冬の蜃気楼

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著者 : 山田太一
  • 新潮社 (1992年11月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106006524

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冬の蜃気楼の感想・レビュー・書評

  • つい先日テレビで放送されていた山田太一の回の「おやじの背中」。
    たまたま見ていたけれど最後まで見られなかった。
    台詞とか間合いとか今の時代にはそぐわない感じがして。
    そういや、昔のドラマってこんな感じだったかな。
    一世を風靡した人気脚本家でもこんなもんかぁ。

    そんなことがありつつもこの小説を読んでみた。
    角田さんのエッセイで力を入れて書いてあったからだ。
    いやいや、なんのなんの、面白かったですよ。
    一気に読んじゃった。
    山田太一の自伝的な要素もあるのかずいぶん時代も遡るけれど、それがかえって良かったのかも。

    駆け出しの助監督と、中年の大根役者、可憐な新人女優が主な登場人物。
    物語は一貫して助監督の石田の目線で描かれているのだが、若者特有の青臭さと傲慢さがにじみ出ている。
    その上に自分でも持て余すほどの自意識。
    周りにも振り回されっぱなしで痛々しいほど。

    で、良くある青春ものなのかと思って読み進めて最終章。
    いきなりの33年後。
    いやー、やられました。
    なるほどね、タイトルの意味がここに来て分かった。
    個人の記憶なんてあいまいなもの。
    良くも悪くも自分の中でかきかえられて次第に肥大していく。
    一体真実はどこにあるのか。
    いやはや空恐ろしい小説だった。

  • タイトル、表紙絵は内容と結び付かないし、帯の紹介は似非(えせ)としか言いようがない。半端な自叙伝なのか、伝えんとするところがつかめない。

  • 羽柴という大根役者が出てきますが、ナメちゃいけません。最後まで謎のお方。

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