君たちに明日はない

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 120
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  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104750016

感想・レビュー・書評

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  • 面白かった〜!いやリストラの話だから面白がっちゃいけないけど( ̄▽ ̄)

    なるほどシリーズ化も頷ける。

    企業のリストラを請け負う会社で働く主人公。
    30代前半の面接官・真介が泣かれ、罵倒され、時には殴られながらも冷静にクビを切る!

    でもちょっとだけ愛を感じるのです。
    このシリーズ追いかけてみよう♪


  • 毎朝、家を出て向かうべきもうひとつの居場所がある。
    世の中と自分を繋ぎ「明日」を生きていい、と認めてくれる大事な場所。
    そこを突然奪われる「リストラ」。

    通告された本人にしてみたら、まさに絶望の縁に落とされる様なものだろう。
    この小説の主人公の職業である、リストラ対象者を面接によって円満に離職させる会社、が本当にあるのかどうかはわからないが、
    肩をたたく役目も負いたくないから人任せにする、会社という集合体の空虚さに寒々しくなってしまった。

    ただ、物語はとても面白かった。
    ひとつの場所を信じてしがみつくばかばかしさ。
    地はどこまでも繋がってる。
    そこがダメなら別の場所があるさ。
    『新天地』の清々しさにすっきり♪

  • 33歳の会社員、真介は、リストラ請負会社勤務。
    メーカー、銀行など、依頼を受けた企業に出向き、対象者を依願退職へ導くことを仕事にしている。 

    お仕事小説。
    面白かったです、とっても。
    真介の仕事に対する真摯な姿に惹かれます。
    プライベートでの陽子との関係が、さらに真介の魅力となっていて、これからの2人を見ていたいと思いました。
    出会ったリストラ対象者もそれぞれ個性的、各章が楽しかったです。

    シリーズ化されているとのこと。
    続編、絶対読みます。

  • サクサクと読みやすかった。
    主人公は仕事を辞めるよう、退職するように迫る仕事だけど、それによって相手の人生を新たにスタートさせる仕事でもある。

    次回作につながるような感じで…楽しみ。

  • 初、垣根 涼介。『君たちに明日はないシリーズ』主人公・村上真介はリストラ専門会社のクビ切り面接官、企業に依頼されたリストラ候補者を希望退職に追い込むリストラ請負人。派遣の可愛いだけのアシスタント美代ちゃんとコンビで対象者と面接を通じ、候補者各自の人生ドラマを繰り広げる。熟女好きの真介が面接相手の8歳も年上の芹沢陽子の気の強さに、惹かれる恋模様も面白い。広告代理店に勤務していた真介自身も面接を受け、希望退職に追い込まれたのちにスカウトされた経歴がある。重いテーマを扱うが内容は軽快で明るい物語。

    依頼主企業『ひかり銀行』に勤務する村上の高校時代の旧友池田が対象者なる「旧友編」が、関わる旧友山下・池田の妻彰子の言動が素晴らしく感動した。

  • 借金とりの王子から読んだので村上と陽子はこうやって付き合うようになったんだなと違う視点で見れておもしろかった。
    話も5つの話にわかれているので読みやすかった。
    村上が飄々としながらもとても優しく見えて好きです。

  • 面白かった!

    会社をクビにする理由がいろいろなケースがあり、それが結構深い。想像以上にしっかりとクビにする主人公とクビになりかけた女性の転職の話で妙に理解するシーンが多い。

  • 図書館で借りた

    面白い!
    爆笑した

    この人の書く女性はほんと魅力的だ
    自分の好きな女性ばかり書いているというか 笑
    女性への目線が優しい、女性が好きなんだろうな〜と思う

    内容は他社のリストラを請け負う会社で働く男が主人公の5編の短編集である。

    この人の本は全部読もう!

  • リストラ…少し前に(けっこうか??)流行った言葉ですね。リストラを宣言するのってやっぱ度胸っていうか勇気入りますよね!そんな企業様いらっしゃい!!本社は御社でのリストラをお手伝いします!!こんな話ですw主人公はリストラを宣告することが仕事なんです。ってか何度か目にした話でバブル時に多くの女性従業員を雇っておきながらバブルがはじけたら、女性と言うだけでリストラ要員にしてしまう会社…ほんまにこんなにドアホな会社あるんかな?この小説でもそんな話出てきますけど、なんで女性やからって差別すんねんwやっぱまだ日本は女性に冷たい社会構造してるって証拠なんやろか??

    あ、この本は、ビジネス書としても出た時は有名やったそうですよ。近所の本屋のおっちゃん談w

  • とても面白かったです。しかも「人生と仕事」について考えさせられる内容でした。会社勤めを20ウン年もやってれば、誰でも一度はぶつかる壁のようなものがあるでしょう。その時、つらくて厳しいだろうけどそれに立ち向かって行くか、はたまた避けて安楽で簡単な道を選ぶか。あと5年この本を読むのが早かったら(無理か)人生変わっていたかもしれない。仕事と人生、あるいは仕事と家庭でも良いです、で悩んでいる人はこの本を読もう。きっと元気が出て本当に正しい決断と選択ができるでしょう。(ちょっと褒めすぎか。でも正直な感想)

著者プロフィール

1966年長崎県生まれ。筑波大学卒業。2000年『午前三時のルースター』でサントリーミステリー大賞と読者賞をダブル受賞。04年『ワイルド・ソウル』で、大藪春彦賞、吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞の史上初となる3冠受賞。その後も05年『君たちに明日はない』で山本周五郎賞、16年『室町無頼』で「本屋が選ぶ時代小説大賞」を受賞。その他の著書に『ヒート アイランド』『ギャングスター・レッスン』『サウダージ』『クレイジーヘヴン』『ゆりかごで眠れ』『真夏の島に咲く花は』『光秀の定理』などがある。

「2020年 『信長の原理 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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