フェレットの冒険 2

  • 新潮社
3.24
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (141ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784105058043

作品紹介・あらすじ

ストーミィは、貨物機の女性操縦士。北米大陸のあちこちに住むフェレットたちに物資を届けるため、いつでもどこでも飛んでいきます。ある夜、激しい嵐に巻き込まれた彼女は、墜落寸前の機体をなんとか立て直し、緊急着陸。一息ついた空港のカフェテリアで出会ったパイロットの彼に、運命の糸を感じて恋に落ち…。この物語を読めば、あなたも独りぼっちじゃないことがわかります。

感想・レビュー・書評

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  • 前作よりファンタジーで私は好きだった

  • 物資を届ける貨物輸送機の女性操縦士ストーミィ。激しい嵐のなか、なんとか着陸する。
    カフェテリアで、同じ考えを持つ、同じ夢をみたストローブと出会う。嵐が起こらなければ出会わなかったであろう。
    そして、守護天使バクスターと孫娘ウィローのお話。

    空を飛ぶことへの思い、そして子供達にもその喜びを、と愛にあふれた物語。

  • リチャード・バックが、裏切りだの、暴力だのばかりが出てくる最近の小説や映画に辟易して、愛と勇気ばかりが出てくる物語を書くことを決意、バックのうちでともに暮らす10匹のフェレットから助言を受けて書いた5つの物語。
    第1巻は海の救助隊だったが、第2巻はパイロットたちの物語。飛行機乗りリチャード・バックが空飛ぶ様子を細々と書いているのが楽しげで可笑しい。

    ぼくが感動したのは、毎度、最初に出てくる序文みたいなものに書かれた一文。ここは、アントヌス・フェレットという、おそらくフェレット界で有名な昔の物語作家が書いた寓話が紹介されている。
    今回のは『ワシとフェレット』という寓話。
    空を飛びたいと願ったフェレットたちは一生懸命に練習して、やっとその夢を叶える。しかし、喜びもつかの間、どれほど努力しようとワシのように高く、速くは飛べないことを悟って、落ち込んでしまう。でも、初めて空を飛んだフェレットはこう言います。
    「飛ぶ上でほんとうにたいせつなのは、高さではなく心がまえなのだからね。速さではなく、空に見いだした道を楽しむことにあるのだからね」

    なんと!
    かつてジョナサンという名のカモメに「大切なのはいかに速く飛ぶかだ」と言わせたバック。40年の月日が流れて、バックの飛行機乗りとしての哲学は、より強く、より優しくなったようだ。

  • 面白くはあったけど、海の救助隊のほうが個人的には好き。

  • 飛ぶことが大好きな優秀なパイロットジャニーン、通称ストーミィと
    同じく優秀なパイロットのストローブ。
    任務を中断させてお互いの航路の中間地点で2匹を出会わせるために
    エンゼル・フェレット・フェアリーたちは
    嵐を起こしたり飛行機にトラブルを起こしたりと大忙し。
    しかし自分の仕事にこだわる2匹は
    守護天使の忠告に耳を貸さずに任務を遂行しようとするのだけど…

    これも表紙借りです。笑
    やっぱり専門用語が多いけれど話のすじはわかりやすい。
    守護天使の無限後退が存在します。
    今回はストーミィたちよりも守護天使のバクスターが主役かなぁ。

  • フェレット界の世界観がすごいでかくて
    驚かされます。

    エンジェルフェレット・・・
    フェレット知れず
    世界を掛ける天使達。

    今回はそんなフェレット天使が
    意志の固い2匹を引き合わせるために
    奔走してます。
    2匹の女の子の方が本当に頑固で
    ある意味、可愛いです。
    きっと、表紙の子です。

    全五巻、来月、新潮文庫から3巻が出るのが
    待ち遠しいです。

  • 『かもめのジョナサン』の著者リチャード・バックによる、ペットのフェレットたちに導かれて書いたという「フェレットの冒険」シリーズ第2弾です。

    第1弾は、海の勇敢なレスキュー・フェレットのお話でした(レビューはこちら)。そして本書、今度は空のお話です。

    これはもう、あたくしど真ん中でした。すんごい良かったです。

    主人公は、貨物輸送機の女性パイロット、キャプテン・ジャニーン・フェレット。通称ストーミィ。彼女もやはり自分の職業に誇りを持っていて、心から空を愛している。そしてこの世界と平行して、もうひとつの世界が存在します。ストーミィは気付いていないけれど。

    うう、このあたりは書いてしまうとネタバレになっちゃうのかなー。そこがど真ん中だっただけにものすごく書きたいんだけど。ストーミィの恋とかね。その恋に関係する事柄が、もう泣かせるんですよ。すっごく素敵で、まさしく「深イイ」話です。ほんとにほんとに心があったかくなる物語。読了後、幸福感に包まれました。1巻の話よりめっちゃ好きです。

    動物の話だから、表紙のイラストからも、子どもの本のように思えるかもしれませんが、これは決して児童書ではありません。大人向きです。もちろん子どもが読んでも楽しめるとは思いますが、それぞれの職業の専門用語がバシバシ出てくるので子どもにはちょっと難しいところもあるかもです。なので大人のみなさん、だまされたと思って読んでみてください。とくに2巻はお勧めです。

    3巻早く出ないかな〜。待ちきれなければ原書を読めばいいんだろうけど、この装丁とイラストと訳を味わいたいのでできれば翻訳で読みたいな。

    読了日:2008年4月15日(火)

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著者プロフィール

1936年、アメリカのイリノイ州に生まれる。空軍パイロット、郵便飛行士、エアショーや遊覧飛行をしながらの地方巡業を経て作家になる。代表作として、ヒッピーのバイブル的小説となった『かもめのジョナサン』の他、『イリュージョン』、『ОNE』などがある。2012年、自家用飛行機を操縦中に墜落して瀕死の重傷を負ったが、一命を取りとめ、現在はリハビリに励んでいる。

「2013年 『ヒプノタイジング・マリア』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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