白バラ四姉妹殺人事件

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著者 : 鹿島田真希
  • 新潮社 (2004年8月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (152ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104695010

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白バラ四姉妹殺人事件の感想・レビュー・書評

  • これはもう脳トレの1つかと思います。

    母、娘、息子の3人家族が一応メインなんだけど、
    近所で起きた四姉妹殺人事件の虜になってるのよね。
    でもって、自分たち家族の話といつの間にか事件の家族の話とがごっちゃになってて、
    今誰のセリフ?って感じになる。
    頭の中で整理したくても、もうそんな事はしても関係ないんだなって感じ。

    鹿島田さんの文章は、独特だわ~

  • ほうほうほう、と読んでいたけれど、最後にスッキリしかけて出来なくて、なんかモヤモヤが残った。結局誰が誰なの?

  • 資料番号:010853059
    請求記号:F/カシマ

  • 独特の世界観があるけど

    いまいち良くわからなかった

  • 何故鹿島田真希の小説に惹かれるのか、説明するのは難しい。読む人が読めば意味不明で何を言ってるのか分からなくなる様な話だし(自分自身も理解できてるとは言いがたい)、こういった、特に女性が書く文体に固執した小説というものは好きでないはずなのに、どうしてだろう。
    多分、鹿島田氏からは女性作家の書く文体にあるあの一種のナルシスティックな感じというか、特有のにおいというものが余りしないからなのでは無いかと思う。いや、違うか。においは確かにしているんだけれども、それよりももっと個人の、特有のにおいが強すぎてそれが霞んでいる、といった方が正確かもしれない。

    今回の話は、婦人、男(婦人の息子)、女(婦人の娘)を中心に、近場で発生した殺人事件(と言っても自殺なのだけれど)を絡めて話が進んでいく。事件の内容は四姉妹の長女と婚約していた男性が、実はその末っ子と付き合っていて、それが露見しその母親に半殺しにされ、末っ子は自殺、ということなのだけれど、女はその事件に惹かれ、地域新聞を毎日見ることが趣味になっている。男は音大の受験を控えて、婦人は毎日家でこっそりとその話を酌み交わす男と女が、姉弟以上の関係になっているのでは無いかと邪推する。
    と、あらすじを軽くまとめて見たけれど、実際こんなあらすじはほとんどあてにならない。この小説は、そのあらすじの周辺にある細かなエピソードの集約で成立しているからだ。
    そのエピソードに翻弄される内に、一体誰が誰なのか、何が本当に起きたことで何が妄想なのか、事件とこの家族の間にどんな関聯があるのか、ということがどろどろに溶け合っていく。
    この感覚は、小説でなければ味わえない。

  • 固有名詞が出てこない小説。登場人物は婦人とその娘と息子。視点も母から娘、娘から母と移動するかと思えば、いつの間にか二人の人物は重なりあってどちらがどちらだか区別がつかなくなっている。

  • 幻惑的なのを耽美だと思っているんだけど違うんだろうか。
    殺人事件はメインではない。
    メインは婦人(精神疾患あり)と
    婦人そっくりな女(婦人の娘)と
    精神的にまともな(会社を辞めて音大受験準備中)男(婦人の息子)。
    べとべとする依存関係と姉弟間の恋愛関係。

  • 人物名が一人も出てこない。
    会話も若干曖昧。

    誰が誰なのかわからなくなりそうなギリギリのライン。

    それでも完全に見失うことなく最後まで読める。

    家族を極端にしたもの、と思うか、
    気持ち悪い家族、と思うか・・。

    ああ、タイトルからイメージした内容とは全然違いました。

  • 初・鹿島田作品

    独特の文章で、内容が曖昧模糊としているので賛否両論あると思いますが、
    私は魅了され、この作品をきっかけに彼女のファンになりました。

  • もう、何と説明すればいいのかわかりません。そういうたぐいの小説です――と、お茶を濁すほかありません。





    誤解を恐れずあらすじを述べると、ある事件をめぐる、ひとつの家庭(と恋人)の物語です。
    町で起こった、四姉妹事件。地域新聞に載る事件の記事から、事件を想像し、演じる女と男。自らの子どもたちの「関係」を疑う婦人。そして、婚約者。登場人物たちの会話と独白からのみ語られる四姉妹事件が、少しづつ妄想と絡み合って、いつの間にか、彼女たちの家庭といびつに重なり合っていきます。



    この作品の特徴としてはまず、「意識の流れ」といわれる文学的手法が採用されています。人間の思考を無秩序に、当に「流れ」るままに描写するやり方で、有名なところでは、ジェイムズ・ジョイスやヴァージニア・ウルフ、ウィリアム・フォークナーといった作家が使った手法です。
    この作品は性質上、この「意識の流れ」によって物語られる婦人、または女の独白と、地の文を挟みつつ交わされる会話によって構成されています。

    また、登場人物たちには、基本的に名前が与えられていません。それは「女」であり「男」であり「婦人」であり「婚約者」であり「女医」であり、登場人物たちにはそういった記号的な呼称しか与えられず、誰でもない(代替可能な)存在としてしか、彼女らは描かれていません。

    また、文中の会話に、(独白部分と話中の科白を除いて)「」と改行がなく、それらは――のみで、辛うじて区別されています。例えばこんなふうに





     ――ママ、そのテレビおもしろいの?――おもしろいっていうか、猫はかわいいわねえ――大事な話があるのよ――ニュース速報が入ったわ――大事なニュースよ――南部で大きな地震ですって――プロポーズされたの――血統書つきかしら――ええ。社長の息子ですもの、外食産業の。主にパスタ料理なんだけど――これが回虫なのね――けっこうおいしいのよ――どうやって殺すのかしら――アルデンテよ。熱湯に放りこんで掻き回すやつのこと――なるほどねえ――その早さが売りなのよ。
     ママは猫が虫くだしを飲めば、回虫が死ぬことを知り、やっとこちらを向いた――あんたはその血統書つきのアルデンテと結婚したいの?





    引用したのは、「女」と「婦人」の会話ですが、これに、さらに他の話者や地の文が混ざり合い、話題も交錯すれば、この科白は誰のものか、今、何を話しているのか、言葉からも固有性が剥奪され、曖昧になっていくのです。

    同等に書かれる妄想と現実、記号的な登場人物、固有性を剥奪された文章――それらが渾然一体となっており、作品は茫漠とした印象を与えますが、複雑な構成と優美な筆致で、物語と読者を繋ぎ止めます。



    最後に忘れてならないのが、これが女性の物語だということです。
    閉経した母親と、生理で汚れたパンツを自分で洗おうともしない娘。夫を亡くした「婦人」と、今から結婚をしようとする「女」。
    家庭という劇場で、抽象化された母親と娘の、また一人一人の女性の物語が、対比されつつひとつのリアリティをもって描出されています。

    ――殺したのは誰で、殺されたのは誰か?





    この作品は、第17回三島由紀夫賞の候補に選ばれ、次の第18回で、鹿島田真希は『六〇〇〇度の愛』で三島賞を受賞しました。

    ちなみに表紙の絵は、ベルギーの画家、ルネ・マグリットの作品『恋人達』です。

    (ウィークリィ洋子) 

  • 野々市図書館でブラウジングより。

    なかなか好感触。恩田陸のようなねっとりした内容なのに、どことなく大理石みたいなさらっとした文体である。文章の盛り上げ方が、言葉の連想をつらねて操っていくような感じで、わたしの書き方とすこしにている。

    他作も読みたいと思わせる作家である。

  • 駄目だ…この人のは本質的に合わない…感覚としては、お芝居を見てるような気になった。

  • 最後まで読むことは出来たんですが、最後までもう一度読み返さないと誰が誰でどうなっのか解らなくなりました。とはいってもう一度読み直す気にもなれず。幻想ものなのでしょうか、ミステリーなのでしょうかこの作品。図書館の新刊コーナーにあり、つい手にとって読み出したが自分には合わなかったみたい。最後の1ページでほっとしたのですが、話が終わってほっとしたのか、事件が解決してほっとしたのか曖昧でした。

  • 作者の本を読むのは初めてなのだけれど、結構楽しめた。表紙のルネ・マグリットと作品の内容の雰囲気がかみ合っているところもよかった。物語は、重層的、変奏的に語られる。エピソードの反復と、微細なズラし、拡張によって、物語はゆるやかに終焉に向かっていく。バナナやソーセージのわかりやすい?比喩はどうかと思うが、ゆるゆるして、解釈の余地がたぶんに持たされていて、なにもはっきりとはさせないのが、脳をゆすられる感じでここちよかった。

  •  紅茶色の件(くだり)に、まんまとやられた。

  • 高校の時に読んだ本。
    内容はほとんど覚えてないケド・・・優美で残酷な異色な物語。

  • 2008.03.16. いろんな意味で印象的な本。登場人物の名前が一切出てこない。ねっとりと続く会話(要領を得ない感じがまた苛つく)に、明瞭としていたはずの人間関係がどんどん抽象的になってくる。町の「地域新聞」というものが気になる。そこに載った四姉妹殺人事件というのは、なんだったんだろう。妄想?現実?どんどん曖昧になる。娘の血で汚したパンツ(自分で洗わない)が、1番印象的だった。ああ、気持ち悪い。

  • あの人が私を殺す。家族だからという理由で―。27歳、文学の鬼才、優美で
    残酷な異色作。三島由紀夫賞候補作。

  • オチがいまいち理解できない^^;

  • 勧められて読みましたが、全然わからなかった。会話が???

  • もっとべたべたの推理小説かと思ったのに…。

  • 「白バラ四姉妹殺人事件」。なんとも魅力的なタイトルではありませんか。 白いバラ、四姉妹、殺人事件…。 人里離れた場所にまるで絵本の世界から飛び出してきたようなお屋敷が建っていました。そのお屋敷は別名「白バラ邸」と呼ばれています。何故なら手入れが行き届いた広い庭には白いバラが一面に植えられていたからです。そこで何不自由なく暮らす四姉妹。四姉妹は全員、透きとおるような白い肌に揃いの白いドレス。この世界は彼女たちのためだけに存在するかのようでした。 ある日、いつものように庭仕事をしていた年老いた庭師が一面の白バラの中に赤く咲いたバラを見つけました。「変じゃのう?赤いバラなんて植えたはずはないじゃが…」不思議に思い、近づいてみると、そこには白いドレス姿の末娘が両手を広げ、仰向けに寝ていたのです。しかも、なんと胸の真ん中にナイフが突き刺さり赤く染まっていました。庭師が見た赤いバラは白いバラに飛び散った血痕だったのです。 以上、妄想的あらすじ…本作の内容とは全く違います。

  • 1970年代の香りただよう。この人の作品はなんとなく敬遠していたのですが、案外と作り込みがていねいで好感もてました。

  • **11/11読了。・・・不思議な作品。母と娘に対する作者の考えがあらわれているのかな?確かに母からの影響って女の子にとってとても大きなものかな、とは思うけど。

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白バラ四姉妹殺人事件の作品紹介

あの人が私を殺す。家族だからという理由で-。27歳、文学の鬼才、優美ど残酷な異色作。三島由紀夫賞候補作。

白バラ四姉妹殺人事件はこんな本です

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