- Amazon.co.jp ・本 (159ページ)
- / ISBN・EAN: 9784105070212
作品紹介・あらすじ
習近平、激怒――! 亡命漫画家が命がけで描く独裁国家の真実。2決死の習近平批判で亡命を余儀なくされた中国人漫画家が、一党独裁のまやかしを大暴露。ネットで共産党の悪口を呟くとどうなるか? 反日教育の驚くべき徹底ぶりとは? 抗日ドラマの意外すぎる舞台裏とは? 人民解放軍は尖閣諸島を奪いに来るのか? 安倍首相とSEALDsをどう評価しているのか?……中国人にしか描けない特ダネ満載!
感想・レビュー・書評
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普段ただ過ごしているだけでは分からなかった中国の内情をマンガでとても分かりやすく知ることができる。共産党に規制されていることは知っていたが、実体験を読むことで、実態の一部が分かり、さらに深く知る必要があると思った。
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非常に興味深く読ませていただきました。
漫画のタッチも分かりやすく、いかに、今の中国に、「自由」がないのか、
よくわかる構成になっています。
私は、中国には7年近くいますが、外国人が感じる中国と、
中国人が感じる中国は、全然違うのだと、改めて感じます。
「表現の自由」という、自由を、中国で実現するのは非常に困難です。
それが政治的であれば尚更です。報道の自由さで言っても、かなりバイアスが、
あります。
では、中国は、それだけ色んな「自由」が制限されて、住みにくいかといえば、
日本人の私からすると、全然です。個人的には、かなり住みやすいです。
私は東京出身ですが、一年に2度ほど、帰国し、交通機関に乗ったりしますが、
なんで、こんなにもストレス社会で、失礼な言い方ですが、ゾンビみたいな方が多数いるのかと、毎回思います。
では、中国はというと、うるさいぐらいに、ほとんどの方が、元気にしています。
それを、騒音と捉えるのか、元気がいいなと捉えるのかは、個人の自由ですが、
私は後者です。東京の方が、異常だと感じてしまいます。
著者の方は、「表現の自由」を求めて、日本に来て、漫画という手段で、
自己実現を目指しています。その手段で、中国の今の現状を批判する。
そういう活動ができる日本という国は、著者にとっては、
中国より良い場所なのでしょう。私の場合は、逆です。
この世界に天国みたいな所はありません。
どの国、地域でも、それなりの不自由さがあります。
自分にとって、どこが良い場所なのかは、結局のところ、自分の意識次第で、
変わります、絶対に悪い場所など存在しないですから。
著者には、中国版だけではなく、日本版も、描いてほしいと思います。
そっちの方が、著者の自由に対する、より深い考えが見えると思います。 -
中国国内で諷刺漫画を描いていた漫画家が共産党統治の実態をユーモラスに描く。(著者は中国政府の迫害により2014年から日本に滞在、2017年にはアメリカに移住している。)
習近平が権力を握るまでの背景やネット規制の方法のほか、規制がゆるくリアリティや時代考証を無視してどんどん逸脱していく反日ドラマ(抗日神劇)、党の宣伝がエスカレートしていく中国版紅白の春節聯歓晩会(春晩)、人民解放軍の内情など、普段のニュースではあまり知ることのできない内容が多い。
共産党は人命よりも面子を大事にする、人民解放軍の最大仮想敵は日本でもアメリカでもなく中国国民であるというのはなんとも恐ろしい。
普段は「嫌中」「嫌韓」のような本は読まないようにしているが、チベット・ウイグル問題、香港のデモ弾圧、台湾周囲での軍事演習など、近年特に横暴になる中国政府の振る舞いを目の当たりにして、さすがに内情を知っておく必要を感じ、せめて意見が偏らないように中国人の視点からと思い本書を選ぶ。中国関連のニュースは良くないことばかりが報道され気が滅入ってくるが、あくまで政府・共産党と(大部分の)中国国民は分けて考えるということを忘れないように。
警察に連行されても、微博のフォロワーに助けを求め、電話、メールを一斉にかけてもらって厳しい追及から逃れるという中国人らしい行動力には感動する。
(「日本鬼子」「小日本」という蔑称すらも日本のネット民は萌えキャラにしてしまったということを本作で知って感心した。) -
遺憾とかぼーっとしている日本人は絶対に読んだほうがいい一冊
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著者は現在は日本に住んでいるらしいが、今までかなり危険をおかして訴えてきたようだ。中国共産党は信用できない、ということがあらためて実感。
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「抗日神劇」と呼ばれる抗日戦争ドラマや、大晦日のテレビイベント「春晩」の詳しい話が興味深い。
読みながら中国共産党も長続きしないなと思ったが、読み終えてみると、そうでもなさそうですね。 -
作者の実体験に基づき、中国共産党一党支配の実態が良くわかる。
折り合いをつける必要はあるかも知れないが、幻想を抱く余地は全くない。 -
著者が中国共産党を嫌っているのは理解できるけど、
日本を美化しすぎているのが気になる。
「上に政策あり、下に対策あり(上有政策、下有対策)」
という言葉が中国にはある。
政府がどんな手を使っても、
市民は必ず抜け穴を探し出してそれを無効化してしまうという意味だ。
自分が知っている中国人は皆賢い。生き残るために必死なんだ。
中国はインターネットではなくてイントラネット。
企業内ネットワークというか、あくまでも内向き。
「共産党にとってみれば、人民が無知の方が統治しやすい」(p.157)
とあるが、これは中国に限らず日本にも同じことが言えるんだろう。
自分が習近平の立場だったらどうするだろうと考える。
民主化を推し進めるとどうなるか。
漢民族の大漢民族主義が浸透している中で、
ウイグル自治区やチベットの問題が表面化してこないか。
各地域が独特の文化や習慣を持っていて、互いに独立心が強い。
それらを考慮すると、
アメリカのように州制度にして各地の独立性を高めると
民族間の衝突が起きやすくなる気がする。
政治や経済の不安定化を招きそうだ。
ただ、今の伝統的な天下国家観念や
共産党一党体制をこのまま維持するには、
あまりにもリスクが高すぎる。難しいところだ。
近頃は中国資本の映画も増えた。
ハリウッド映画に中国が登場する機会もたくさん増えた。
『鬼が来た!』は大好きな映画。
国内版と海外版でラストシーンが異なっているのもまたいい。
『南京!南京!』もぜひ観てみたい。
上海で売っている椎茸豆腐干野菜饅は最強らしい。食べたい。 -
中国の実情がとてもよくわかりました。最近TVやネットでも出られているようですが、ぜひ、続編を書いていただきたいです
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抗日映画の裏、劇の内幕、春節晩会の政治学、人民解放軍の内幕、言論弾圧と愚民化政策、など興味深い指摘も多かった。
阿古智子氏との対談も良い
中日友好と中国共産党との友好の違い、 -
現在の中華人民共和国について、
亡命漫画家の立場から赤裸々に描いている。
ほとんどメディアが流さない情報もあり、
巨大な隣人の真の姿を垣間見るのに役立つ。 -
中国から亡命(?)してきた政治風刺漫画家が、中国の暗部を生々しく描いている楽しい本。いや、これはヤバイでしょ。習近平も中国共産党もヤバすぎる。ファシズムそのものじゃん。戦前の日本やドイツじゃあるまいに…。南北の朝鮮といい、日本の周りはキチガイ国ばかりで困ったものだ。
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風刺が効いてて、面白い。
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中国の習近平が北朝鮮の金正恩のように神格化され独裁色が強くなっていってるというのは本当なんだろうか。
思った以上に驚かされる情報が多かった