ナチスの楽園: アメリカではなぜ元SS将校が大手を振って歩いているのか

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制作 : Eric Lichtblau  徳川 家広 
  • 新潮社 (2015年11月27日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (381ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784105069711

ナチスの楽園: アメリカではなぜ元SS将校が大手を振って歩いているのかの感想・レビュー・書評

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  • ドイツのロケット科学者が多数アメリカに渡り、ロケット開発に携わっていたことは知っていたが、こんなにも広範に多くのナチの残党がアメリカに潜り込んでいたとは知らなかった。冷戦の影響とはいえ、あまりの節操の無さに驚かされる。
    また、その後ナチの追求に取り掛かり、暴いて行ったところもアメリカらしいと感じる。日本では政府が過去の過ちを認め、真逆の政策を進めることはまずあり得ないからだ。間違い無くもみ消されてしまっただろうし、国民も今さら良いのではという意見に傾きそうだ。

  • 第二次大戦後、多くの旧SS将校や関係者がアメリカへ移住したという。ある者は科学者としての知識を買われ、ある者は対ソのスパイとして。その後も長きに渡り平穏に暮らし、宇宙科学の功労者となった者もいたという。
    いずれも、アメリカの身勝手から生じたこと。タイトル通りそれだけの話かと思いきや、その秘密を暴き、国外退去に追い込もうとするジャーナリストや検察がいた。あくまで正義を貫こうとする人々が本書の主人公。
    ナチの犯罪はおぞましく許し難いのだが、数十年の時を経て、高齢になってからも追い込まれる旧SS関係者には
    単純な善悪では語れない、国家に翻弄された悲劇を感じた。

  • アメリカでのナチの犯罪に関わっていた(それもかなり深く)人物の受け入れ(大っぴらなものも秘密裡のものも)とその糾弾について。
    歴史叙述というよりはその渦中の人物に焦点をあてて各章が書かれている。たまに誰だったっけ?となってしまい前に戻ったり。

  • 米国国防総省やCVIAの手引きで入国した元ナチスが数千人規模でいた中で、ユダヤ人たちは収容所からなかなか解放されず、看守だったドイツ人と同じ部屋で寝たり、以前の看守がそのまま看守業務を続けることもあった。
    ヒトラー没後数年しても収容所から解放されなかったユダヤ人がいた。
    ヨーロッパの難民収容所の最高責任者はパットん将軍だったが、ユダヤ人は動物以下との差別意識丸出しだった。
    トルーマン夫人もユダヤ人を一度もディナーに招待したことなかったし、トルーマン大統領も私的な場ではユダ公と言っていた。
    ドイツが敗北した後も北イタリアではナチスがSS将校の軍服を着て作戦行動していた。
    イタリアでナチスの脱走を手伝ったのはカトリックと赤十字である。

  • スミソニアン航空宇宙博物館の展示物には巨大な白黒二色のV2ミサイルがあった。ナチスが造り上げた伝説的なロケット・ミサイルは戦後になってアメリカへ輸入されていたのだ。しかしスミソニアンにあるV2には革命的な技術に関する説明はあったが、V2が製造されたドーラ強制収容所がどれほど残酷な場所だったかについての言及は一切なかった。ミサイル建造の作業に従事した何万人もの奴隷労働者のこともなければ、ドーラで命を落とした約2万人のことも触れてなかった 。

  • 「The Nazis Next Door: How America Became a Safe Haven for Hitler's Men」の翻訳(2015/11/27発行)。

    本書は第2次大戦後、何千人ものナチス戦犯が何故アメリカに逃れられたのか、その経緯について何十人もの関係者へのインタビューや、機密解除された公文書をもとに書かれた書籍です。 
    一応、ペーパークリップ作戦でアメリカに連れてこられたフォン・ブラウンを初めとしたドイツ第三帝国の科学者達や、第三国経由でアメリカに帰化した強制収容所の看守、後にフランスに引き渡され終身禁固刑となるSDのクラウス・バルビー、西ドイツの対ソ諜報網を組織したラインハルト・ゲーレンその他についても触れていますが、実際にはアメリカに帰化した元SSのオトー・フォン・ボルシュヴィングと元武装SSの外国人義勇兵チェリム・スーブゾコフの二人のアメリカにおける暮らしとナチス裁判の経過について語った内容となっています。

    既に多くの元SSや元ナチス協力者が、第二次大戦後CIAの協力により、アメリカに渡ったことは知られていることなので、それ程、驚愕するような事実ではありません。 とは云え、アメリカに渡った元ナチスがどのようにアメリカ社会に溶け込んでいったのか知ることが出来ますので、興味深い内容の本ではあると思います。

    只、元国防軍の将軍で党員でもなかった筈のゲーレンをナチスと云っていたり、ナチスに協力した外国人義勇兵の将校であったスーブゾコフを武装SSの将校(外国人の場合、SS管理下の部隊に配属されても、武装SS将校として扱われなかった筈では?)としている上、ナチス裁判でもスーブゾコフは勝訴している他、幾つか気になる箇所が見られるので、書かれていること全てを鵜呑みには出来ないようにも感じました。

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ナチスの楽園: アメリカではなぜ元SS将校が大手を振って歩いているのかの作品紹介

アメリカと元ナチスのおぞましき蜜月関係――! アメリカ政府が、ソ連との冷戦に活用するため、大量の元ナチス幹部を秘密裏に入国させている――国家的不正に気づいた司法省特捜室の執念の捜査が始まった。必死に過去を偽る元ナチスたちと、何とか証拠を掴もうとする特捜検事たちの息詰まる攻防戦の行方は……? ピュリッツァー賞ジャーナリストが描く、驚愕の戦後裏面史。

ナチスの楽園: アメリカではなぜ元SS将校が大手を振って歩いているのかはこんな本です

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