歴史を考えるヒント (新潮選書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106005978

感想・レビュー・書評

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  • 網野史観で有名な網野氏の歴史と
    言葉を考える内容の本。
    有名な百姓という言葉や、日本・関東・関西・
    切手・落とす・自由・・・などの言葉の解釈が
    現代と古代・近世との意味の違いがあること。
    その違いを大事にして歴史をみる必要があること
    が語られている。

  • 土産の土は、その土地のという意味
    切手の手は、交換の意味が
    自然には、じねんと読み、万が一という意味もあったなど、言葉の意味から日本の当時の状景を語った興味深い本
    2012.12.9読了

  • 孤立した島国、日本。って刷り込まれてきたが、地図を上下逆さまにした「環日本海諸国図」をみると、日本海は湖みたいなもんで列島はまるでアジア大陸南北の架け橋のよう。大陸からの人とモノの流入はそりゃ凄かったんだろうし、東西でルーツも異なる…と。

    差別や金融用語の由来など、いわゆる「通史」感のある歴史家が詳細に解説。

  • 現在使っている言葉が、歴史の中でどのように使われてきたのか。
    また、現在使われている意味とどのように異なっていたのか。
    初めて知る事実がたくさんあった。

  • これから読みます


  • 半ば民俗学

  • 前に読んだ『歴史の話』より読みやすい。日本海が湖のようにみえる「環日本海諸国図」は収穫のひとつ。でも前にも疑問に思った日本としう国号についての考え方が理解できない。学者は言葉ひとつひとつにこだわらなければいけないのかもしれないが、私にはなぜそこまで、と思えてしまう。けれど他の部分は非常におもしろい。特に後半の市場(市庭)について。物の交換によって人と人との関係が深くなるので、「世俗の縁の切れる場所」が必要であったということ。お金がケガレているものであるという考え方。少し前に読んだ『夜市』を思い出して納得。

著者プロフィール

1928年、山梨県生まれ。1950年、東京大学文学部史学科卒業。日本常民文化研究所研究員、東京都立北園高校教諭、名古屋大学助教授、神奈川大学短期大学部教授を経て、神奈川大学経済学部特任教授。専攻、日本中世史、日本海民史。2004年、死去。主な著書:『中世荘園の様相』(塙書房、1966)、『蒙古襲来』(小学館、1974)、『無縁・公界・楽』(平凡社、1978)、『中世東寺と東寺領荘園』(東京大学出版会、1978)、『日本中世の民衆像』(岩波新書、1980)、『東と西の語る日本の歴史』(そしえて、1982)、『日本中世の非農業民と天皇』(岩波書店、1984)、『中世再考』(日本エディタースクール出版部、1986)、『異形の王権』(平凡社、1986)、『日本論の視座』(小学館、1990)、『日本中世土地制度史の研究』(塙書房、1991)、『日本社会再考』(小学館、1994)、『中世の非人と遊女』(明石書店、1994)。

「2013年 『悪党と海賊 〈新装版〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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