ウェイクフィールド / ウェイクフィールドの妻

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制作 : 柴田 元幸  青木 健史 
  • 新潮社 (2004年10月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (217ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784105449018

ウェイクフィールド / ウェイクフィールドの妻の感想・レビュー・書評

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  • ■ホーソーン
    『ウェイクフィールド』

    不思議な話だったー。
    社会システム、疎外された男。
    珍事を分析する視点の語りが面白かった。

    社会には欠けた役割を補う働きがある。
    人の心にも、欠けた状態から立ち直ろうとする働きがある。
    自分がいなくても世界は回るのだ。
    おかげで、一度離れたら戻るに戻れなくなった男の話。
    「人の愛情に亀裂を生じさせるのは危険である。それが大きく、幅広く開いてしまうからではなく、あっという間にふたたび閉じてしまうがゆえに!」

    孤独というよりは、疎外感を感じた。
    親しい人はそこにいるんだけど、輪から外れているという。
    離れてからの彼の新しい体系というのは、疎外者としての体系なのだろうか。戻りたい意志と、戻りたくない意志と、戻れないという意志と。
    離れてからも「戻るところ」が起点となって葛藤しているから、他の役割(隠者等)を背負うこともなかったのだろうか。もし背負っていたら、家に戻らなくても良くなってしまったかもしれない。

    でも結局最後はまた迎えられたらしい。
    そこが面白いし深みがある。
    実際の話でも有り得そうだもんなあ、奥さんよく許したな、とは思うけど。愛情の亀裂というのは、塞がったあとでも柔軟性があるのかな。
    有機的で混沌としてるなあ。

    『妻』はまだ未読!

  • ウェイクフィールドのみ。
    妻サイドのも読みたい。

    翻訳ではあるが、こういう文章は本当にすごい。

  • ホーソーンの「ウェイクフィールド」を
    奥方サイドからみたら・・・って設定です。

    小説を映画化すると、
    原作にない登場人物が増えてたりしますが、
    あんな感じもあり。

    ただ、これ、
    オースターの「幽霊たち」、そっくり。
    文章の感じとか。

    そもそも「幽霊たち」は柴田元幸が訳してて、
    この本の「ウェイクフィールド」も柴田訳なので
    (「ウェイクフィールドの妻」はスペイン語なので別の方)
    とっても変な感じ。。。

    途中、牧師の求婚あたりから
    えーラブ・ロマンスに持っていくんかいーと
    焦ったけど、そんなことなかった。セーフ。
    ベルティさん、アルゼンチン人ということなので
    密かにマジックリアリズムへ流れるかと
    期待していたけど、そういうことはありませんでした〜

  • 名作『ウェイクフィールド』については、今さら語ることもないけれど、驚いたのは『ウェイクフィールドの妻』。こういうのって元の作品とくらべると全然ダメって場合が多いんだけど、これはお見事。妻の立場が自然に描かれてる。しかも、元の作品を変に説明したりとか、余計なことをしてない。何より2つ並べてどちらも映えるってのは珍しい。読む価値のある1冊。セットで出版した訳者たちに拍手。

  • とりあえず「ウェイクフィールド」のみ。

    圧倒的不可解さ。

  • 最初は、妻の愛情を試そうとして家出をする夫が、帰るタイミングを失って、ものすごく長い間、ごく近いところで別々に暮らしてしまうという、非常にやるせない話。妻の気持ちも、夫の気持ちもなんとなくわかる。お互いに愛情を持ちつつ、離れなくてはならなかったところが悲しい。

  • 長編だということもあって『ウェイクフィールドの妻』が記憶に残る。新聞記事が発端となって始まるわけだが、どこまでが新聞記事で、さらにどこまでが語り手で、どこからが『ウェイクフィールドの妻』かわからなくなるが、それほどすべてがつながりやすい。以下、ポール・オースターの作品『幽霊たち』の引用。

    「ある日、ウェイクフィールドはかつて自分が住んでいた通りを歩いてみる。と、自分の家が喪に服しているのが目に入る。彼自身の葬式をやっているんだ。彼の妻は寂しい未亡人になってしまったわけさ。・・・・・・・・・・・・ある秋の雨の降る晩、人通りのない街を散歩しているうちに、彼はたまたまかつての自分の家の前を通りかかり、窓から中を覗いてみる。暖炉には暖かそうな火があかあかと燃えている。彼はこう思う。もしいま私があそこにいたらどんなにか素敵だろう、と。こんなふうに雨の中に立っている代わりに、炉辺の安楽椅子に腰かけていたら、とね。そういうわけで、もうそれ以上何も深く考えずに、彼は玄関前の階段をのぼり、ドアをノックする。」―『幽霊たち p82-83』より

  •  3,4日旅行に出ると告げ家を離れた男・ウェイクフィールドは、自宅の隣の通りに部屋を借り、20年以上も誰に知られることもなくそこで過ごす。そしてまたある日、あたかも昨日家を離れたかのようにひょっこりと帰ってくる。
     はたして彼になにがあったのか。

     そして、その短編小説の発表から1世紀半後に書かれた、ウェイクフィールドの妻の視点の物語。

     ああ、やはり翻訳モノは苦手!村上春樹さんが翻訳してくんないかな。
     とにかく内容はとてもおもしろい。特に理由もなく20年以上も自宅のそばにいつつも帰らない男。こんなにもそそるあらすじにはめったに出会えないのに!ところが言葉が不自然というか……とにかく好みでない。

  • さしたる理由もなく夫は失踪し、二十年後、なにごともなかったように妻の待つ家に戻った。

    オースター、カフカに多大な影響を与えた古典と「妻」の視点で二十世紀末に語り直された長篇。―世紀を越えた競作

    「およそ文学における最高傑作の一つと言っても過言ではない」とボルヘスに激賞され、オースターが『幽霊たち』を書く際に依拠したとされるホーソーン著『ウェイクフィールド』。
    ストーリーも時代設定も同じながら、新たな光をあてラテンアメリカ、欧米諸国で絶賛されたベルティ著『ウェイクフィールドの妻』。
    不可解な心理と存在の不確かさに迫る文豪と鬼才のマスターピース二篇。(帯より)

  • 名作、らしいので一応読んでみる。ウェイクフィールド(10ページくらい)を読み終わった時点で「妻」を読むことを断念。…これが名作?? 全く分かりません…。翻訳のせいとは思えないほどどうでも良い。

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ウェイクフィールド / ウェイクフィールドの妻の作品紹介

「およそ文学における最高傑作の一つと言っても過言ではない」とボルヘスに激賞され、オースターが『幽霊たち』を書く際に依拠したとされるホーソーン著『ウェイクフィールド』。ストーリーも時代設定も同じながら、新たな光をあてラテンアメリカ、欧米諸国で絶賛されたベルティ著『ウェイクフィールドの妻』。不可解な心理と存在の不確かさに迫る文豪と鬼才のマスターピース二篇。

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