「非行」は語る―家裁調査官の事例ファイル (新潮選書)

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著者 : 藤川洋子
  • 新潮社 (2002年1月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106035104

「非行」は語る―家裁調査官の事例ファイル (新潮選書)の感想・レビュー・書評

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  • 様々な精神医学用語を紹介しながら事例をあげていたこの本は、新鮮だったし、とても興味深かった。

    それにしても「~性人格障害」と名前のつくものが多いなと思った。これからさらに増えていって、そのうち、全人間に「~性人格障害」と名前がつくのではないか!と思ってしまうくらい。

  •  雑誌「精神療法」の非行特集における論文のなかで、非行と発達障害を合わせて論じていたのは、元家裁調査官、藤川洋子だけだった。
     曰く、「反省が求められるなかにあって、反省の顔ができない、つまり反省を表現できない子らがいる」、これを発達障害とむすびつけた。
     司法は非行触法少年らに、まず、「反省」を求めるが、藤川の論は、「反省か処遇か選べといわれたら、まず処遇」。反省が苦手な子に、いくら反省を求めても改善は望めない。それより、適切な衣食住環境を与える方が先であるとし、さまざまな成功症例を掲げていた。
     うーん、なるほど。と思ったのは、むすこもまた、発達障害をずっと疑うしかない規格はずれであるからだ。しかしこれを、「特性」もっといえば、「個性」であると親がなっとくするまでには、ずいぶん長い時間を要することになるわけで。
     藤川から、わたしの非行読書の旅がはじまったといっても言いすぎではなく、ほぼすべての著作を読み、その後もさまざま本の旅をつづけているのだけど、いま現時点、藤川をどう思うかといえば、「非行と発達障害をむすびつけるものは、実のところ、ほとんどないのでは?」という考えにいたっている。
     問題行動の子をかかえる親にとって、「発達障害」という切り口はある意味、希望と慰めである。そうすれば、オチがつくからだ。
     でも、そんなオチは結局、自己愛にすぎず、子の尊厳を認めない以上、親子関係もよくなりようがないだろうってことなのだ。
     子を、条件つきの愛でしばってはならない。
     いまのわたしはこう思うが、かつて藤川によってどれほど救われたかわからない、とても感謝する一冊。
     

  • 10087

    08/02

  • 多少古くなってしまった著作ではあるが、内容はとてもわかりやすく書かれている。分析も冷静で客観的であるところは好ましい。著者と研究会で何回かお会いしているが、語り口もまさにこの本の中で表現されているような印象だった。

  • 家裁調査官の著者が経験した事例を出しながら、ADHDなどの障害の説明や非行少年の背景を説明している。
    同情を誘うような文体ではないことに好感が持てた。

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