各地を放浪して様々なものを目にしてきた次郎が、十数年ぶりに再会する兄の太郎に「満州国の前途は厳しい」と忠告する辺りがこの巻のハイライト。
    机上の理想や謀略ではなく、地上で起きている事態を突き詰めていけば、既に事態が泥沼化していることには気づけたのかもしれない。
    こういう台詞を、故郷も国籍も立場も捨てた大陸浪人の次郎に言わせるあたりは、この作品の上手さだと思う。

  • 敷島四兄弟に係る身近な人が自殺や病気で亡くなった。これから迎える日本の運命を暗示しているようである。それにしても、やはり日本は満州の国家運営に阿片収入を財源にしたようだ。それと、甘粕正彦の暗躍もつたえられていた。今から振り返ると、満州には日中ともに悪党どもがなんと跳梁跋扈していたことか。

  • 4兄弟は、果たして荒野と化した満州にはびこる群狼に秩序をもたらすのか。あるいは、彼等こそが群狼の頭目となるのか。

  • 満州国建国へ。満州でやりすぎて国際社会からますます浮いて行く大日本帝国。帝国陸軍から「皇軍」へ。日本は国を挙げて満州への期待が膨らみ、覆水盆に返らない状態へ。

    敷島家の四者四様の満州が面白いです。

  • 2012/03/28完讀

    ★★★★☆

    「建立國家是男人最高的浪漫」,滿州國建立之後,太郎不禁也為這個炫目的魅力所著迷。關東軍打算進攻熱河,因為熱河盛產良質的鴉片,可以籌措軍費,也可以搶蔣介石和青幫的鴉片生意,斷絕他的財源。國際聯盟的李頓調查團正在展開調查,但國內輿論已經沸騰,關東軍決定視政府與軍部和國際聯盟為無物,進攻熱河。由於蔣介石採取先安內再攘外政策,因為並無太大抵抗,熱河即為關東軍所佔據。關東軍的野心越來越大,想採用同樣的手法繼續侵攻中國,進佔華北並建立親日政權。蔣政權和日本簽定塘沽協定,河北省北部暫時成為不戰區。

    日本政府為了疏散農村剩餘人口,打算囤墾北滿,也可以當作武裝移民。四郎囤墾團前往北滿擔任翻譯。三郎則轉戰北滿追討馬占山,但並未成功,之後則轉戰熱河。至於二郎則認識從事復國運動的印度人,協助商戰中真正的「戰鬥」。

    (417page)

  • 面白いが段々話が重苦しくなってきた。読むスピードダウン。

  • 船戸与一の満州国演義シリーズ最新刊(6巻)が出たので、積ん読状態だった3巻から再開。満州国建国から熱河侵攻までの時代背景の下、物語は進行していく。敷島四兄弟が皆、満州国に集まって来て、お互い関係を持ちそうで持たなそうで……これからどう展開していくのかが楽しみ。

  • 1932年(昭和7年)満州国建国

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群狼の舞―満州国演義〈3〉の作品紹介

国際世論を押し切り、新京を国都とする満州国が建国された。関東軍に反目しながらも国家建設にのめりこんでゆく外務官僚の太郎、腹心の部下だった少年と敵対することとなった馬賊の次郎、「憲兵隊の花形」と称されながら殺した人間たちの亡霊に悩まされ続ける三郎、さらなる罪を背負って満州の荒野を流浪する四郎…ついに敷島四兄弟は満州の地に集うが、満州をめぐる人々の欲望はますます膨れ上がり、少しずつ常軌を逸していく。四つの視点で描かれる前代未聞の満州全史、「熱河侵攻」を描く第三巻。

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