白洲正子のきもの (とんぼの本)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (125ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106022302

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  • 元祖・ハンサムウーマン白洲正子。家事や家のことはからきしだったらしいが、その類稀なる審美眼でいくつものすぐれた随筆を残してきた。本書は彼女の遺したきものや随筆、親族や知人の証言をもとに編まれた図版も豊富なムック。しかし白洲正子の好みは実にさっぱりとしている。きものは紺、格子、お召、麻などのどこかそっけないとも言える簡素なデザインを対丈で衣紋を抜かずにサッと着る。華美な柔らかものは嫌い。実に端然としてるじゃありませんか。元祖・令嬢は欧米暮らしをしたこともあり男前な性格なんですね。次郎さんならずとも惚れます。

  • キモノは品質などとは別に、好みの要素も多分にあるものですが、そういった観点からいえば個人的にはとっても好きな類のキモノが、美しい写真でたくさん掲載されていて、眺めているだけでも嬉しい一冊。

    半幅帯を愛用されていたり、日本の手仕事ばかりでなく南米やインドなどの異国風の帯を好んでらしたことなど、現代の比較的カジュアルな着こなしにも通じるセンスはさすが。
    『きもの美』からの引用も多く、併せて読むことでさらに理解が深まるのではないかと思います。

著者プロフィール

1910(明治43)年、東京生れ。実家は薩摩出身の樺山伯爵家。学習院女子部初等科卒業後、渡米。ハートリッジ・スクールを卒業して帰国。翌1929年、白洲次郎と結婚。1964年『能面』で、1972年『かくれ里』で、読売文学賞を受賞。他に『お能の見方』『明恵上人』『近江山河抄』『十一面観音巡礼』『西行』『いまなぜ青山二郎なのか』『白洲正子自伝』など多数の著作がある。

「2018年 『たしなみについて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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