遺失物管理所 (新潮クレスト・ブックス)
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★3.35
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この作品からのみんなの引用
みんなの感想・レビュー・書評
ドイツ連邦鉄道の忘れもの管理所。そこに新しく配属された
青年ヘンリーと彼の友人・同僚たちの物語。
劇的なストーリーはないけれど、忘れ物は様々な物語を生み出す。
くどくど説明されたわけでもなく、登場人物一人一人の良さがちゃんとわかって情がうつる。雰囲気も好きだし、空回りしている主人公もうっとうしいんだけど、愛せる。
けれど、大きな話の軸があるわけじゃないから、すこし物足りなかった。
装丁はすてき.人生を物語化しなくてもそれなりに幸せにやっていけますよ,という楽観性をたたえたストーリー.多くの人間にとって物語化は理不尽な人生に意味を見出すための悲痛な試みなんじゃないか.それを簡単に無目的にやってても大丈夫と安請け合いされてもいらいらするところはある.またそういくことを言うなら,徘徊する老人を世話しながら自身も卒中に倒れてしまう同僚や,いわれない差別に心を痛めるバシュキール人の数学者にこそ,もっと描写を尽くすべきではないのか.特に同僚の扱いはかなりぞんざいだと思う.卒中になってめでたしめでたしみたいなひどい扱い.ただ,77歳になってこの楽観性に至るのであれば長生きしてみようという気にはなる.
[ 内容 ]
婚約指輪を列車のなかに忘れた若い女性があれば、大道芸に使うナイフを忘れた旅芸人がいる。
入れ歯が、僧服が、そして現金を縫い込まれた不審な人形が見つかる。
舞台は北ドイツの大きな駅の遺失物管理所。
巨匠レンツが、温かく繊細な筆致で数々の人間ドラマを描き出す、待望の新作長篇。
[ 目次 ]
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
10.01.11
題名に惹かれて、読みたいなぁと思ったのはもう何年も前。
ドイツ作品の翻訳版。
珍しく、主人公がキライだった。
こういう男の人とは絶対に付き合いたくない(笑)。
けど、自分とどこか似ている部分も感じる。
それが嫌な部分だから余計に嫌いなのかも。
あんまり好みのテイストの本ではありませんでした。
ドイツの鉄道遺失物管理所に配属されたヘンリー。
軽いが仲間思いの彼が繰り広げる日々。
海外の作品で感じる文化のズレを強く感じた。
何故ここで満足の笑みを浮かべたのか?
何故怒り、どこに好感を持ったのか?
解らないことが多すぎた。
私にはまだ早かった?
その中において、ヘンリーとラグーティンには好感を抱いたし、アルベルトのいたわりに心が温かくなった。
でも、総合的には消化不良です。
電車での忘れ物を預かる部署の悲喜怒こもごも。
主人公の行動言動、少々鼻につく。
解説によればこの作家にしてはユーモアがあるらしいんだが、暗い。
初レンツ本です。クレスト・ブックスで翻訳が独文の松永さんといえば、もうそれだけで信頼してしまいます(笑)。装丁も素敵で、ただ飾っておくだけでもいい(笑)。 鉄道会社の遺失物管理所(「忘れ物センター」よりもごつくていい響きです)に仕事を得たヘンリーと、その同僚たちの物語です。題名からは窓際職場の重い空気の作品を想像したりもしましたが、ぱらぱらっとめくった他のレンツ作品よりも軽やかな作品だと思い... 続きを読む »
題名がいい。新潮のクレストブックはどれも装丁がいいよなあ。その名の通り鉄道での忘れ物を管理している所で働いている青年が主人公。ちょっと予想してたのとは違った話だったけど、これはこれでよい。遺失物をめぐるミステリーみたいな感じかと思っていたのだが。どちらかというと人間関係、どう関わりあっていくかってとこか。丁寧な数学者の「刺さった矢は抜けるけど、言葉は永遠に突き刺さったままだ」という言葉が印象的。そんな言葉を二度と使わずにいられたらいいのだけれど。
タイトルと表紙に魅かれて読んだが、想像していた話と違った。
もっと物にまつわる話を期待していたんだけど・・・。
「自己実現」や「自分探し」などという言葉の対極にあるような主人公の生き方が微笑ましい。遺失物に込められたエピソードも必見。
今回読んだのはわしイチオシのクレストブック。 職場の友達に「結構面白いよ〜。主人公が意外だけど。」という不可解な勧められ方をして読みました。 何が意外なのかと思って読みましたが、ああ〜・・なるほど。 遺失物管理所に勤める主人公とは思えないほどの軽さ。わしも題名から想像して、結構老成した男の人が主人公かも・・・と思って読み始めたのですが、まったく違いました。 主人公は24歳の青年なんですが、... 続きを読む »
弟が先に持っていきました。
1/4読んだところで「こいつは変態だ」
もうちょっと読んだところで「俺はなんつーかもうちょっとこう、鉄道員(ぽっぽや)みたいなのを期待してたんだけど?」
半分くらい読んだらしいところで「もうダメだ。真っ直ぐのレールの上を歩かされてるような、右にも左にも曲がれんような……」
そうかそうか読むのがそんなにつらいか。しかし姉に読書実況中継しなくてもいいよ。つか、変な先入観を与えるからやめてくれ。
で、私はというと、「こ、この男ピンヒールで足をぐりぐりしてやりたい……」
主人公に感情移入できないだけでなく主人公が嫌いだと読書は進みませんね(ーー;)
私もなんだかだまされた感が漂いました。
物にまつわる人の想いを感じたいなら波津彬子の『雨柳堂夢咄』でも読んだほうがいいや。

遺失物管理所という、一種の窓際族があつまるような場所で、楽しそうに働くヘンリーは、実は大財閥の御曹司・・・。なんか風来坊だけど実は将軍様というような構図にもみえて心温まるストーリーだけど驚きはなかった...





