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- Amazon.co.jp ・本 (185ページ)
- / ISBN・EAN: 9784104629015
感想・レビュー・書評
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初古処誠二。
今の読者に読ませるために登場人物を今様に捻じ曲げる小説は好きじゃない。この本は違った。
今の人が共感できるような美化や先見の明は使わない。
今の読者に理解できるように書かれてはいるけれど、「この人は特別な聡い人」という逃げ方をしない。
今から見れば愚かに見える人物像を作り、なぜこの考えに至ったのかが描かれる。
同じ状況に置かれたら同じことを思うかもしれない。
そういう、地続きの過去がある。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
桜の花の咲く頃に出会うはずのない二人が接近した…。凄惨な時代に
翻弄された十一歳の少年。歪みを知らない信念が守り通そうとしたもの
は何だったのか。極限状況の“沖縄”を研ぎ澄まされた筆致で描く、話題
の長編小説。
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桜の花の咲く頃。