- Amazon.co.jp ・本 (528ページ)
- / ISBN・EAN: 9784105900298
感想・レビュー・書評
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長編小説「ウォーターランド」という名の箱に入り、その箱の中を跳ね返り跳弾するボールの軌道を読む。
初めはその不規則な動きに翻弄され、足元はヘドロが溜まり身動きするのも困難である。
しかし、ある所でそのボールの軌道を理解すると、そのボールが箱の大きさを計る役目を果たす事を知る。いつの間にかヘドロは排出され、その流れが海へと続く川の流れと変わり、その中へ深く潜っていく。 -
あまりに長いので、実は何度か挫折しかけたが、
会社の先輩の勧めということもあり、読み進めると、
半分すぎたあたりから吸い込まれた。
というより、私の生活、人生に絡まり始めたのだ。
一家の何代にもわたる歴史が綴られているだけあってか、
読んでいる間に私自身の環境にも変化があったり色々なことが起きていき、複雑に絡まり合う。
沼のある湿地が舞台というのがすごくいい。
沼のもつ得体のしれない不気味さが背景にちらついて、
ストーリーの本筋ではないサスペンス要素も濃厚になる。
外から見えている事実、明らかな事実がたしかにあったとしても、
そこにいる人それぞれにとっての真実はまったく違う、ということが実はけっこうあるんじゃないかな。 -
【すべてはお話、ただのお話…… (p322 l12)】<BR>
[05.11.26]<t市