- Amazon.co.jp ・本 (125ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106022449
作品紹介・あらすじ
この30年、私たちはどんな器を使ってきたのだろう。能登の自然の中で、漆の器職人とその家族は、どのような料理を、どのような器で、何を考えながら日々食べてきたのか。ときにくすくす、ときにしみじみするエッセイに加えて、食器棚4棹の中身を公開。30年間に使ってきた器の移りかわりを見ることで、現代日本の食器文化の変遷もたどる。撮影=鈴木心。
感想・レビュー・書評
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◆きっかけ
ICOU ATELIER SALONから送られてきた3月の案内で、店主が「うつわを買い足す時にカタログ的に眺めてしまう一冊。企画展中の広川絵麻さんのことを知ったのもこの本からです」と紹介していて気になって。2017/3/29
◆感想
図書館。ふーんという感じで、ざっと読み。ねぎ餅、作ってみよう。2017/7/18詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
輪島の塗師・赤城明登さんが生活に使っている器と、能登の生活の紹介。
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赤木家の食器棚、30年の歴史。大げさに聞こえるけど、家族のごはんを一生懸命つくりつづけてきた主婦にとって、食器棚は大切な大切な自分にとっての味方であり相棒。その気持ちはとてもよくわかるし、すんなり理解できる。とても個人的な器の歴史だけれど、だからこそ、とても読み応えがある。そもそも食卓って個人的なものだし。
赤木智子さんみたいな妻、そしてお母さんになりたいなーといつも思う。人間としての器が違いすぎて、なれないけども(笑)
塗物師の赤木明登さんの書く文章も好き。 -
能登で塗物をつくっている赤木明登さんとその妻智子さん夫妻が、出会ってから今まで、30年間に出会い手に入れ大切に扱ってきた食器の数々を紹介した一冊。
きわめて個人的な内容なのに(だからこそ?)おもしろい。
もともと編集者とギャラリースタッフという前職もあり、器の時代時代に立ち会ってきたひとならではの視点とか振り返りがあるのも興味深かった。
ずらり並んだ写真は壮観。土ものっぽい素朴なものからちょっと前衛的なもの、イッタラなどの量産品までいろんなテイストのものがあって、そのばらついた感じが、30年間かけて集めてきたものたち、という印象を受けた。
夫妻の1年間をめぐる各月ごとのエッセイも収録されていて、お酒を飲んだり騒いだりしているのにストイックさを感じさせる能登の暮らしがまた興味深い。面白そうだけど、真似はできないなぁ。
弟子入り志願でやってきてそのまま帰っちゃった男の子の気持ち、わかるよ。 -
輪島塗の塗師、赤木明登家の食器棚をそのまま展示するという展覧会が千葉の美術館As it isで開かれており、この本は、その展覧会カタログも兼ねているそうだ。30年にわたって赤木夫妻が好きで使ってきた食器が、ひとつひとつ、写真で紹介されている。これらの食器は、買い求めたものも、友人たちからのいただきものもあるとのこと。巻末にお二人の輪島での暮らしから、四季にわたって、日々の暮らしのエッセイが付されている。写真を見ていると、実際の食器に出会ってみたいと思うが、千葉はちょっと遠い・・・
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前半の食器棚・器(1984年以降の毎年の代表うつわ)・赤木家全うつわと、後半の能登の生活の文章は、コンテンツの違いから分離した感じがある。
それでもいろんな愛おしさが伝わってくる愛しくなる本。
うつわノートで紹介されていた。
http://utsuwanote.exblog.jp/18713086/ -
赤木ご夫婦は文化人になったのね。
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『漆塗師物語』で著者の育ちと能登での職人としての修業を読み、『名前のない道』で知人との交流を読んだ。今回の『能登ごはん便りうちの食器棚』は交流編の続きの位置づけだろう。
とんぼの本という写真が主体の本にしては全体に盛り込みたい内容が多過ぎかな。器と作家の話と能登の四季の料理でそれぞれ一冊の本になるところを、合本にした感じ。
今、作り手と使い手との絆が求められているなかで、長い作家との交流は、羨ましいかぎりだ。使い続けて見えたことなどもっとよみたかった。