アンディ・ウォーホル50年代イラストブック

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制作 : ゴリーガブックス  Ivan Vartanian  細谷 由依子 
  • 新潮社 (2000年9月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (111ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784105397012

アンディ・ウォーホル50年代イラストブックの感想・レビュー・書評

  • 73ページにある、背表紙(いわゆる表4)にも載っている“Female nude”というイラストでは、女性のヌードというにはあまりにもヒップの肉感が強調され、いわば縄文人が作った土偶のように腰回りが異様に肉々しく、モデル体型とはとても言えない女性が、かすれ、太さも一様でない独特の線で描かれている。
    この“lithe”(肉体がしなやかなという意味)なアンディの描線に一目惚れするかどうかで、この本の評価は正反対に分かれるだろう。

    アンディに見えたものは、普通のやり方では私たちに見えない。
    普通では見えないが、隠された美しいものを、アンディは独特の線を用いて私たちに見えるようにしてくれているのだ、と私は考える。
    例えば、“Barne”という若い男性が寝そべった横顔のイラストは、写実からははるかに遠いが、整えられた髪の流れやまゆ毛やまつ毛の描写には徹底したこだわりが見られる。アンディが「美しい」と感じたものだけが抽出されて描かれたようだ。

    (6ページにある“Boy picking his nose”なんか、鼻くそをほじってる少年を鉛筆で描いただけだよ(笑)でもじっと見ていると少年時代特有のふてぶてしさが絶妙に表現されてるようで味わいがあるんだよなー(笑)これを描きたいと思い、実際に描いたアンディの感性は、やっぱりトガッててすごいって思うよ(笑))

    「美しい」という価値観を、自分に合わせようとするだけで、そういう立ち位置からしか見られない人は、これらのイラストを「なーんだ」と感じるかも知れない。
    でも価値観を自分だけでなく他人にも合わせ、そこから自分のなかにはなかった美しいものを少しでも見いだせたときの嬉しさを味わったことがある人は、この本のイラストの数々もきっと楽しいものとなり、想像力を大きく膨らませてくれるでしょう。

  • 作品以外のwarholについて知れておもしろかった。
    ポートフォリオのこと、技法のこと、母親のこと。
    作品ではp.34,31,50,57,58,61,88,104が好き。

  • ウォーホルの商業イラストレーターだった50年代のイラストレーションを集めた画集。とても親密な雰囲気の繊細なかわいい絵ばかりです。

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アンディ・ウォーホル50年代イラストブックの作品紹介

アンディ・ウォーホルがピッツバーグからニューヨークに移り住んだ1950年代、彼には富も名声もなく、知り合いさえいなかった。しかし、彼には鋭い感覚と新鮮な視点、そして野心があった。『Ladies'Home Journal』などのライフ・スタイル雑誌を美しく飾った、奇妙だがしなやかなウォーホルのイラストはすぐさま注目を集め、彼は名声を獲得した。その後ティファニー社やI.ミラー社など、企業広告のイラストも依頼されるようになった。初期の作品の中では、春の花々や昼寝をする猫などをモチーフにしたものが良く知られている。『アンディ・ウォーホル 50年代イラストブック』では、ウォーホルが当時描いた数々のイラストだけでなく、作家が初めて銀箔と金箔を使った作品や、ゴム判のスタンプを使ったドローイング、さらにはエロティックな肖像画も紹介している。本書は、1949年から1960年という、ウォーホルのキャリアの中できわめて重要なこの時期の出来事を網羅した年表とイントロダクション付きの完全版である。

アンディ・ウォーホル50年代イラストブックはこんな本です

アンディ・ウォーホル50年代イラストブックのハードカバー

アンディ・ウォーホル50年代イラストブックのハードカバー

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