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- Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106003288
作品紹介・あらすじ
ペリー来航の真意は何か。米国のシー・パワーを、世界地図の中で考えながら、その強引な外交の謎を解く。
感想・レビュー・書評
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ペリーが日本に来たことを直接に関係がある背景は、70ページぐらいであり、それ以外は、ペリーの人物伝とマッカーサーの話であった。タイトル倒れで、卒論の参考文献にはならないであろう。
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『シー・パワー』明治時代から太平洋戦争の頃まで、一般的に海軍力とか、制海権力とか、あるいはまた時として海洋国家などと訳されたが現代では、これにさらに生物または非生物の海洋資源を開発し利用する能力や、また人工衛星によって海洋を監視したり、海洋資源を探査したりする能力まで、含めるのがふつうであるとする、概念によるペリー派遣の目的を世界各国の時代的関係と意図により読み解く珍しい視点の書。度々ペリーがイギリス艦隊を誉めているのも引用部に関わるのだから面白い。贔屓目は強いにしろペリーの人物像も豊かに記されている。日本に来るのは(というか東インド艦隊に乗るのは)いやだったとかフィルモアの親書はペリーの作文的な臭味が強くナンセンスであるなどなかなか鋭く面白い意見が読める。各国の思惑も交えたところから切り込む日本人に欠如した視点を喚起するなかなか興味深い本です。
但し引用が多く最低でもモリソン著のペリーの伝記は前提知識として必読です。
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