決断の条件 (新潮選書)

著者 :
  • 新潮社
3.73
  • (7)
  • (4)
  • (9)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 95
感想 : 8
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106001741

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 読んでいると恩師に説教されている感覚になってしまったが, それはそれで心地よいものだった。

  • ――――――――――――――――――――――――――――――○
    自分の決断に関係してくる人々の気持ちになり、関係者への配慮なしに、一人合点を決断力と勘ちがいし、みじめな失敗に終る人が何と多いことであろう。48
    ――――――――――――――――――――――――――――――○
    『六韜』の教えは、もう一つ、相手国の賢臣・忠臣と腹を割って事を談じてはならないという教訓にもなる。そんな人間が自国に不利で、こちらに有利なことをしてくれるはずがないからだ。そんな人と腹を割って何もかも話し合い、事を処理したと思っている場合は、大抵相手の術中に陥ったので、自分が自国に対する「裏切り者」となっているのである。相手は自分を「悪臣」とは思わないまでも、「賢臣」ではないと断じていることは確かであろう。119
    ――――――――――――――――――――――――――――――○
    このような情報過剰時代には、その情報が正しいかどうかは、その情報をもたらしたものが、はっきりしたその情報に対する態度、判断を持っているか否かにかかわるということである。190
    ――――――――――――――――――――――――――――――○

  • マキュヴェリや古典を事例にしています。
    『判断とは、判断者が責任を持つ判断である』

  • 決断には、清水の舞台から飛び降りるなどということではなく、冷静な現実把握と計画を実行する知的能力が必要である、などなど。マキャベリを中心として、韓非子、六韜など中国の古典も交えて、決断に関わる事例を紹介しつつ、決断の条件を端的に示してくれる。決断が苦手で、孤独な思考が苦手な、日本人の意識構造にもふれていく。読んでいて、身にしみる。頭が痛い。必読の本だと思う。

  •  
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/4106001748
    ── 会田 雄次《決断の条件 197506‥ 新潮選書》

  • 過去の著名人孔子やマキャベリなどの引用が多いので若干読みにくさを感じるが、物事を決断するときの条件や基準があらゆる視点からかかれてます。

  • 「私たちは思考しているつもりでいて、実は迷ってるにすぎないことが極めて多いのである。あるいは、自分の欲求を満たそうとのみ思い、そのいいわけを探しているにすぎないのである」

全8件中 1 - 8件を表示

著者プロフィール

会田雄次

一九一六年京都府に生まれる。四〇年京都帝国大学史学科卒業。四三年に応召、ビルマ戦線に送られ、戦後二年間、英軍捕虜としてラングーンに抑留された。帰国後、神戸大学、京都大学(人文科学研究所)をへて、京都大学名誉教授。専攻はイタリア・ルネサンス史。著書は『アーロン収容所』『ルネサンスの美術と社会』『ミケランジェロ』など多数。九七年逝去。

「2019年 『日本史の黒幕』 で使われていた紹介文から引用しています。」

会田雄次の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×