天才の栄光と挫折―数学者列伝 (新潮選書)

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著者 : 藤原正彦
  • 新潮社 (2002年5月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106035111

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天才の栄光と挫折―数学者列伝 (新潮選書)の感想・レビュー・書評

  • 筆者は御茶の水女子大学の名誉教授で数学者である。図書館蔵書以外にも著作はあるが、中でも一番有名なのはベストセラーになった「国家の品格」であろう。古くから知っているファンとしては正直面白くない。私は「若き数学者のアメリカ」を特に勧める。アメリカへ留学した時の体験記である。留学の孤独・異文化・人間・学問などを、ユーモアを交えて鋭い視点で分析している。しかも、易しい言葉で書かれていて、文章ってこんなふうに書くのかという書き方まで学べる。さらに、マンガのようにゲラゲラ声を出したと思いきや、涙しながら一気に読んでしまう恐ろしい本である。(注意)藤原正彦中毒にならないよう、読んでいただきたい。

    文学部 T.A


    越谷OPAC : http://kopac.lib.bunkyo.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=1000328620

  • 最後のアンドリュー・ワイルズのところだけ図書館で立ち読み。
    フェルマーの最終定理は名前くらいしか知らなかったけど、解けたはずの超難問の解に欠陥があるかもしれないと分かってからの苦悩と、それが解決した時の喜びは、なんか仕事上の課題の解決策が見つかりそうな時の感覚に似てるなと思った。
    まあレベルは違うけど。
    ただ、あとがきにあった、天才は神ではなく人間だという言葉が分かる気がした。

  • 「博士の愛した数式」のインスピレーションとなった一冊だそうです。

    天才数学者たちの孤独や苦悩と、おそらくその反動で生まれたものでもある驚異的な数への執着がもたらした理論の数々。理論については理解不能ですが、人間ドラマとして非常に興味深かったです。

    なかでもナチスの暗号エニグマを解いたチェーリング、フェルマーの定理を証明したワイルズの物語が印象深いです。

  • 数学大嫌いだけど、数学者の人生ってドラマありすぎで読み物としては惹かれます。この本は著名な数学者の人生を、実際に現地に訪れた様子と合わせ書いているので、紀行文としても楽しました。
    文系と理系と切り離して考えがちですが、これを読むと詩を書いたり絵を書いたりしている数学者もいるので、本当の天才は文理融合しているもんなんだなと思いました。私にはどちらもないけど。

  • 天才科学者は美しい街から出現する。と言うような内容があるとの事。街と人との係わりに興味あり。

    ・・・・・・
    数学者の著者が、歴史に名を残す数学者の「人」に注目して、出身の地を訪れ取材する。

    天才と呼ばれた人も一人の人間であり、悩み嫉妬し時には要領良く生活していくこともある。ただ共通点は、人生の高みが高ければ高いほど、反対に深い谷も存在している。この様な著者の推察と流れるような文章が数学者でありながらエッセイストとして俊逸なところを感じさせます。

  • 取り上げられている天才たち、といっても数学者は詳しくないのでニュートンしか知りませんでしたが。
    非凡な人たちの生涯が筆者得意の主観交えた解釈で書かれていて楽しめました。
    頑張らな、って感じになって良いです。

  • 天才たちの栄光と表裏にある悲しい人生。生きた時代の過ごした場所で供に生きているように読むことができた。美しい本。

  • いかなる天才といえども、無から有を生むことは出来ない。必ず手本がいる。人間の脳はそのようにできている 優越感と劣等感は常に一対のものである 天才は必ず「つき」に恵まれるものである。天才の種はどこにもどの時代にも多くあるが、ほとんどはつきの恵まれす芽を出さない どんな天才でも神様であるはずはない、と思うようになった。若さを失った頃からだったかもしれない。と同時に、人間であるならどんな人間だったのか、きらびやかな衣の下に隠された生身の人間を知りたくなった

  • 素学者による委細な数学者の偉人伝。

    タイトル通り。
    数学史、あるいは。現代文明の発展に寄与する定理・公式などを発見・証明した人たち。
    しかし、その裏には、それぞれの苦悩・挫折、孤独…。

    個人的には。エヴァリスト・ガロワ、ソーニャ・コワレフスカヤが気になった。
    それぞれのより詳しい電気を読んでみたい。


    後書きや、他のレビューによると、NHKのテレビで放送されたものを書籍化したもの。
    文庫もあり。

  • 「数学」ではなく「数学者」という「人」にスポットをあてた伝記。数学者の人間臭さを感じることができる。また、同じ藤原雅彦さんの本で「心は孤独な数学者」という本も同じくおすすめ。

  • (「BOOK」データベースより)
    ニュートン、関孝和、ガロワ、ハミルトン、コワレフスカヤ、ラマヌジャン、チューリング、ワイル、ワイルズ。いずれおとらず、天才という呼称をほしいままにした九人の数学者たち。が、選ばれし者ゆえの栄光が輝かしくあればあるほど、凡人の何倍もの深さの孤独や失意に、彼らは苦悶していたのではなかったか。同業ならではの深い理解で綴る錚々たる列伝。

  • あとがきに「登場する9人を自分が数学を始めてから神様のように思っていた」とあるが、1953年生まれのワイルズを1943年生まれの著者がそう思うのには無理があるのではないだろうか。主観だけの本。

  • うちの親父からお小遣いと一緒に送られた本。
    息子のことを天才と思ってるのかな・・・(´ヘ`;)メンボクナイ
    自分としては親父の方が才能豊かで、努力家と尊敬してるので
    なんか微妙な気分で読んでみました。

    この本はニュートン、関孝和、ガロワ、ハミルトン、コワレフスカヤ、ラマヌジャン、チューリング、ワイル、ワイルズの9人の数学者列伝です。
    9人とも人類を代表できるほどの頭脳を持ちながら、すべての業績がその時代の常識や戦争、差別などによって正当に評価されたとは言いがたく、
    選ばれし者故の栄光が輝かしくあればあるほど、凡人の何倍もの深さの孤独や失意を味わった天才たちでした。

    作者は国家の品格なんかを書いた文学者であり、かつ数学者でもある藤原正彦です。
    彼自身が数学者であるので天才たちの業績が評価されないことへの不満や苦悶を十分理解し、
    彼自身が文学者であるために天才たちのその時の気持ちを分かりやすく読者に伝えてくれていると思います。
    そのため文理に関係なく読めるように出来上がってます。

    9人のうち特に面白かったのは関孝和とコワレフスカヤ。
    日本人とロシア人の女性です。
    関孝和は湯川秀樹に並ぶ日本の誇りだと思っているし、今自分が大学で習っている以上の数学を江戸時代で鎖国の中にいる日本人が独学で理解し西洋数学を追い越した、っていうことにただただ驚くことしかできません。
    コワレフスカヤはこの本で初めて知ったんだけど、彼女も優れた数学者兼文学者でした。ちなみに彼女を目にした男性は例外なく彼女に恋をしたってほどの美女でもあるらしいw一度こういう女性に会ってみたいもんですw

  •  【自分のための読者メモ】
     藤原正彦さんの著作を初めて読んだのは、学部生の頃。『遥かなるケンブリッジ』。自分ではかなわない留学体験を、この著作から想像してみたりしていた。
     ちょっとだけ研究者に憧れていて、けどなかなか卒論と修論が書けなかったころ、この本で知った「ペーパー オア ペリッシュ」という言葉は自分の未来に楽天的になれないぼくには、恐ろしい響きをもった言葉となった。その勢いで手に取ったのは、続いて『若き数学者のアメリカ』。どちらにも共通しているのは、ノーベル賞学者や天才的な数学者のさびしい横顔。
     そこで本書。これはNHKの人間講座のもとになった本。当時は、フェルマーの最終定理が解けたころで、アンドリュー・ワイルズもこの中に含まれ紹介されていた。ニュートンから始まりワイルズまで。
     ファウスト博士もそうだったけれど、人間「真理」につかまれ、とことんまで行っちゃうと、もう不幸と幸せは紙一重ってことなのでしょうか。最後に、この本に登場する中で一番のお気に入の話は、インドの魔術師こと、ラマヌジャンについてのものでした。

  • 数学に詳しくない者でも読める。輝かしい天才たちがどれだけ多くの苦悩を抱えていたのかや、しかしながらどれだけ抜きん出ていたのか、感動しながら読んでしまう。

  • 9人の天才数学者の伝記が1冊にまとまっているお得な内容。

    しかし、1冊に9人載せちゃってるから1人1人がちょっと内容が希薄で数学的な偉業は結構サラっと描かれていたのが残念やったけど、どんな天才でも挫折を経験していて、人間的な部分があるってとこを描かれてて面白い。
    9人の天才の生涯はどれもドラマティックでそのまま映画になりそうな内容ばっかり!

  • 9人の天才数学者の伝記のようなもの。タイトルは「栄光と挫折」となっているが、記述のほとんどは苦悩や苦悶の類である。まあ、数学者なんてそんなものだと思ってしまえばそれまでだが、ここまで徹底してネガティブな感情を掘り下げた伝記は珍しいかもしれない。

  • 数学者・藤原正彦の手による短編伝記集。
    紹介されている9人は、いずれも劣らぬ大数学者。歴史に燦然とその偉業が轟いている面々だ。
    科学の神に選ばれた人々は、あまりに輝かしく、そして心身が砕け散ってしまいそうに孤独で哀しい。
    天才とは、栄光を手中にすると引き換えに、この世の地獄を歩く定めも負うのだ。
    9人のうち、誰か1人にはきっと感情移入できると思う。理系の人も、そうでない人も、天才も、そうでない人も、是非、一読を。

  • お馴染み藤原正彦さん著。

    天才と呼ばれた数学者達の人生を振り返り、その背景や天才であるが故に経験した孤独や失意を読み解く。

    正直、ニュートンと関孝和、ワイルズくらいしか知らなかったけど、楽しんで読めました。

  • 文系だからこそ、理系に憧れる。
    ニュートン、関孝和、ガロワ、ハミルトン、コワレフスカヤ、ラマヌジャン、チューリング、ワイル、ワイルズ

    「博士の愛した数式」の執筆の動機になった本じゃなかったかな

    ・暦のために日本は数学が必要だった
    ・宣明暦が822年で2日ずれたため
    ・日食・月食の予測が良否の決め手
    ・和算関流

  • 分からないから、魅かれる。

  • Yキャンパスの図書館にて立ち読み。
    ラマヌジャンの項はとても刺激的だった。他の人物の伝記も秀逸だったが、初めて知ったインド人天才数学者の独創性に強く魅かれた。業績だけでなく伝記として天才達に焦点をあてる藤原氏の視点も個人的に大変好感がもてる。

  • 天才は天才ゆえ恋にも一途。固執というのか。伝記のくせに、切ない。

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天才の栄光と挫折―数学者列伝 (新潮選書)の作品紹介

ニュートン、関孝和、ガロワ、ハミルトン、コワレフスカヤ、ラマヌジャン、チューリング、ワイル、ワイルズ。いずれおとらず、天才という呼称をほしいままにした九人の数学者たち。が、選ばれし者ゆえの栄光が輝かしくあればあるほど、凡人の何倍もの深さの孤独や失意に、彼らは苦悶していたのではなかったか。同業ならではの深い理解で綴る錚々たる列伝。

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