フランスの庭 奇想のパラダイス (とんぼの本)

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著者 : 横田克己
制作 : 松永 学 
  • 新潮社 (2009年1月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (127ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106021817

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フランスの庭 奇想のパラダイス (とんぼの本)の感想・レビュー・書評

  • この過剰さ、この情熱、名もない人たちが偏執狂的に作り上げた庭々に幻惑される。若い時分に欧州旅行をした際、どうしても見ておきたかった郵便配達夫シュヴァルの理想宮。実際かなり不便なところで日に数本しかないバスに乗り、目にした感動は忘れられない。ブルトンが絶賛したというシュルレアリスムを具現化したような構造物。懐かしい思いで手に取る。他に、大量のモザイクで埋め尽くされた墓守りピカシエットの庭、移動遊園地を再現した牛追いピエールの庭など…逸脱の小宇宙の数々。洞窟についての考察もおもしろい。

  • 執念の作りだした庭が好き。

  • ロワール地方などを舞台とした作品です。

  •  傲慢なまでの一個人の美意識によって研磨された庭は、どれも斬新で面白かった。

     その、一種異様でさえある庭世界の写真を見ながら、ヴァージニア・ウルフの『堅固な対象』を思い出した。将来有望と見られていた男が、綺麗な破片を集めることに熱中するあまり、他のことに意識を向けなくなる。結末には閉塞感が漂う短編で、ウルフは男の中に起こった輝きについて、あまり表現しなかったような記憶がある。だが、彼の心の中には<ピカシエットの家>のような、真に独創的な世界が広がっていたのではないだろうか。

     他人から見たら、ガラスやお皿のかけらはがらくただ。だが、愛されたがらくたが小宇宙になる。膨張し爆発し、芸術にだってなる。均されないもの、理解されないもの、一個人の強固な思い入れ、堅固な思い込みが、結晶世界を築き上げる。

     奇妙に胸を打たれた。

    <愛のがらくた小宇宙>
    http://khipu.jp/php5/show.php/50447

  • モザイクの緻密さに吐き気をもよおし、草木・花・水などの自然との絶妙な配分の庭に感激し、幾何学庭園と呼ばれる「不思議の国のアリス」的に植木が迷路のようになっている庭を見て色々とふしだらな夢想をする。
    そんな本でした。
    昨晩TVで大好きな日本画家・松井冬子が「計算されて出来たものが芸術」と、言っていたのだけれども、こういう奇想庭園も計算されて出来た芸術なんだ、と。

    個人的に好きか嫌いかは別として素晴らしいですね、お宅様のお庭。

  • グロテスクで美しいと言う感性。

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フランスの庭 奇想のパラダイス (とんぼの本)の作品紹介

ミステリアスでストレンジ、そしてどこにも似ていない-フランス人ならではの"独創"が生み出した不思議な空間は、辛辣で容赦ない美意識が凝縮された世界。身分に関係なく素人や王様が追い求めたその世界は、時代をこえて残された夢の痕。60の"奇庭"の物語が、旅にいざなう。

フランスの庭 奇想のパラダイス (とんぼの本)はこんな本です

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