- Amazon.co.jp ・本 (143ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106020933
感想・レビュー・書評
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白洲正子の没後に彼女を偲ぶ形で書かれた一冊だ。
白洲正子と交流のあった著名人たちが彼女について語った文章と、生前の彼女が彼らについて語った文章が並べて掲載され、白洲正子という人がどういう印象の女性であったのか、というのが伝わってくる。
白洲正子、という名前は知っていてもどんな女性なのかはよく知らなかったので先入観なく読むことができてよかった。
魅力的な人であると同時にかなり自由で、天衣無縫というか、身勝手なところもあった人であったのだろう、と思う。
女性である、というだけで様々な忍耐を強いられるのが当たり前だった時代に、自身を強く持ち、我を通し、それを認められた、ということの凄まじさを感じる。
生い立ちに恵まれていたということを差し引いても、強靭な精神と明晰な頭脳がなければできないことだろうな、と思う。
最後に、白洲正子が書いた枕草子と清少納言についての文書があるのだけれど、時代を感じるし(ハイハットという言葉の意味がわからなかった。あおる、という感じ?)、白洲正子というひとについてもなんとなくイメージが沸いて興味深かった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
私のお花の先生・川瀬先生がしょっぱなから載っていてしかもなかなかの量が割かれているから嬉しい。
ただ紙質やレイアウトが、川瀬先生のお花を安っぽくみせているのが残念。
白洲正子という人は、粋で、モダンで、何よりも自分の基準があるのだ。それが、論駁を許さないほど確固たるもので、美の強固さを改めて痛感する。正解は自分の中にある。