- Amazon.co.jp ・本 (213ページ)
- / ISBN・EAN: 9784104657018
作品紹介・あらすじ
「生活すること」を愛した父・檀一雄の魂を受け継ぐ著者が紡いだ、家にまつわる可笑しくも胸を打つ珠玉のエッセイ集。
感想・レビュー・書評
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ふとしたことから九州の能古島に出かけ、そこに作家、檀一雄の旧宅があるのを知りました。 穏やかでとてもいい場所だったのでとても気に入り、もっと知りたくてこの本を読みました。
この本は家にまつわるエッセイで、この九州の家のほかにもいろいろ、檀ふみさんが思い出やお家にまつわるエピソードを書いておられるのですが、面白く読むことが出来ます。
それにしても、娘に黙って、娘のお金で家を買ってしまう檀一雄ってあんまりといえばあんまりなのですが、それにまさる魅力があるのかもしれません。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
4-10-465701-8 213p 2004・2・15 2刷
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檀ふみのエッセイはあまり好きじゃなかったけれどこれは面白かった!「火宅の人」、wikiであらすじを読んでやっと言わんとしていた内容がわかりました。他のエッセイやお父様の作品も読んでみたい。
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壇流クッキングを読んだ後なので何となく壇家づいております(笑)
料理を作るとキッチンが汚れるから油ものはダメ、焼き物もしないなんて…
それはウマイモノを食べたいと言う精神からは外れてると思います…
人に見せる為のピカピカのキッチンも大いに結構ですが
キッチンって本来は料理をするためにあると思うんですがねえ。
それにしても3世帯が同じ敷地内に暮らせるって…なかなか素敵だなあと思いました。 -
2009.11
「縁側」「書斎」というキーワードだけでかなり惹かれました。
間取図を見るのが好きなので、挿絵の間取図もポイントでした。
インテリア系の雑誌に掲載されたエッセイのため、家はたまた家族についての記載が多く、期待以上でした。
やっぱり「縁側」のある家に住みたい、「書斎」はなくても書庫には憧れます。 -
こんなに美しいのに、美しいのに。
なぜ爆笑させられる・・・・!
表紙の写真にうっとりしながら、その日常生活との落差にびっくりさせられます。
でも、やっぱり「美しい・・・!」とうっとりする気持ちに変わりはない。
きっと「ユーモア」のほんとの意味をこのひとが知っているからだろう。 -
壇ふみさんが父の「火宅の人」壇一雄さんと生活した家にまつわるエッセイです。
今まで壇ふみさんが壇一雄さんについて語っているのを聞いたことがなかったのでなかなか興味深かったです。
作家の豪放磊落な父上や、一緒に住んでいた家への郷愁があふれておりました -
雑誌モダン・リビングの掲載文を単行本にまとめたもの。少なからず自分が建築に興味を持っているやんごとなき事由から面白く読めた。檀さんのこういったエッセイで、いつも感心するのは、自らに降りかかる悲運である『建築家に頼むと、高い金をとって雨漏りの家が完成した』等の批判に手を緩めるわけではなくズバズバ、サラリサラリと筆運ばれ読み手に訴えかけるのだが、結論として哀愁漂う「あわれなる」嘆きとして笑いに転化する書き手の妙ですね。個人的には、安藤氏の設計した季節感じる長屋について質問された時のくだりが、よく建築士にありがちな風景として目に浮かんで可笑しくて笑えました。檀一雄の書斎の間取りや坂口安吾との細かいやり取りなど、小説読みにはたまらない一番のオススメ。
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素晴らしい一冊! 私は何だかいつの間にかすっかり檀ファミリーのファンになっているので、この本には家族ネタが満載ってくらいに詰まっていて、すごく楽しかった。家が建て替えられても、亡き一雄氏(檀ふみさんの父)の存在感は消えるどころか、まだどっしりと重くそこにあるようで、何だかしみじみと家族愛を感じるとともに、最後の破滅派と呼ばれた作家・檀一雄の大きさや内に抱えていた孤独がひしひしと伝わってくるようでした。それにしても、今でも兄たち(とその家族)や妹や母と、二世帯住宅や離れという形ではあるけれど、同じ敷地内で暮らしてるなんて、いい家族だなーと心の底から羨ましくなってしまった。