本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- Amazon.co.jp ・本 (365ページ)
- / ISBN・EAN: 9784105900236
感想・レビュー・書評
-
この小説を紹介するのは難しい。
ましてや上下巻の情までしか読んでいないので、なおさらに。
これといったストーリーがあるわけではないのだけど、躍動感あふれる文体がすごいんだ。
ホワイト・ティース=白い歯
どうしてこういうタイトルにしたのだろう?
最後まで読んでいないからはっきりわからないけれど、多分「白い歯」というのは分断の象徴。
例えば今のイギリスでは、「白い歯」でいられる階級、歯にお金をかけることのできる階級とできない階級というのがあるのではないか。
逆にインドの独立戦争の頃。
暗い闇の中に浮かび上がる「白い歯」が、敵の目印だったと。
事実はそうなのかはわかりません。口を閉じれば歯は見えませんからね。
闇の中の「白い歯」に向かって銃を撃てば、敵を倒すことができた時代。
狩る者と狩られる者。
移民の第1世代と第2世代の確執とか、白人と黒人が結婚することに対する口に出されることのない拒否感とか、深刻に書こうと思えば書けることを、ドタバタとコミカルに表現した後に残るものは…。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ジャマイカ系イギリス人女性による長篇物語。カート・ヴォネガットの「そういうものだ」的な雰囲気。