少女のための秘密の聖書

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 25
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  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104695058

作品紹介・あらすじ

少女は開いた、秘密の物語の扉を。やがて知った、この世の本当の姿を――。楽園を追放されたアダムとエヴァ、兄弟殺しのカインとアベル、ノアの箱舟、神に滅ぼされた悪徳の町・ソドムとゴモラ、父と娘が子をなすロトとその娘――少女がお兄さんに誘われて扉を開いたのは近親相姦、殺人、男色、何でもありの世にも奇妙な聖なる書物。鬼才の芥川賞作家が描く、残酷でみだらで魅惑的な旧約聖書の世界。

感想・レビュー・書評

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  • 鹿島田真希「少女のための秘密の聖書」書評 女性たちが血肉化した矛盾|好書好日
    https://book.asahi.com/article/11599214

    鹿島田真希・インタビュー 「本当」の物語をあなたに 『少女のための秘密の聖書』刊行記念 | インタビュー | Book Bang -ブックバン-
    https://www.bookbang.jp/review/article/30929

    絵描き・イラストレーター小笠原あり ari ogasawara illustration
    http://ariogasawara.com/index.html

    鹿島田真希 『少女のための秘密の聖書』 | 新潮社
    https://www.shinchosha.co.jp/book/469505/

  • 世の中には正しいものと正しくないものがある。
    それが本当に正しいのかは曖昧で、
    偽物の正しいも溢れていて、
    だから人は間違える。
    何も考えずに神様を盲目的に信じることができると幸せかもしれないけれど、白い靴下を履いて黒い心をもった神様もいる。
    だから考えずに信じることは怖い。
    本当の物語は易しいだけじゃなくて抉って傷つけて心を揺さぶってくる。
    だから救いにもなる。

  • 世の中は良い悪いがはっきりした物語ではない

  • 忘れてはならないので書いておきます。頭と常識を、ある意味でぶん殴られる本だったことを。

  • 旧約聖書を丸々引用しなきゃいけない意味が分からなかった。少女たちの話で充分じゃない?聖書の部分は飛ばして読んだ。同じ量なら、少女たちの話をもっと膨らませて欲しかった。

  • 旧約聖書に出てくる神の身勝手さに腹が立った。

  • 聖書を読んだのはもう20年以上昔の幼児時代で、旧約もあまりしっかりとは知らなかった。
    この話は中学生の主人公の現実であるなんだか粘っこい世界と、
    変わった人達の口から語られる聖書の世界が上手く交じり合っていて面白かった。
    聖書は面白いけど、名前だとかの横文字や言い回しに頭痛や睡魔に襲われる人は少なくないと思うので、閑話的に入る短い現実視点が読み易さや理解に一役買っていた。
    まだ未熟で大人になり始める子供達の素直な思考とか意見、だからこそ敏感に感じ取ってしまうよくわからない汚くて怖くて粘つく感覚。

    面白い小説というより、わかりやすい旧約聖書という感じ。
    お菓子が美味しそうでしたw

  • 頭のおかしいような人ばかりで
    聖書の世界とマッチ。
    世の中は意味不明だが、神はその極地。
    信じる人も、なく生きる人も、みんな意味不明。

  • 近所のお兄さんの家に家賃を取りに行って、お菓子を食べながら聖書の話を聞いた子どもたち。わたしと、黒い靴下の少年。

    血のつながらのないお父さんはわたしの二の腕を触りたがるし、
    お母さんは少女のままでいやらしい目でわたしを見て接してくる。
    黒い靴下の少年は殺してやると言って、わたしを間違ったものから守ってくれる。

    万物の誕生からモーセ、預言者ダニエル、聖書を通じて現実の物事と向き合っていく正直者たち。

    モーセのところが難しかった。
    とてもわかりやすく、そして難しい。
    正しいこと間違っていることを見極める力を身に付ける大切さ。
    性的だけど、中学高校で読むといいかも)^o^(

  • 書店で見かけて購入を悩んだけど、図書館で借りることに。
    このほのぼのした装丁とはうらはらに内容は全然ほのぼのしてない!
    まず、近所の下着泥棒だと噂されているお兄さんのところへ大家の娘が家賃を取りに行き、聖書を読み聞かせてもらう、と言う設定が面白い。
    聖書はきちんと読んだことがないけど、これをきっかけに興味が出た。
    鹿島田さんの気合いを感じる一作。
    他の作品を読んだことないけど。。。

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著者プロフィール

1976年生まれ。1999年、「二匹」で第35回文藝賞を受賞しデビュー。2004年、『白バラ四姉妹殺人事件』で第17回三島由紀夫賞候補、2005年『六〇〇〇度の愛』で三島由紀夫賞受賞。2006年「ナンバーワン・コンストラクション」で第135回芥川賞候補。2007年『ピカルディーの三度』で野間文芸新人賞受賞。2009年「女の庭」で第140回芥川賞候補、『ゼロの王国』で第5回絲山賞を受賞。2010年『その暁のぬるさ』で第143回芥川賞候補。

「2011年 『小説家の饒舌 12のトーク・セッション』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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