そして殺人者は野に放たれる

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著者 : 日垣隆
  • 新潮社 (2003年12月17日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104648016

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そして殺人者は野に放たれるの感想・レビュー・書評

  • タイトルの割にはまともな論調だった。つーか、今はこんなにひどくないよね。改正されたのかな。飲酒、薬には厳しくなった。統合失調症についてはまだあれだけど。あと発達障害。裁判用語はよく分からない。精神鑑定はおかしいというのは分かるけど、我々の業界の著名人がけちょんけちょんに言われてるのはなんだかなーって感じ。あの橋から子供を投げた人も続報が入らない。うつ病だからってことか。他の虐待した親は鬼畜扱いされて何度もワイドショーに出るのに。あの映画の39条も衝撃だったよなー。

  • 「心神喪失」状態(刑法39条)と認定され、無罪となる殺人者がたくさんいること、しかし「重大な犯罪行為をした精神障害者」の処遇施設はないこと。その異様さを認識させられる本だった。

    そもそも犯罪をおこなう再に、通常の精神状態でいる(いられる)人間がどれほどいるのかという問いかけは、全くその通りだと思った。
    39条により「無罪」とされ、再犯を重ねているという事例も気にかかる。何より被害者無視と言える状況はおかしい。
    (少しは改善されているのだろうか???)

    また、親による子殺しといった家族殺しでも無罪となるというのは明らかにおかしい。
    将来を憂えて心中しようとしたのは加害者(親)の勝手だろう。
    この将来は親が決められることではないのに。
    社会の一般的な認識があらわれているということなのだろうか??

  • 刑法39条を即刻削除すべし。
    心神喪失は不起訴、心神耗弱は減刑する現行刑法では被害者が報われない。犯した罪の結果の下に罰を与えるべきだ。

    裁判において精神鑑定という言葉を良く耳にしてきた。それによって責任能力の有無を判断していることは知っていた。しかし、心神喪失に該当すると罪に問われないということまでは知らなかった。まさにタイトル通りのことが現実に行われていた。かなり衝撃的な内容だった。

    精神障害者と罪を犯した者というタブーな問題に真正面から取り組んでいる。

  • 刑法三十九条による精神喪失又は耗弱者に対する量刑の不当さをルポしたもの。日本では犯罪を犯す前に酩酊するか薬物を投与するか精神疾患の振りをすれば、司法、法曹界又は判定医によって救われるらしい。日本って本当に安全な国なの?

  • 多くの本を執筆されてきた著者。社会的なネタの本もあるが、ビジネス書から入った私としては、著者がこの本を執筆したということに違和感を覚えましたが、後書きを読んで納得できました。心神喪失、心身耗弱を扱う刑法39条の取り扱い、もしくは存在が加害者に大きく味方し、被害者へは一顧だにしないという誤った正義がまかり通っていること。大津事件は学校では日本が法治国家であることを喧伝するために犯人を死刑としなかったと習い、良い意味でとらえておりました。しかしながらこの事件はこの本で問題視していることの端緒がみえるという事実に驚きました。出版されてから月日がたち、裁判員制度も開始されております。ここでの問題点が解決されていることを望みます。

  • 精神の異常さを根拠に無罪となる人がいる。私は、前々からこのことに違和感を覚えていた。
    犯罪は犯罪だし、法律に沿って罪を償うべきだと。
    人を殺すような非日常的な状況で、犯罪者の精神状態が多かれ少なかれ通常であるとは思いにくいし、それを根拠に無罪にされたのでは被害者はたまったものではない。
    それに、あとから他人が当時の精神状態を想像することに妥当性があるとは到底思えない。そんな無駄なことは即刻やめるべきだ。
    この特別待遇こそが精神病の方に対する差別だとする筆者の言葉が胸に残る。

  • 昨今の少年法の改正に至るムード作りにも何役もかってられたんじゃないかと思われます。それに少年法やら裁判事情に詳しくならざるを得ないなかなかスキャンダラスな生い立ちの方であることを知りました。
    とにかく、日本の刑法はものすごくおかしいというのは知っておいて損はないですよ。
    とんでもなく、ヤバイです。

  • 週刊ブックレビューで推薦されていたので読んでみましたが、私には興味のない分野でした。

  • 筆者によればニッポンは『世界一犯罪者に優しく量刑が最も軽い国』だと言う。
    どんな凶悪な犯罪を犯しても犯行当時心神喪失状態であったと鑑定されさえすれば刑法39条により責任能力を問われず不起訴、または刑罰が下されたとしても減刑になるのだそうだ。
    精神障害者による犯罪は多少考慮されてよいとしても、なんと覚せい剤やアルコールによる心神喪失状態にも刑法39条が適応されるというのにはあきれる他に無い。
    犯した犯行と量刑のギャップがとても理不尽で、ページを繰る毎に怒りとやりきれなさが同時に沸き立つ。
    なかなかヘビーですが是非一読すべき一冊。

  • 警報三十九条
    一 心神喪失者の行為は、罰しない
    二 心身耗弱者の行為は、その刑を減軽する

    被告弁護側が心神喪失、検察側が完全責任能力を主張し、裁判所がその中間を(心身耗弱)をとるという実に安易で退廃的な判決が頻出、」

    削除された四十条 第132回国会
     ろうあ者の行為は之を罰せずまたはその刑を減軽す

    40より39に抵触する犯罪は桁違いにおおい。新進党の山田正彦議員が指摘したが、これ以上の法改正はしないと名言。

  • 実際に起こった凶悪犯罪・・そして犯人は裁判に問われる。しかし、日本の裁判では精神障害と判断されると罪に問われない場合も多いのだ・・。本書は様々な判例ケースから、日本の司法の欠点を追求している。殺人者の精神鑑定の結果では「殺され損」になってしまうわけだ。肉親を殺された家族のやり場のない怒りが伝わってくる。やはりこのテの本は、読後感は暗くなるなあ・・。

  • 精神病者の犯した犯罪とその結果についての本。現実に絶望できる。<br>これ今も変わってないのかなー変わってないんだろうなー<br>できるだけ多くの人が読むといいと思います

  •  確かに納得できないこともたくさんありますよね。少なくとも、考えること。この問題における自分のスタンスくらいはきちんと把握しておきたいところ。

  • (メモ)新潮社小冊子「波」2004.1 高山文彦氏の紹介、在。

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そして殺人者は野に放たれるの作品紹介

「心神喪失」の名のもと、罪に問われぬヤツがいる!「歩き方が悪い」と四人を死傷させた凶悪犯、「テレビがうるさい」と二世帯五人を殺害した大学生、長男の受験を悲観して我が子三人を絞殺した母親。この国の無法ぶりを暴いた衝撃のノンフィクション。

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