冷血

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制作 : 佐々田 雅子 
  • 新潮社 (2005年9月29日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (346ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784105014063

冷血の感想・レビュー・書評

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  • カポーティは初読。
    ははあ、これがニュージャナリズムの原点なのか。
    物事を緻密に冷酷に描写すればするほど浮き上がってくる、哀しさ。
    「どこが小説やねん」というクレームをものともしない、海外の長篇小説堂々の第21位。

  • トルーマン・カポーティ作品初読み。
    起こった事件もさながら、死刑制度の是非や精神鑑定の真偽など深刻な問題を提起した作品。
    この手の非道な犯罪を犯す犯人にありかちだけど子供・青年時代の不遇さが強調されているが、不遇な人生をおくっても犯罪者とはならず、まっとうな人生をおくる人と何が違うのだろうかと考えずにはいられない。

  • ちょっと言葉にならないくらいの凄い本。
    田舎町で起こった一家4人殺人事件の、まさにすべてを書き尽くしている。被害者の暮らしぶりに始まり、事件当夜の詳細から、加害者の心象風景とその末路としての絞首刑の現場まで。しかも、ノンフィクションとは言いながらも、その語り口は、あくまでも物語であり、文学作品である。描写は微に入り細に渡る。その厚さゆえに、これはかなりの時間をかけなければ読めない本だな、と感じたものだが、読み始めたらぐいぐい惹きつけられてやめられなくなってしまった。
    決して単なる事件小説なんかではない。ひとつの凄惨な事件を通して、人が生きていることの愚かさや切なさや素晴らしさをも感じさせてくれる名作だと感じた。

  • 闇に独り放り込まれて、出口がみつからない。

    映画『カポーティ』観たい。

  • こいつらは仮に今日本で生きてりゃニコ生とかでそれなりに承認される道もあったのではとか考えてしまう。読後、歪んだ妄想にも多少の受け皿を平和的に用意出来る現代社会の有り難みに少しばかり感謝した。芸術家肌と犯罪者的傾向のリンク性。不景気と劣等感と薄弱な意思が引き起こした度外れの残虐、その顛末。

  • 約半世紀前に執筆されたニュージャーナリズムの源流とされる作品で、徹底した取材によって膨大なデータを蓄積しそれを再構成する手法をとっている。そのために必要以上の煽情的な描写は抑制されているように思えた。法廷の場面はそれほど詳しくなく、被害者一家のひととなりや犯罪者の育ってきた環境のほうに重点が置かれていると感じた。

  • 評価しない。
    単純なミステリーの域を出ない。
    評価できる点を探すと、家族像や心理等を、犯罪者・被害者・捜査官三者にわたって、視点を変えつつ詳細かつ刻銘に描写している点。倒叙型ともいえるが、Ⅳ等がやや長く、ピンボケ気味。

  • ノンフィクションとは信じられないほど再現率がすごいと思った
    めちゃくちゃ資料を集めたり、聞き込みもしたりするのもそうだけど、
    作家としての技術とか才能もすごい >カポーティ

  • ニュージャーナリズムの先駆けとなつた作品、と聞いて読むことにしました。
    筆者自身の言葉にもある通り、フィクションのような印象を受ける。しかしこれだけの事実を物語り、人に伝える文章にするには膨大な取材量が必要となるのが想像に難くない。
    ただ、この作品には限らないけれど、翻訳の日本語は何だか妙にクサく感じてしまう時があるのが惜しい。個人的に、「全てはきれいな丸い数字におさまった訳だ。ゼロになっっ(ドヤッッ!!」という言葉が印象深い。※実際と表記は異なります。

  • この『冷血』執筆をさかいに、カポーティは理解不能な行動や小説を出版し破滅した、というイメージがある。そういう意味でも怖い作品。多くのみずみずしい小説をうみだしたカポーティの面影はここで残酷なまでに消え去ってしまった。

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トルーマン・カポーティの作品

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冷血の作品紹介

カンザスの村で起きた一家4人惨殺事件。5年余を費やして綿密な取材を敢行し、絞首台まで犯人たちを追った本書は、40年を経た今なお、輝きを放ちつづける。捜査の手法、犯罪者の心理、死刑制度の是非、そして取材者のモラル。人間の魂の暗部を抉りつくし、後進の作家たちに無限の影響を及ぼした暗黒の教典、待望の新訳成る。

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