クールベ (新潮美術文庫 23)

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著者 : 阿部良雄
制作 : クールベ 
  • 新潮社 (1975年1月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (93ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106014239

クールベ (新潮美術文庫 23)の感想・レビュー・書評

  • (2005.11.19読了)(2005.10.19購入)
    ●ジャン・デジレ・ギュスターヴ・クーレベ
    1819年6月10日 フランス東部のオルナンに生まれる
    1831年 オルナンのカトリック系中学校に入学
    1837年 ブザンソンの王立高等中学校に入学
    1840年 法律を学ぶためにパリに出るが、絵の勉強に専心
     アカデミー・スイスに通い、ルーヴル美術館で巨匠の作品を模写
    1844年 「黒い犬を連れたクールベ」で官展に初入選
    1847年 愛人ヴィルジニー・ビネに息子誕生
    1950年 「オルナンの埋葬」を官展に出品
    1855年 「オルナンの埋葬」「画家のアトリエ」の万国博覧会出品を拒否され、万国博覧会会場前に小屋を建てて個展を開催
    1869年 エトルタに滞在、多数の海の絵を描く
    1871年 コミューンに参加
     ヴァンドーム広場のナポレオン記念円柱破壊の責任を問われ、禁錮6ヶ月の判決を受け、サント・ペラジー監獄に抑留される
    1873年 スイスへ亡命
    1877年12月31日 死去、享年58歳

    この本も32枚のカラー図版と、絵の解説、評伝、年表から構成されており、画家の概要がわかるようになっています。

    クールベほど徹底して誤解され続けた芸術家も珍しい(76頁)
    ドラクロワのロマンティスムに対してクールベのレアリスム、という風に対比させて、写真のように物を描き写した画家と定義してしまう。だがクールベは、「私はあらゆる存在に彼の自然な機能を認めてやる、私は石ころにさえ物を考えさせる」と言っている、これは真の意味でロマンティックな態度ではないだろうか。(77頁)
    生物・無生物との強力な「交感」能力を持つクールベが、ロマン派の主情的あるいは感傷的な傾向に逆らって「意思的で数学的な」芸術を意図したこと(78頁)
    クールベの「オルナンの埋葬」「出会い(こんにちは、クールベさん)」「乞食の施し」は「民衆芸術」への関心に基づいている。
    クールベが人類に残してくれた貴重な遺産とは結局、人にもあれ動物、植物、はたまた鉱物にもあれ、存在が無心またはそれに近い状態である姿に対してこちらもできる限り無心に近づいて眺める時に発生する、ほとんど超自然的な喜びを、力強く直截な画風を通じて教えてくれることであるだろう。(85頁)

    クールベに対する僕の個人的な印象は、人物画はアカデミック、裸婦は圧倒的なボリュームをもってエロティック、風景画(オルナン風景、鹿、海)は色面が粗すぎて好きになれない。有名ではあるけど、どう評価したらいいのか困っている画家です。

    ☆関連図書
    「ゴヤ」阿部良雄著、新潮美術文庫、1974.05.25
    「クールベ」坂崎坦著、岩波新書、1976.06.21

    著者 阿部 良雄
    1932年 東京生まれ
    1955年 東京大学文学部仏文科卒業
    1966年より4年間、フランス国立科学研究所員
    19世紀フランスの文学と美術を研究

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