ドンナ ビアンカ

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著者 : 誉田哲也
  • 新潮社 (2013年2月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (343ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104652044

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ドンナ ビアンカの感想・レビュー・書評

  • 朝、目覚めたら、花粉症のおかげで目の周りが目ヤニだらけでぼろぼろだったり、
    歯を磨こうとすると、チューブ歯磨き粉の中身がなくて、いくら絞っても出て来なかったり、
    家を出て駅へ向かおうとしたら、泥だと思って踏んでしまった塊が犬の糞だったり、
    バスが近づいてくるが見えたので走ったら、その日に限ってバス停に誰もおらずに素通りしていったり、
    20分も待ってようやく乗ったバスが、延々と渋滞に嵌ったり、と、
    そんなめぐり合わせの悪いことが重なった日には、一人大声で叫ぶ。
    「どんな 日なんだ!!」

    ということで、この作品
    「ドンナ ビアンカ!!」。

    突然発生した誘拐事件。
    その捜査を命じられた女性刑事、魚住久江。
    三十代半ばから、しがない酒販店に勤めるようになった村瀬。
    その村瀬が仕事中にひょんなことで出会ったキャバクラ嬢の瑶子と居酒屋チェーン店の専務、副島。
    村瀬は水商売で働く女にしては純情な瑶子に秘かな恋心を抱く。
    誘拐事件はどう関連してくるのか?
    その概要は概ね早い段階で推測できるが、最後まで読者を飽きさせないのは、
    村瀬の瑶子への思いが純粋だからだろう。
    ミステリーというよりは純愛小説として読めた。
    まずまず面白かったので、星四つ。
    しかし、誉田哲也って必ずどこかに陰惨な場面を挿入しないと小説を書けないのかな。
    無理にグロいシーンを入れなくてもこの小説は成り立つだろうに。

  • ドルチェに続き、読んでみました。
    魚住シリーズ第二弾。

    やっぱり姫川よりも魚住派。
    って思える作品でした。
    読了後、はあ。よかったねー。って
    ほんわかした気持ちになれた。

    でも意地悪な私としては、
    もう少し副島の痛い目を見たかったかなあ。

    でもヨウコの可愛さで
    よかったねー。うんうん。ってなったからいっか。

  • なんですかね。よくあるストーリー感があるのに、文章力が半端ないってことでしょうか。

  • 魚住久江シリーズだった。
    えー、これ、村瀬が……と思わせといての結末が。
    しかし、とんでもない奴っているのね。
    嘘をつくとかごまかすというのは許せないや。

  • 主人公の魚住久江刑事(独身アラフォー喫煙者)が好きなので読んだ。
    語り手が久江さんの三人称と、村瀬という男の一人称が入れ替わる仕組み。
    一応警察小説のジャンルだろうけど、村瀬と瑶子(中国人キャバ嬢)の恋愛話がメイン。瑶子が可愛すぎて困った。
    久江さんのターンでも、金本(先輩刑事)へのツッコミのような語りが多くて笑えます。峰岸くん(後輩刑事)も出番は少ないこそがんばってるようだし!
    キリキリしたミステリの合間に読むのがいいかも。ほっこりできる警察小説です。

  • 魚住シリーズ第二弾。前作「ドルチェ」からしばらく経ってたから、魚住シリーズの世界観を思い出すべく、その「ドルチェ」から読みました。恋愛捜査シリーズと謳っているだけあって、本当に、このシリーズはなんだか繊細で優しくて切ない。魚住さんの視点や考え方が好き。あたたかい。誉田さんって本当にすごいね。なんでこんな、同じ警察小説なのに、姫川シリーズのような世界観と、この魚住シリーズの世界観を描き分けられるんだろう。村瀬と瑤子の恋愛がもう本当に…切ないなあ。瑤子がとにかく健気で可愛らしい。村瀬の、瑤子を想う気持ちはなんだかなあ。これドラマとかじゃ伝わらないよね。伝えられないよね。文章で読んでいくからこそ、村瀬の恋心が切なくて悲しい。副島はどうしようもない男だね。こんな男死んでしまえ!と思ってしまった。それから、魚住さんと金本さんと峰岸の謎の三角関係も気になるところ。個人的には峰岸を応援しています。兎にも角にも、事件だけ見るとなんだか救いようのない、何だよそれ…っていう事件だったけど、この読了後のほっこり、あたたかい、でもなんか切なくて胸がきゅんとする、これはもうこのシリーズならでは。良いお話でした。

  •  魚住久恵シリーズの2冊目。
    今回は長編ということで楽しみに読みました。
    一つの誘拐事件がきっかけで話は始まります。
    進み方が犯人側と刑事側が交互に描かれ、いいタイミングで相手側の章に移っていくので、ついつい読み進めてしまうという作者の罠にはまってしまいました。
    誘拐の全容が全く見えない中話は進み、どうなるのかと思っていたら以外にあっという間の解決で少し拍子抜けしましたね。
    それでも登場人物の描写が活き活きしていて、楽しめました。
    この小説の主人公の女刑事、かなり魅力的な人だなと思いながら読んでいました。
    同じシリーズ物の姫川玲子とはまた違う味わいですね。
    こちらの魚住久恵の方が、柔らかい印象。
    安定した大人の女性という印象でした。
    さりげなく一度姫川シリーズに出てきていた刑事の名前が出たのはファンサービスかな?
    このシリーズもまだまだ続いてほしいですね。

  • 魚住久江シリーズ第2弾。
    方や何とも特徴の無い、村瀬と出稼ぎに着た中国人瑤子との成り行きがメインの話であるが、そこに絡む、副島の企み。結局最後はばれてしまうのだが、その過程に至るまでの久江とその腐れ縁の金本の駆け引きが
    また良くできている。ストロベリー無いとの姫川ほど派手さは無いが地道に証拠を追っていく姿は対局にいる女性刑事という感じで良いですね。また読んでみたい気がしてくるところはさすが! 
    誉田哲也。

  •  雑誌に書き継がれた短編のなかで、知らず生まれていた地味なヒロイン・魚住久江。42歳、独身。肩身の狭い喫煙者。犯罪は起こった後に捜査するのではなく、未然に嗅ぎつけて防ぎたいとの意図から、強行犯係に所属。短編集『ドルチェ』でブレイクアウトしたこのオトナの女刑事、初の長編デビューである。出版社は<恋愛捜査シリーズ>などと勝手なことをのたまう。なるほど、と思えないこともないが……。

     青春小説と警察小説。両方の看板を掲げる誉田哲也。彼の最新作は、まさに恋愛捜査の一冊であった。ダーク&バイオレンスを前面に出したサービス満点の警察小説を信条とする誉田ワールドであるけれど、クールを看板に掲げる87分署シリーズのエド・マクベインが『灰色のためらい』で、警察側ではなく、純朴だが犯罪に巻き込まれてゆくタイプの人間の孤独に焦点を当て、少しソフトでセンチな物語を書いたように、誉田哲也はこの『ドンナ・ビアンカ』を書いたのではあるまいか。その疑問は、読書中ぼくの頭からずっと離れることのないものだった。

     この長編小説は魚住久江のものなのに、実はそうではない。小説は、一方で犯人側の過去に遡った叙述により多くを進められてゆく。

     事件も事件だ。発生したのは奇妙な誘拐事件。しかし、身代金は、二千万円。努力すれば何だか支払えそうな額である。どこかリアルで事情のありそうな誘拐事件。怪しく疑わしい謎の数々。

     語りは、ずっと犯人側を中心にした視点で描かれる。取りたてて特徴のない人生を送る男41歳、酒屋の配送運転手。そこからの脱出。実はそこまでの欲もあまりなく、己の身の丈のなかで生きてきた男。しかし彼が27歳の無防備な女性と出会ったことで、彼らの人生は変わってゆく。俄かに目覚めた欲。信頼。愛。

     彼らの人生を支配する男の存在が、彼らの純朴を壊してゆく。だからとて、男はさして利口でもない。マリオネットをコントロールする能力に長けているわけでもなければ、犯罪を促す知性をうかがわせるわけではない。ただヒエラルキーで言えば生きる階層が少し彼らより上で、法人格の肩書きを過剰にまでバックに据えながら、個人の能力では無に等しいことを自覚できぬ男。いわばスーツを着た社会のダニ。

     三人のワルツが暗い影の中で踊られる。黄昏に長く伸びた影を、追いかける魚住チーム。しかしこの物語の中核は犯罪ではやはりなかった。中年男と、利用されることしか知らなかった女との純情な恋愛ドラマであった。この男女の眼線で物語はゴールに走り込んでゆく。不器用に、ごつごつと障害にぶつかりながら。クールさなどは微塵も伺わせず。

     捜査する側もクールとは程遠いヒロインの魚住である。だから成り立つ、この物語だ。結果的には、泣ける作品。このまとまり。誉田哲也。やはり巧い作家である。

  • 魚住刑事の第2弾。
    金本刑事とのコンビネーションが素晴らしい。
    村瀬と瑶子の純愛物語に泣けました。

  • 魚住巡査部長シリーズ第2弾。しかも今回は長編。
    このシリーズはホントに大好きなのでかなり偏ったレビューになるであろうことを
    先に言い訳しておきます(爆)。

    実は連載時にちょっとだけ読んだ。雑誌掲載時は2段組みなのね。
    段組みが違うだけでこんなにも印象が違うんだ、という新たな発見。
    先ずは装丁がステキすぎる。今までの誉田作品の装丁とは違うイメージ。
    例えると今野敏氏の安積班シリーズなどで見かける雰囲気に近い。

    話はふたりの視点を借りて進められる。
    村瀬サイドで語られる話はよくある(?)ラブストーリーだが
    そこに誘拐事件の捜査に当たる魚住さんの視点が絡み
    よくあるラブストーリーがミステリになるという構造。
    そして、村瀬の視点が挟まれることによって
    魚住さんと峰岸くんが感じた事件に対する印象が補完される。
    このシリーズらしく死者は出ないけれど
    誉田さんらしいグロい描写はちゃんと出てくる(爆)し
    話の進み方はかなりノワール。
    なのに着地点はほのぼのしたところに落ち着く、というか
    ふたりの世界作ってんじゃねーよと突っ込みたくなるくらいベタ甘だったりするのは
    視点が交錯するこの手法によるのかな、と思ったり思わなかったり。

    それにしても瑶子の可憐さ、可愛らしさはハンパない。
    ラストの2行がそのすべてを語っていた。
    タイトルの意味がよく判らなかったので調べてみたら
    donnaが貴婦人、biancaが白の女性名詞、らしい。
    村瀬が語る瑶子のイメージってこれなんだ、と読み終えて納得した。
    この話には基本的に悪人はいないと思う。ひとりを除いて。
    そのたったひとりである副島は悪人というより人間のクズというか腐れ外道(爆)だな。
    ここまで褒めるべきところが見当たらないキャラを作るのも大変だっただろうに(笑)。

    今回はなんとなく金本さんと峰岸くんのバトルらしき一幕が描かれている。
    これって魚住さんをめぐるなんとやらなのかな、と
    ついつい穿った見方をしてしまいニヤニヤしていたのは内緒である(爆)。
    この3人の関係性、何よりも魚住さんがこのふたりの間で揺れてる感じが
    今後のこのシリーズの読みどころのような気がしている。個人的に(笑)。

  • 舞台は警察で事件が起こっているけれど、グロさはなくて人情物。

  • やっぱり誉田さんのこの書き方が好きだ!
    時系列のずれた2つの視点から描かれて、徐々に交差するっていう。
    なので前作の短編よりも、こっちが好きですね。
    姫川シリーズほどのインパクトはないけど、このシリーズもいいです。
    友情出演で姫川がちょろっと出て来てくれたりしないかなー。

  • 相変わらず、クズが出てくるけど、思いの外やさしい話でビックリ。

  • 3.0 魚住久江シリーズ第二作。姫宮シリーズとは全く違う感じです。せつないストーリーですがラストですくわれました。

  • 話としては読みやすく一気に読めたけど、副島がクズすぎたし、ストーリーの捻りも弱く、読み終わった後にあまり印象が残らなかった。

  • ハッピーエンドでほっ

  • 偽装結婚のはずが本気になって事件に巻き込まれる話

  • 魚住久江シリーズ。
    前は短編集って感じだったけど、今回は長編。

    全部読みおわってからまた序章を読むと、こみ上げるものがあったな。

    村瀬は無骨だけど、すごく優しくて、愛人として囲っておきながら瑶子のお金を使い込んでた副島とはやっぱり全然ちがう。

    ほんと副島がくずすぎてイライラしたけど…。

    かなり、遠回りになってしまったけど
    村瀬と瑶子には幸せになってほしいな。

    警察的にはかなり振り回された事件だったと思う。
    警察の登場人物としては過去にひと悶着あった久江と金本の微妙な関係よりも
    久江と後輩の峰岸になんかあってほしいなーと思ったり。
    年齢的にどうかっていうのもあるだろうけど、結構峰岸の勘の良さとか気遣いできるところに個人的には惹かれるな。

    ラストの終わりかたもすごく希望があってよかった◎

  • 魚住久江シリーズ第二弾。警察小説だけど、濃厚な人間関係を軸に話が進むため、奥の深い物語に仕上がっている。面白くて一気読み。

  • 2つの時系列でテンポよく読めた。
    最後はまあ。。。
    面白かったけど、あまりいい印象じゃないような。。。
    びみょーな感じ。

  • ドンナビアンカ=白い女性!?
    魚住シリーズの長編。

  • 姫川シリーズよりも人間味があるこっちのシリーズが好きです。犯人側と警察側で交互に展開する形式がちょっと武士道シリーズを思い出してしまった。

  • 魚住刑事シリーズ2作目で今回は長編。
    やはり今回も姫川シリーズと違って血なまぐさい話は無いのが特徴で、誘拐がテーマになるが、話は至極小粒。
    誘拐の顛末と、それに絡むことになる男女3人の事件に巻き込まれるまでの過程が交互に描かれる。
    誘拐事件自体は特にスリリングな展開はないが、この3人のキャラが良く出来ている。
    どれもリアルだし、社会の底辺で生きるカップルの姿が切なくそしてユーモラスに描かれていて、それがこの作品の大きな魅力の一つとなっている。

    もちろん、捜査班の面々、魚住、金本、峰岸のキャラもしっかり描かれていて、ストーリーよりもリアルなキャラの会話のアンサンブルだけで楽しめる。
    大体、『袋の金魚』なんてセリフが良く作れるもの、見事!

    一方で、ストーリー自体はヒネリもなく落としどころも弱く、こういったキャラが楽しめなければ退屈な一作になるかも。内容的にも量的にも中編と言う感じだし。

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ドンナ ビアンカの作品紹介

41歳の無垢で純粋な男と27歳の無防備で儚い女。二人の不器用な恋愛が、誘拐事件を導いた-。女刑事・魚住久江の恋愛捜査シリーズ「ドルチェ」感涙必至の極上長編。

ドンナ ビアンカのKindle版

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