センス・オブ・ワンダー

  • 新潮社
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感想 : 455
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  • Amazon.co.jp ・本 (60ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784105197025

感想・レビュー・書評

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  • 本文より、訳者の後記に感動して泣いてしまった。
    ので、星四つ。
    本文自体は、作者が途中で亡くなられたこともありやや肉薄な印象。
    でも、伝えたいことはよくわかる。

    私は毎年、夏の数ヶ月をメイン州の海辺で過ごしています。
    →別荘を持つ意味、実家は別荘持ちだけどいつも草木の整理に明け暮れていて、楽しむには数ヶ月単位でもっとゆったり過ごすべきだと、思った。

    子供たちの世界は、いつも生き生きとして新鮮で美しく、驚きと感激に満ち溢れています。残念なことに、私たちの多くは大人になる前に澄み切った洞察力や、美しいもの、畏敬すべきものへの直感力をにぶらせ、ある時はまったく失ってしまいます。
    もしも私が、すべての子供の成長を見守る善良な妖精に話しかける力を持っているとしたら、世界中の子どもに、生涯消えることのないセンスオブワンダー(神秘さや不思議さに目を見張る感性)を授けて欲しいと頼むでしょう。
    →子供から学ぶことは多い。

    私は、子供にとっても、どのようにして子供を教育すべきか頭を悩ませている親にとっても、知ることは感じることの半分も重要ではないと固く信じています。
    子どもたちがであう事実のひとつひとつが、やがて知識や知恵を産み出す種子だとしたら、さまざまな情緒や豊かな感受性は、この種子をはぐくむ肥沃な土壌です。幼い子ども時代は、この土壌を耕す時です。
    →野菜を育てていると、土壌の大切さを本当に感じる。すごくしっくり来た文章。

    美しいものを美しいと感じる感覚、新しいものや未知なものに触れたときの感激、思いやり、憐れみ、賛嘆や愛情などさまざまな形の感情がひとたびよびさまされると、次はその対象となるものについてもっとよく知りたいと思うようになります。
    そのようにして見つけ出した知識は、しっかりと身につきます。
    消化する能力のまだ備わっていない子供に、事実をうのみにさせるよりも、むしろ子供が知りたがるような道を切り拓いてやることのほうがどんなに大切であるかわかりません。
    →感じることの大切さ。知識はあとからついてくる。
    いろいろなものの名前を覚えていくことの価値は、どれほど楽しみながら覚えたかによって全く違ってくると私は考えています。もし名前を覚えることで終わりになってしまうのだとしたら、あまり意味のあることとは思えません。
    →名前覚えなきゃと思っていたから、安心した。

    地球の美しさと神秘を感じとれる人は、科学者であろうとなかろうと、人生に飽きて疲れたり、孤独にさいなまれることは決してないでしょう。
    たとえ生活のなかで苦しみや心配ごとにあったとしても、かならずや、内面的な満足感と、いきちえることへの新たなよろこびへ通ずる小道を見つけ出すことが出来ると信じます。
    →自殺をしない子になるかな…

    とにかく訳者あとがきが素晴らしい。

    今度は沈黙の春を是非読んでみたい。

    そして、今は一歳7か月の息子と一緒にこれから地球の美しさを感じていきたいと思う。

  • なんて慈愛に満ちた文章なのだろう。これは自然から生まれ、自然に還ってゆくわたしたちに宛てられた手紙。
    銀糸みたいな雨が降る日には感覚の回路が大きくひらかれる。雨滴が葉を叩く音、波が砂をさらう音、そよ風に乗る鳥のさえずり。波動が止まるその先にある、神秘的な音が心をふるわせる。夜空にちらばる星々も指の隙間からこぼれる浜辺の砂も、どちらも宝石のよう。自然界ではあらゆるものが同質の輝きを帯びているのだと悟る。
    世界に海がある限り、この星が水で満たされている限り、レイチェルから渡された愛が尽きることはないと思うのです。

    • やきにくさん
      とても きれいで やわらかくて あたたかい
      そんな感想に 癒されました
      とても きれいで やわらかくて あたたかい
      そんな感想に 癒されました
      2021/03/18
  • 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、前期の授業は全てオンラインになった。毎日、パソコンに向かい課題に取り組む生活を続ける私はネットの住民になってしまった。
    しかし、この本に出合ってからは違った。著者がもつ「自然にふれるよろこび」を感じ、セミなどの夏の虫の鳴き声に耳を傾けるようになった。私は虫が鳴き始めていたことに気づいていなかったのである。
    私の中で眠っていた「センス・オブ・ワンダー」を呼び覚ましてもらえた1冊であった。

  • 自然との触れ合いが丁寧に、描写がとても美しく描かれていて、読んでいてまるでおとぎ話の世界のように感じてしまった。
    それほど私は田舎に住んでいても自然を見ようとしていなかったんだなと知ってしまった。
    まずは子どもたちに長靴とカッパを買ってあげよう。
    虫めがねを持って探検に行ってみよう。
    虫はすごく苦手だけど頑張ってみる。

    私はレイチェル・カーソンを初めてこの著書で知った。
    あとがきを読んで、この短い本にどれだけたくさんの彼女の気持ちが込められているかを知って涙が出た。

  • 神秘さや不思議さに目を見はる感性。

    短いので一瞬で読めてしまいましたが、子どもにとってのみならず大人にとっても大切な感性についてたくさん学ぶことがありました。
    かたいことは抜きにしても、単純にこんな子育て最高やん!てところがたくさんで素敵なお話でした。

  • センスオブワンダー、神秘さや不思議さに目を見はる感性。

    仕事柄、いろんな場所で紹介され引用されるこの本を、いつかは読みたいと思っていたのだけど、やっと読んだ。
    やはり、読み継がれ大切にされてきただけのことはあるなと思った。
    読了の余韻で心がほかほかしている。

    大事な子ども時代、感性を一緒に磨いていきたい。

  • まだこれから子どもを産み育てようと思っている年齢で読めて幸運だった。もっと早くに読みたかったけど…。

    「もしもわたしが、すべての子どもの成長を見守る善良な妖精に話しかける力をもっているとしたら、世界中の子どもに、生涯消えることのない「センス・オブ・ワンダー=神秘さや不思議さに目を見はる感性」を授けてほしいとたのむでしょう。この感性は、やがて大人になるとやってくる倦怠と幻滅、わたしたちが自然という力の源泉から遠ざかること、つまらない人工的なものに夢中になることなどに対する、かわらぬ解毒剤になるのです。」

    ここに出てくる大人はまさに自分だ、と思った。だけどセンスオブワンダーが失われていない子どもの感性に憧れているのも事実。
    人生のバイブルにしたい!

  • センスオブワンダー=神秘さや不思議さに目を見張る感性。と本書では訳されている。感性、言葉で表現するには、なかなか、難しい。ことなのではなかろうか?多感な子どもの時に、この感覚を得ることができ、生涯持ち続けられると素晴らしい。自然に対する、研ぎ澄まされた感性は、現代ではなかなか得る機会がなくなってきているのではないだろうか?

  •  この本では神秘的なものに目を見張る感性の大切さが描かれていた。
     レイチェル・カーソンは、幼い甥を森に連れ出し、自然と触れ合うことで、神秘的な光景を見たり、小さな生き物や植物を知り、感性を培っていた。
    何気ない自然にもたまには目を向けてみようと思うような作品だった。

  • 自然の中に身を置き、ありのままに浴する。
    素朴で豊かな時間を味わえる。

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