- Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
- / ISBN・EAN: 9784104689064
感想・レビュー・書評
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現代人の心の闇に焦点を当て、人間模様、苦悩などが書かれている短編集。DV、摂食障害、マスクが外せない醜形恐怖、SNS上で本来の自分とは別の自分を演じること、ゴミ屋敷、自分の心の声が外に筒抜けになってしまうことなど、皆心が病んでいるのだが、それと戦い、自分なりの答えを見出しながら生きているというのに共感する。シニカルさあり、ホラーあり、ほろっとするところ有りなど読みやすい作品。DV男の話から始まり、どよーんとなるが、何事にも負けないという前向きさを感じるラスト、摂食障害の妻を支えようと改心した夫に救われる。
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いろんなシチュエーションの人を主人公にした短編集。
DV男のストレスの捌け口としてボクシングを始めた人、心の声がきこえてしまうデパート店員、摂食障害でなやんでいる女、
どれもおもしろかった。 -
一つ一つがすべて不思議に少しずつ引っかかる。
清々しい読後感ではない・・・ -
軽い
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病んだ現代人を描いた短編集。
オカルトチックなものもあったけど、どれも実際にありそうなところが怖いし、また共感できる。 -
ほわっとしたりぞくっとしたり
切なくなったり楽しくなったり
1冊でいろんな感情が楽しめる本。
それは言わない約束でしょう、が好き。 -
ちょっと残念な人や病んでる人が出てくる短篇集。DV男の話の結末は良かった。
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8編、それぞれ現代における心の闇が題材である。
おもしろく読んだけど、どれもドキッとしなかったのは
この闇に私が重ならなかったからだろう。
ただし、これ、自分じゃんって人はいそう。
そんな短編集だった。
ありがちだけど、「ヒット・アンド・アウェイ」のラストはスカッとした。
DV男の対する話は最近よく読むけど、こんな解決がいい。
最初はうんざりしたけど、だんだん面白くなってきたのは「カメレオンの地色」。
「アナザーフェイス」はぞくっとした。
「冷蔵庫を抱きしめて」の摂食障害のラストは温かかった。
ただ、夫婦は所詮、他人なのだ。
分かり合えるように努力して築いていくしかない。
「顔も見たくないのに」では、コピーライター出身の作者のセンスが光っていて、くすっと笑った。