水の国を見た少年

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制作 : Michael Dorris  中村 融 
  • 新潮社 (1998年2月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (177ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784105273033

水の国を見た少年の感想・レビュー・書評

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  • 遠くにあるものが見えない少年は、母から遠くのものを知る術を教わる。少年は成人の儀を乗り越え、森の影をみるという名前を貰った。
    長の弟であり、村の中で尊敬される男から、少年は頼まれごとを受けた。それは誇らしいことであったが、苦難の旅だった。
    「昔見た水の国を見たい」
    森の影を見ると灰色の火は、雪の降る森の中、耳を澄ませとぎすまし、どこにあるかわからない水の国へ進む。途中、ヒトと彼らはでくわす。
    それはいい余所者で、3人の親子だった。交流をし打ち解け、彼らは別れまた水の国へと向かう。
    そして彼らはそれを見つけた。灰色の火は自身の一部を求め、誰よりも早く走りきえてしまった。
    少年はひとり道を戻ると、親子の家が破壊されていた。そしてそこにはただひとり、赤ん坊だけが隠され残っていた。
    みんなのもとへ帰ると少年は、長に彼がいってしまったことを話す。長はこうなることをすべて知っており、私達は互いに結婚をしないと約束したと言った。そして私が最も好きだった彼の部分は、あの場所に残っていたのだと言った。

    少年は赤ん坊に約束をする。いつか君が大きくなって、すべてを覚えたら、森の奥へと旅立つことを。

    “カーナを探し、ピチュウを探し、ふたりを見つけるまで探し続け―壊れた輪をつなぐのだ”



    この物語のテーマは少年の成長にあると思うが、それに伴なう喪失感がある。灰色の火も、ある意味では成長において失った喪失感を埋めるために旅に出たのかもしれない。影のメインは姉弟にあると思う。ふたりは互いを愛していたが、姉は弟が消えることを恐れ、彼を行かせないための手段を使った。けれども弟の愛はそれ以上に強く、姉は悔いた。
    だからこそ姉は最後となると知っていて、弟を行かせ、解放した。
    物語の最後の言葉で、この物語は成長と再生なのかと思った。

    あと挿絵は絶対にいらない。
    文章で想像しているのに途中で入れられて… 原作者の意図は全く関与してないと思う。

  • 視力が悪く、矢を的に当てる事もできない主人公・クルミ。
    しかし彼には、視力を補ってあまりある聴力と洞察力を駆使することで、他の者が見えないものを「見る」力があった。その能力を認められ、成人の儀式でクルミは『Sees Behind Trees(木の陰を見る)』という大人の名前を得る。
    そして、族長の弟“灰色の火”は“木の陰を見る”とともに、若いころにたった一度だけ見た限りない世界”水の国”を探す旅に出る。
    森には、その冬最初の雪が降りはじめていた。

    自然と同化して生きる民族、村の少年たちが大人として認められる為に必要な通過儀礼。そして、親元から離れる初めての旅。
    誰にも話したことのない、本当の願い。
    村の共同体のなかで、大人として扱われはじめ、名前を得ながらも、そのことに戸惑いを感じるネイティブ・アメリカンの少年を大きく成長させる冒険を描いた、『朝の少女』『森の少年』に続くマイケル・ドリス3冊目のヤングアダルト小説。

  • 少年はひとつの旅を通じ、深い自分に出会う。深いところに息づく、命の根本的な部分に出会う。
    物語のラストに明かされる、長老の秘話に、物語の根底に流れる不思議なつながりを見た!

  • 中学生の時の推薦図書。今読んでも、なんて難しい本を読ませる学校だったんか、と思います。

    スピ全開~

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