ある秘密 (新潮クレスト・ブックス)

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制作 : Philippe Grimbert  野崎 歓 
  • 新潮社 (2005年11月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (158ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784105900519

ある秘密 (新潮クレスト・ブックス)の感想・レビュー・書評

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  • 2017.09.15 図書館

  • 戦時下のフランス。ユダヤ人の迫害。
    残された家族の秘密。

  • 抑制された静かな語り口が、家族に起こった悲劇的な秘密を「ある出来事」として冷静に綴っている。

  • 家族の秘密を知ることで、その背景にある戦争、ユダヤ人への迫害という歴史的事実にも向き合うこととなる少年(著者自身)の物語。
    両親側から物語を考えてみるのも面白い。彼が精神科医になったように、過去が未来に連鎖しているのだと思う。
    この本が、また新たな未来の連鎖のきっかけになっていることを願う。

  • 親の理想に近づけない主人公。主人公には、想像上の兄がいた。でも、その想像上の兄は実際に存在していた。家族の秘密として。

    魅力的な親戚の義姉に惹かれる主人公の父に対して、母はなすすべもなく、父が一番大切にしているものを壊してしまう。

    人の復讐って、一番大切なものを壊すこと。そこに悲劇が生まれるのだけれども、復讐心は子供への愛情に勝るのだろうか?きっと、無理心中なども一緒なんだろうけど、そこに自分なりの論理を引っ付けて、正当化するのだと思う。

    最後の方で、主人公は親と対峙するのだけれど、自分も知っているという秘密を明かすことで、主人公はより成長していくことになる。

    秘密はわだかまりになる。わだかまりは、互いに共有し、解消しなければ成長しないのだろうと思った。

  • 罪悪感が何重にも重なって、秘密になっていく。子どものささやかな想像に過ぎなかったものが実体となり、知らずにいた過去が紐解かれる。
    秘密は、家族のものだけではなく、フランスの秘密でもあるのでは。

  • 中高の図書館で見つけた。カウンターでの当番中、夢中になって読み進めた思い出深い本。主人公フランソワと対照的な理想の兄が、シモンという名前をもって存在していたということは静かな衝撃だった。大人たちの関係は、単純に善悪で二分できない。秘密を探るというのは、時として非常に重々しい気分だけを残していってしまうと思った。

  • 戦禍を記憶する世代(少なくても先進国で)が減っていくのは、時間が流れる以上、避けられないのかもしれないけど。
    その風化を止める役割を担う小説が絶えず出てくるという事実が、同世代の作家への信頼につながっている気がする。
    戦下でも、私たちと同じように日々の感情を持って生きた人たちがいることを伝えてくれるお話でした。

  • 物語が重すぎて何度も中断しながら読みました。安全地帯まであと一歩という所でアンナがとった自暴自棄としか思えない行動が、頭を離れません。

    著者が生きることを後ろめたく感じてしまうほど、衝撃的だった両親の秘密。隠された過去を引きずり出して一冊の本を書き上げるまでには、相当な勇気と覚悟が必要だったのではないかと思います。思春期に秘密を知った後も萎縮せず、本書を発表するに至った著者の心の強さに感動しました。

  • ・読み終わってから表紙の写真をみなおすと、何とも切ない。
    ・写真は一瞬『楽園への歩み』かと思った。
    ・描かれる恋愛にいまひとつ寄り添うことができない。『あ・うん』のような忍ぶ恋の方が読んでいて面白いと思う…というのは本書のテーマと全く関係ないところにある感想。

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ある秘密 (新潮クレスト・ブックス)の作品紹介

父さんと母さんは何か隠してる…。ひとりっ子で病弱なぼくは、想像上の兄を作って遊んでいたが、ある日、屋根裏部屋で、かつて本当の兄が存在していた形跡を見つける。1950年代のパリを舞台にした自伝的長篇。

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