- Amazon.co.jp ・本 (289ページ)
- / ISBN・EAN: 9784104734023
作品紹介・あらすじ
幼な児の名はミハル。廃棄された冷蔵庫から生れた物言わぬ美貌の子。ミハルが寺に引き取られてから集落はじわじわと変わってゆく。そして猫の死。そして母の死。アミダサマ!ミハルは無心で阿弥陀仏に何かを念じているようだった。冥界へ旅立つ者たちをその手で引き止めるために。痛切なその叫びは冷蔵庫の扉を開けた男にもしっかりと届いていた…。
感想・レビュー・書評
-
もうつらい…読みたくない…なんでこんなに嫌なことばっかりあるんだ…
もう読みたくないんだ!
…と思いながら、でもページをめくるのを止められずに読みました。
沼田まほかるさんの引き込む力がありすぎておそろしい…
でも、読み終わってみたら、醜いものを越えての人の心の強さとか、優しさとか、尊さとか、そういうものが胸に迫ってきます。
お願いだから、悠ちゃんと律子さんは幸せになってください。
生まれてくる赤ちゃんも、三人で思いっきり幸せになってください。
きっと幸せになるはず。
だから、私の中ではハッピーエンドです。
ジョウガンと千賀子が好きです。
千賀子は、最後は自分で決めて終わらせたんですね。
強い人だ。
その輝きがどんよりした暗さを払ってくれました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
なんだろう、よく分からないまま読み進み、よく分からないまま終わってしまった。満足感もなく、かといって不満足でもない不思議な感じだった。
なんでこの作品を手に取ったのだろう…?
沼田まほかるさんの作品は「猫鳴り」を読んでたようだが、珍しく星5を付けていた。それなのにまったく思い出せない…
まったく参考にならない不思議なレビューになってしまった… -
読了日2010/07
ミステリーというよりホラーな感じ。
ホラーでも、怖いぃ~!寒いぃ~!って感じじゃなく
何か、気持ちの悪い雰囲気が漂ってて、ゾワーっていうホラー。
そういう雰囲気を文章で表現できるってすごいなぁと思う。
最後は、ぼんやりとした感じで終わったけど、この本の雰囲気にあってる気がして、いいと思う。 -
幼な児の名はミハル。廃棄された冷蔵庫から生れた物言わぬ美貌の子。ミハルが寺に引き取られてから集落はじわじわと変わってゆく。そして猫の死。そして母の死。アミダサマ!ミハルは無心で阿弥陀仏に何かを念じているようだった。冥界へ旅立つ者たちをその手で引き止めるために。痛切なその叫びは冷蔵庫の扉を開けた男にもしっかりと届いていた…。(「BOOK」データベースより)
うーん。あまりにも色々な事が最後まで謎のままですっきりしない。じわじわとした怖さはあるが、それよりも、えっ?という感想が勝ってしまう。 -
少女の無垢でひた向きな願いがやがて周りを歪めていく。作者は僧侶であったので仏教に対する作者なりの見解が興味を引きました。チラシにあった紹介文に誘われるように読んだけと、読後先日読んだ本の作者と一緒だったと知った時の方が怖かった…
-
dark, dark, dark. どうして手に取ってしまったんだろう、と半ば後悔しながら、でも絶対主人公は死んだり飲み込まれたりしないよね?ね?と願いながら読み切った。親の老いに直面した人にはぎくりとするシーンがあると思うが、人には勧められない。
-
無垢な少女の悪気のない欲が死ぬはずだったものをとどめて周囲が狂い死していく。人が少しずつ狂っていく恐ろしさ。どす黒い感情が感染して周りも狂っていく。怖いというより気持ち悪さでいっぱいだった(*ノÅ`)怖いもの見たさで気軽に読んでみたら結構凹んでしまったw2016.05.26読了。
-
先を読ませる力の強さはさすがの沼田まほかるだけども、展開の説得力や物語自体の面白味はあまりなく、読み終わっても特に心が動かされなかった。