国防

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著者 : 石破茂
  • 新潮社 (2005年1月26日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104737017

国防の感想・レビュー・書評

  • 「軍事オタク」としても名高い元防衛庁長官による「国防論」。軍事とか国防に疎い私ですが、それでも本書で得られる新たな知見はあまりありません。ただ、一般的に「タカ派」と目されている氏ですが、その主張はいわゆる強硬派とは一線を画しており、ただ純粋な国防論というより国防に関して政治は何をすべきかという視点から書かれています。それにしても、よほど「軍事オタク」呼ばわりされるのが嫌なのか、随所でそれを否定する記述がありますが、否定すればするほど「軍事オタク」っぷりが散見されて微笑ましいです。

  • KiKi には自分が平和教育の申し子的な人間であるという自覚があります。  憲法第9条は守らなければいけないと漠然と考えていたし、自衛隊は違憲ではないか?と漠然と考えてもいました。  とは言っても「漠然」というほどムード的に考えていたわけでもありません。  論理的には「武力」を持つことの意義を認めつつも、その行使権を持つ人間(個人的に誰それということではなく)を信じきれない以上、力を持つことに懐疑的だった・・・・・というほどの意味で、そういうスタンスをとってきました。

    でも、世の中はどんどん変わりつつあり、集団的自衛権行使を可能にする閣議決定があり、武器輸出三原則も様変わりし、日本を取り巻く近隣国との間の緊張関係はあり、日本からは距離的には遠く離れてはいるものの原発事故を起こしてエネルギー依存度がさらに高まりつつある中東情勢はきな臭い・・・・・となってくると、そうそういつまでも「理想の平和主義」にどっぷり浸っているわけにもいくまいと考え始めるようになりました。

    随分前、ベルリンの壁が崩れ冷戦時代が終わったとされた時期にも、一度だけ、そしてほんの少しだけ、世界のパワーバランスが変わった以上、第二次大戦以降どっぷりと浸ってきたこの平和を守るためにも「国防」について考えるべきかもしれないと思ったことがあったのですが、それでもその時は今ほどのきな臭さもなく、ついでに自分のことで手一杯だったということもあって、思考を先送りしてしまったという自覚もありました。  でも、今の KiKi はとりあえずダーリンの入院とじぃじ & ばぁばの介護のことだけ考えていればいいようなところもあるわけで、そろそろ本腰を入れて学ぶべき時期なのだろうと考えました。

    さて、だからと言って即、何かを結論づけることができるほどには思考も知識もない KiKi のこと。  とりあえず「とっかかり」となる何かを探していたのですが、そんな時ふと図書館で目に留まったのがこの本でした。  政治の中で KiKi が一番注意を払ってこなかったのがこの「防衛庁(省)」という組織だったし、石破さんがその長官だった時代のあれこれは記憶にも新しい・・・・・ということで、とりあえずはこの本を読んでみることにしました。



    思想的に同意できるか否かは別としてこの石破さんという人、少なくともTVなどでご意見を拝聴する限りでは、実に論理的に巧みな話し方をされる人だという印象がありました。  どこまで真実を語っているのか、どこまで多面的に物事を見ておられるのかまでは察することが難しいのですが、それでも比較的ある種の「良識」のようなものを感じさせる話し方をされる人だとも感じていました。  いたずらに危機感を煽るというような煽動的な部分も感じさせませんし、一部の強硬派の人たちに感じるような胡散臭さも比較的薄い・・・・そんな印象がありました。

    だからと言って、石破氏の言っていることを素直に鵜呑みにするほどの信頼感があるわけでもない(だからこの本で書かれていることも100%信用していいとまでは実は思っていない・・・・。 苦笑)のですが、何故日本があのイラク戦争当時ああいう選択をしたのか、他国(特にフランス)がどうしてああいう選択をできたのかに関してはなかなか説得力のある解説を読むことができたなと感じました。  あの戦争自体を KiKi 自身がどう考えるかはとりあえず置いておくとして・・・・・。

    KiKi の好きな海外ドラマに「ザ・ホワイトハウス」という番組があります。  大統領とその側近たちを描いたドラマでそこかしこに「アメリカ的」な臭いを感じる番組なのですが、その中でバートレット大統領が語るセリフの中に1つとても印象深いものがあります。  詳細までは記憶していないのですが、とある判... 続きを読む

  •  軍事について考えることは危険思想で、国防に関心を持つ政治家は危険な人物か。楽観して楽観して、国民をギャンブルにかけ、何かあったら責任をとらない政治家でいいのか。日本の政治家は日本の安全に責任を負う。安全保障に携わる以上、軍事がどう動くかを念頭におきながら外交政策を組み立て、心配して心配して、結果として何事もなかった、それでいいのだ。

    『きっと戦前のような状況になったら、真っ先に腰抜け呼ばわりされると思います。でも合理的な判断をすればそういうことになるのです。現実的な防衛を知れば知るほど、骨太な平和主義が必要になります。知らない人は何だって言えます。』151頁

  •  やはりこの人の本は読みやすい。
     2004年当時、日本の防衛がこの程度のものだったというのは恐ろしい話です。

  • 石破氏による国防論。2005年刊行です。

    著者が小泉政権時に担当していた防衛庁長官を退任した後に、本書が出版されています。

    「はじめに」にあるように、本書は、日本が直面している危機、その危機から国と国民を守るためにすべきこと、を分かりやすく説明したものです。

    平易な言葉で説明されているため、途中でつまづくこともなく読み進めることができました。また、話題毎に章が分けられており、とても分かりやすい構成となっています。

  • 石破茂氏が、防衛庁長官時代のことを回顧録的にまとめた国防論。

    2期続けた防衛庁長官時のイラクへの自衛隊派遣などの問題を2004年時の国防論を含めてまとめた本。いまとなっては、若干古い話も多いが、石破氏の国防論の基本がわかると思う。

    この後、防衛省の大臣を務めて、総裁候補にもなるが、軍事に関しては日本国を少しずつでも進めてほしいと思う。

  • 5-4-3 現代政治(実践)

  • 国防について考えてみるにはよい本だと思います。しかしこの手の話に限らず右に寄ったら戦争だとか左に寄ったら売国だとかそういう揚げ足の取り合いで核心を避けてお茶を濁し続けて衆愚政治一直線。右でも左でもいいけど無関心が一番怖いですね。

  • 石破茂の安全保障の考えや、防衛庁(当時)、自衛隊のこと等色々なことが平易な言葉で書かれていて読みやすかった。
    最終的には皆それぞれの価値観で判断すればいいんだけど、熟考した方がより良いよね
    そしてやはり民主主義は非常に大切なものだと思う。

  • 別に右派とかではなく本屋さんで見かけて購入。
    分かりやすい文章とディティールと事実を直視する
    思考に共感!

  •  読前には、国防について、ある程度の厳密性をもって学問的に論じているのかとおもっていました。しかしながら、全体を通して言えば「石破氏の政治的信条を正直に述べた本」でした。国防だけでなく、石破氏の政治家としての思いの概要を掴むには適当な本だと思われます。
     石破氏は、かなり正直な方の政治家だと思っています。周りからマイナスに受け取られかねないことでも、あえてオープンにすることで、結果的には好感を得ていると感じます。本書は、そうした彼の姿勢がそのままでていて、読後の不快感がありません。できれば、もっと厳格な国防論も展開してほしいのですが、これはこれで楽しく読めました。
     やっぱり、書名のつけ方が間違っているのだよなぁ、とは思いつつ。裏切られた感はさほどありませんでした。

  • 「安全保障に携わる人間というのは、心配して、心配して、心配して、それで何事もなかった、そういうことでいいのです。楽観して、楽観して、楽観して、何かあった時には責任をとらない。そういう人もいると思います。軍事について考えることを、まるで危険思想のように言う人たちがそうです。」といっているが、その通りで、現在の平和な日本においても国防を常に考え、最先端の兵力を確保することはやはり必要なのである。シュルツ元国務長官は「庭にガラガラヘビがいたとして、それに噛まれるまで待っている必要がどこにあるんだ」と言ったそうだ。どこまでを「庭」と認識するかによって戦争国家にもなりうるし、専守防衛を貫き通すこともできるだろう。

  • 防衛に関する彼の考え方は、一概に右傾化・軍国化を感じさせるものではなく、時代に則した軍隊の形を模索していると思われる。

    危機管理という点において、日本社会全般においては未熟さが際立っており、それは「考えすぎ、大丈夫」に代表される想像力の欠如に他ならない。まず、政治家は性悪説に基づきあらゆる事態を想定して官僚に対するべき。仮に隕石落下による災害ですら可能性ゼロではない事象としてリストに上げ、他の考えうる全ての災害の可能性がそれ以上でないならば最高優先度で備えさせることが使命である。

  • 筋道立ててわかりやすく「国防とは何か」を解説している。
    かなり噛み砕いて(個人的な感じでは、だが)記してある。
    このカテゴリに詳しい人よりはあまり詳しくない、少しだけ興味のある人に向いている。
    本としても普通に読みやすく値段も手頃。
    余程の悪意を以て評価しない限り、悪書に類するのは難しいであろう。

    この本に書いてあることが「一般的な常識」となるといいのだが…

  • 今、日本の政治家で軍事、防衛についてこの人の右に出る人はいないと思う。

    その石破さんが、日本の防衛についての思いを綴ったのがこの本。
    凄く説得力がある。決して理想論で終わることなく、現実問題として国を守るためにはどうすべきが、が書かれてある。とても好感が持てる。

    この人に日本のリーダーになってもらいたい。心の底からそう思う。

  • 喋り方と文章がほとんど同じだから、読んでると石破議員の声が脳内再生される。
    時々ニコ動で話題になって毎時ランキングに乗る答弁を見ると
    「あー頭いい人だなぁ」という感想になるけど、本を読んでも
    「あーやっぱり頭いい人だなぁ」とさらに強く感心する。
    頭髪が白くなっても勉強をやめない人ってすごいわ。

  • スイス政府の『民間防衛』を読み、「平和」のイメージをかなり異なった視点で捉えられるようになったことで、国防についての興味が高まり、日本の国防の第一人者である著者の本を手にするに至った。

    著者はよく「軍事オタク」などと称されているが、当然ながらただの「オタク」ではない。国益を考えた防衛について、真摯に、そして常に必死に考え、勉強している方である。

    防衛庁(現防衛省)の、主に「背広組」と呼ばれる官僚が抱える、深刻な防衛意識の低下という問題には、自衛隊の現場からの視点で改革を促し、なぜイラクに自衛隊を派遣する必要があったのかや、ミサイル防衛システムの強化についての問題には、国益の観点から丁寧な説明がなされている。

    元自衛隊幹部の本も以前に読んでいたので、著者がいかに現実に即した考え方をしているのかがよくわかる。理想論に終始しているばかりの無能な政治家とは明らかに一線を画するものである。

    著者が指摘する、「大臣任命制度の問題点」についても大いに共感できる。佐藤優氏が著書で触れたように、まったくのド素人が省庁のトップにいることは、まさに官僚の暴走を許す土台になることと同義である。

    非常にわかりやすい説明を心がけていることが伝わってくる本なので、高校生ぐらいから読んでも理解できると思う。非常に価値のある1冊である。

  • 著者によると、防衛庁長官の在任期間は歴代2位だそうです。。。

    このような本が出てくるのは今まで蓋をされていた状況から考えると良い傾向だと思います。

    特に、民間防衛理論は戦争のみならず大規模災害、大事故などにも参考になるかもしれません。

    やはり実地、実体験、現場の人の話は参考になります。

  • 面白い。

    選択をした結果、選択をしなかった場合との比較が出来ないため、
    判断が難しいことがある。日常でもそういう場合はある。
    それを攻めるのってナンセンスだよね。

    日本の軍事費世界第二位なんだ。
    数年前に聞いた話だと三位だったんだけど。
    それでも、アメリカの八分の一か。。

    この本を読む限り石破さんは、非常に合理的な思考の持ち主だし、
    人格的にも信頼に値する人物だと感じた。また防衛大臣をぜひやって欲しい。

  • 石破茂の政治家人生と、国防についての考えが書かれた本。
    安全保障に対する考え方が変わったと思う。

  • 2002年の小泉政権当時に防衛庁長官に就任し任期の長さでは第二位となる720日間を務めあげ、現在の自民党においても国防や水産農業の専門家である石破茂による一書。
    大変わかりやすい内容であり国防に関するイメージや考え方を鮮やかに払拭させてくれる内容です。
    石破さんの活躍による下地で後の安倍政権において防衛庁から防衛省となり、長官には指揮する権限が与えられました。国内でも燻る核保有の論議についてもきちんと明確に核保有反対の意味が明記されています。国防を目の敵にする左翼の皆さんには是非勉強して頂きたい一書です。

    ◆日本が核を持てば北朝鮮が持ってはいけないという論理がなくなる。またNPT(核兵器不拡散条約)から脱退すれば核燃料の供給が滞り、再処理など原子力発電が不可能になる。デメリットばかりでメリットがない。
    ◆MD導入の予算は7000~8000億。防衛費予算はMDの予算を入れながらも国家予算の1%以下 。戦車一台が八億

  • TVなどメディアで石波さんよく見るんですが、
    見てるわりには石波さんのことをよく知らなかったので、
    この本を手に取りました。
    政治、国防の初心者には良いレベルだと思います。
    よって私の知識レベルにはマッチしていました。(´∀`)

    自衛隊の「F-15戦闘機」「イージス艦」は
    敵地攻撃能力がないとのことで、
    改めて日本は防衛しかできないんだ、と認識しました。
    「これからミサイル撃ちますよ」と言われても、
    ただ撃たれるのを待つしかない。MD(ミサイル防衛)まかせ。
    これでは日本を守るには不十分だと気付いてきました。

    抑止力としての先制攻撃能力の保有は有りだと思います。
    敵地攻撃能力を備えた軍事の運用は10年はかかるとのこと。
    まず国政で、議論からでも良いので始めて欲しいです。
    また我々国民も考えていかねばなりません。

  • 僕の頭の中に色々新しい知識や観念を植えつけてくれた
    良書だと思っています。

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