大統領の最後の恋 (新潮クレスト・ブックス)

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制作 : 前田 和泉 
  • 新潮社 (2006年8月30日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (636ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784105900557

大統領の最後の恋 (新潮クレスト・ブックス)の感想・レビュー・書評

  • ウクライナ大統領となる男の人生、その中での数々の恋を描いた小説。
    主人公の青年期、壮年期、老年期における3つの物語を同時進行で進めるという珍しい構成。そして、最後にそれぞれの物語は重なりを見せるという何とも味わい深さ。
    631ページに及ぶ長編小説だが読み飽きることがなかった。
    アンドレイ・クルコフらしいミステリー要素が随所に散りばめられた人間臭い小説だ。

  • 外国の作家さんを読むのは本当に久しぶり。
    600頁に及ぶ長編を、さて読み終えることができるかと、
    多少の不安がありましたが、すらすらと読み切れました。

    主人公の人生が、3つの時系列で書き進められていて、
    その時代時代で、主人公が何を考え、何に心を動かされていたのか
    よくわかります。

    悲しいことも、楽しいことも、たくさんあるのですが、
    どれもみんな自分の一部であって、
    そのどれが欠けていても、今の自分ではないのだと、
    気づかされるとともに、時間が解決してくれる膨大なことに、
    感謝したくなるような、作品でした。

    これは40台くらいで読むのが良いのかも。
    歳を重ねることも、いいねって、思えるから。

  • ソ連~近未来のウクライナにかけて、大統領になる主人公の、若者時代、中年期、壮年期がモンタージュ気味に語られる物語。

    600ページと長いし、オチがないのだけれど、ユーモアと皮肉、諧謔に溢れたクルコフ節はやはり魅力的でした。

  • 自分でもなんだかわからないうちに大統領にまつりあげられていた男の、悲哀と孤独が感じられるけど、クルコフならではの乾いた文体であまりしめっぽくなっていないのがさすが。

  • 大作。3つの時代を主人公が躍動する。いずれの時代も、底辺に流れている精神は、東欧的メランコリーとでも言おうか。なんとなしに陰鬱でありながらも、生けていさえすれば何かに巡り合って人生は(良くも悪くも)変わるだろうという、割と消極的な姿勢。それでいて、その姿勢を肯定的に自分の中に位置づける。だから、自分の立場がゴロツキであろうと、国家元首に位置する大統領であろうと、主人公のメランコリーは消えない。
    けれども、なんとなく、人生って面白い。そんな予感を漂わせながら終わるラストシーンも良い。

  • 冒頭からしばらくははなしに魅了され愉しめますが、だんだん中だるみし、後半ともなれば筋を追うだけの読書となりました。『ペンギンの憂鬱』には、圧倒的スケールで劣ります。長編ですが、もっとコンパクトにしたほうがよかったのでは…というのが読後感。忙しい人が合間をみつけて読む、というのには相応しくありません。読むのなら、時間をつくって一気呵成に。。

  • [ 内容 ]
    セルゲイ・ブーニンは孤独だった。
    22歳で結婚に破れて以来、どの恋にも空しさと悲哀がつきまとう。
    ソ連崩壊後、政治の世界に足を踏み入れ、遂に大統領にまで昇りつめたが、真の愛は手に入らない。
    だが、政敵との闘いの日々、移植手術を受けた彼の心臓の「持ち主」と名のる謎の女性が現れると、運命は過去と交錯し、大きく動き始める。

    [ 目次 ]


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    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • ハッピーエンドなのかな?
    なんだか最後がとんとん拍子にうまいこと行き過ぎていて、主人公が騙されているんじゃないかって気がしてきたけれども。
    3つの時間軸が同時に展開していく作りも、面白いんだけど、ちょっと見辛かったかも。
    だけどウクライナの現代史が凝縮されているような感じでとても面白かった。

  • ごく普通の若者セルゲイがなぜか40年後にはウクライナの大統領に…1975年〜の若い頃と、ウクライナ独立直後の大人になった時期、心臓移植手術を受けたばかりの近未来の2015年まで、三つの時系列が交互に描かれます。恋愛遍歴が中盤ややこしいですが〜どんな女の子にもついて行ってしまう明るかった若い頃とは別人のようなくたびれた感覚、でもやはり根が素直で受け身なんだけど気が良い〜通じる所もあるあたり〜面白い作品でした。

  • 一人の人間の中の、三つの時代の物語が同時に進んでいく。近未来の大統領時代、現代の大統領前夜時代、ソ連崩壊時のそこらのオニイチャン時代。この仕組みを理解して楽しめるようになるまで、物語に乗れず、長いブランクを経ての読書再開。その後ぐいぐい引き込まれて数日で読了(読み応えのある631ページ!)。東ヨーロッパ独特の不条理・暗さは覆い隠されて入るものの(舞台はウクライナ)、やはりこの設定や展開は日本やアメリカでは不可能。暗殺やら賄賂やら宗教やら軍隊やらが、一般庶民の生活にまで深く関わりあっている国ならでは、の物語だからだ。極東の島国の一市民としては、リアリティのあるおとぎ話として非常に興味深く読ませてもらった。
    2006.10.17-2007.05.23

  • かなりよい。

    現実をそのまま捉えるのが好きな人には、たまらない本。すごく面白いです。

    3つの異なる時間が共に流れて、ずっとその三重奏が続く。深くて、時にテンポよく、時にゆっくり進んでいく。後味実にさわやかです。

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