君が夏を走らせる

  • 338人登録
  • 3.70評価
    • (10)
    • (43)
    • (25)
    • (5)
    • (0)
  • 42レビュー
著者 : 瀬尾まいこ
  • 新潮社 (2017年7月31日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (281ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104686032

君が夏を走らせるの感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • 「あと少し、もう少し」で走るヤンキー中学生だった大田君。可愛げがあってとても好きなキャラだった。彼が主人公のスピンオフと知り、楽しみに読み出したのだけど、うーん、残念ながらこれはちょっと…。

    何作か読んできたので、作風やその良さはわかっているつもり。わあ、どうなるの!というハラハラさせる展開がないことや、「いい人」ばかり登場することも、欠点ではなくて、それどころか、そここそ瀬尾作品のいいところだと思う。でも、本作については、どうも平板な感じがして、先への興味がつなぎにくかった。

    それに、やっぱり設定がどうにも不自然じゃないかなあ。子どもがもう少し大きければ、そう思わないのかもしれないけど。奥さんの親への手紙のエピソードの意味が今ひとつ不明なのも気になる。好きな作風だけに、残念。

  • 読み進めるうちに以前の作品のスピンオフということには気付いたものの、元となる作品がまったく思い出せず。(著者の作品はすべて既読にも関わらず。)

    明るく軽やかでかわいらしさもあり真の悪人は出て来ないという変わらぬ作品世界で、好意的に読む方が多いのだろうなとは思う。思うが、正直なところそろそろもっと「成長した著者」を読みたい気持ちが否めない。
    ティーンエイジャー(とその周辺)を描くこと、選んで敢えてそこに留まり続けていることはわかるけれど、そうであってもその中での成長、成熟を見せて欲しい。
    金髪・目つきが悪い・だらしない恰好と繰り返さなければならないような人物描写ではもったいない。

  • 「あと少し、もう少し」の大田くんが主人公。あの本を読んだのはもう2年前。忘れてたけど読み進めて行く内になんとなく思い出した。前作を読んでた方が良いかもしれない。あの夏の駅伝の事が要所要所出て来るので。
    あの「やれば出来る」「達成感」を味わった経験は大田くんに大きな影響を及ぼしていた。だけど環境が環境の為なんとなく流されてた日々。
    そこに登場したのが鈴香ちゃん。1歳と十ヶ月の元気な女の子。
    最初3日は悪戦苦闘。しかし馴染む2人。
    大田くんと鈴香ちゃんの平和でのんびりした日々。
    その中で大田くんは自分の新しいフィールドを目指す一歩を踏み出す。
    鈴香ちゃんは大田くんとのたった1ヶ月の日々なんてすっかり忘れてしまうかもしれない。
    でも鈴香ちゃんの成長の上で何かを残してると思う。
    子供はいろんな事を知らない内に吸収してる。
    2人が過ごした日々は大事な大事な出来事。

  • 中学時代には駅伝に協力したこともあったものの高校生ではもとの「不良学生」へ逆戻りした主人公が先輩から引き受けたバイトは、まさかの子守りだった…そうして始まる悪戦苦闘の日々を軽くあたたかく描いた物語。

    子ども、子育てにまつわる小説はどうしてもヘビーな色合いのものが多いような気がしますが、この作品では子どもという存在がもつあたたかさ、貴さに力点を置いて、ともに成長する少年の姿もほほえましく描いていて、ほっとできるやさしさをずっと感じることができました。作者らしい軽いタッチの文章がとてもマッチしていました。

    与えた善意や好意がすべてそのまま受け取ってもらえるわけではなく、返ってくるわけではない。それでも、相手のためを思って何かをする、してあげたい、という気持ちになれるというのは、人を前に進ませてくれるのだろうな、と思えました。

    彼はまた不器用に、けれどきっと確実に、前へ走っていくのだろうと思います。かけがえのないこの夏の日々を胸に残しながら...。

    さわやかでほっとできるお話で、とても良かったです。

  • 不良少年、幼子を育てる。
    自分の甥っ子がまさに1歳11か月。
    たまーに逢うと、その成長に驚かされ、
    そのパワーに圧倒される!
    もう読みながら笑ってしまった。

    もし、どこかでこの不良少年が
    とんでもないことをしでかしたらどうしようと
    ちょっとだけ不安を抱えながら読んでいましたが、
    最後まである意味何事もなく頑張った。
    良かったー。
    この話はこれでオッケー。
    下手に事件性求めてないからーー。

    あいかわらず瀬尾先生、好きです。

  • 綺麗なお話だった。
    ハッピーエンドじゃなかったらどうしようかと思いながら読み進めたが、とりあえずホッとした。
    人がワルくなったり、それをやめたりというのはどういうことなのだろうなと、これまでの知人のことなどを思い出しながら・・・
    性善説という仏教の考え方が思い浮かんだ。

  • 金髪ピアスの高校生が2歳前の女の子を育てる物語。子育てあるあるのお話ですが、駅伝への思いも含め、青春、爽快に書かれていました。大田は料理もうまいし、掃除もきっちりで、自分をちゃんと見つめて、不良ながらしっかりしていてよかったです(先輩はそう感じて頼んだのか? 今なんて、育児放棄、虐待とか問題がありますからね)。本当に厄介なのは何もすることがないことだ、この手で自分を伸ばして、この足で向かわなくてはいけない、なんて、子育てをしながらの成長がよく書けていました。陸上での活躍の続編を望む。

  • 主人公・大田は16歳の見た目金髪のやんちゃな男の子。突然、先輩の娘・鈴香(1歳10か月)を一か月世話することになる。
     はじめは戸惑っていた大田も、一日一日一緒に過ごすうちに、鈴香の世話にも慣れ、本来の面倒見の良さを発揮。中学時代、誘われて駅伝に打ち込んだ熱を高校に入り持て余していた大田。周りに合わせ悪い自分を演じている。でも、鈴香と接しているうちに、自分のためではなく、誰かのためなら頑張れる自分を発見。まだ16歳。大田がこれからどう生きていくか、楽しみだ。

  • ひさびさの瀬尾まいこ作品。
    「あと少し、もう少し」の続編で、やんちゃ少年大田のスピンオフ的な作品。

    キレイすぎる作風は相変わらずやけど、それでも後味の良いすっきりさわやかな感じて仕上がってるのは、瀬尾まいこさんらしいところやなぁとしみじみ…

    大田のさらなる続編にも期待したいし、鈴香の続編というのもいいかもしれない。
    シリーズ化を望む1冊でもあることはたしか。

    瀬尾まいこさんに期待しています(笑)

  • 16歳の不良男子高校生が1ヶ月ベビーシッターをするストーリー。爽やかでした。現実的じゃないと思うなかれ、電車の中とかで赤ちゃん見るとあやしたりにっこりするのは女子高生より男子高校生の方が多いのです。
    とってもかわいいお話でした。

全42件中 1 - 10件を表示

瀬尾まいこの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

君が夏を走らせるを本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

君が夏を走らせるを本棚に「読み終わった」で登録しているひと

ツイートする