- Amazon.co.jp ・本 (313ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106026539
感想・レビュー・書評
-
4月下旬読了
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
聞こえるはずのない残響が・・・
様々な悪意を描くミステリー -
<font color="#666666"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4106026538/yorimichikan-22" target="_blank"><img src="http://images.amazon.com/images/P/4106026538.09._SCMZZZZZZZ_.jpg" class="booklog-imgsrc" style="border:0px; width:100px"></a>
<br clear="left">
<blockquote><p><strong>頭の中に反響する声・・・・・
それは、過去から運ばれてきた聞こえるはずのない「声」。
ドメスティック・バイオレンスから逃れ新しい人生を歩きだした杏子の抱える闇が残留思念と共鳴したとき、時間の底に眠っていた冷たい真実が浮かび上がる!
特殊な能力を持つが故の苦悩を静謐なタッチで描いた連作ミステリー。</strong> ――見返しより</p></blockquote>
鳥居杏子は暴力団の組員の夫・石神の暴力によって心身ともに壊れる寸前だったが、組長とのある取引によって正式に離婚し、身の安全を保障された。しかし、暴力による心の傷は消えるわけもなく、恐怖から逃げる無意識が 杏子に過去の声を聞かせることになったのだった。
彼女のその力は、あるきっかけから警察の捜査にも役立つことになるのだが...。
この不思議な力を使うことは、杏子にとって石神に直結するものであり、精神的にとても辛いものだったのだが、それによって立ち直ることにもなるのである。それによって事件を解決したりもするのだが、それ自体がメインではなく 物語の芯はドメスティック・バイオレンスによって壊れかけた杏子の心の再生なのだろう。
真紅の薔薇の花束の贈り主が明かされていなかったような気がするのだが 読み落としたのだろうか。贈り主は石神かもしれないと思う。</font>