- Amazon.co.jp ・本 (211ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106035456
作品紹介・あらすじ
偉い文学者の小難しい格言集ではありません。文豪も人の子、日々の悩みは我々と同じでした。老いるということ、孤独の効用、借りる技術などなど。ゲーテの言葉を題材に、今の日本で彼の考え方がどう生きるか、どんな時に役立つかを、身近な例で分かりやすく解説。辛い局面も、考え方一つで劇的に変わります。幸せになるためのちょっとしたコツ、教えます。
感想・レビュー・書評
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ゲーテの導入として読みました。
ゲーテが好色男子とは知らなかった。
心が燃え上がる恋をしたい。
円満な家庭を日々保ち続けようと努力する私は、この想いをどこに向けていけばいいのか。
「不機嫌は悪、人に上げられる最高のプレゼントは上機嫌である」
上機嫌に生きていきたい!
ゲーテと半世紀の付き合いという著者が語るゲーテ像は、とても魅力的。
会って話してみたいなあ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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世界を一変させるもの:一人の人間を本当に心の底から愛しさえすれば、他のすべての人までみんな愛らしく思えてくるものだ。恋する者の幸福。恋がなければこの世は闇。プラトニックラブこそ真実の愛。永遠の女性、我らを高く引きゆく。
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ゲーテの作品に表現される彼の思想が著者によって噛み砕かれて解説される。具体例が多く、古典と自らを結びつけるのに良い。現代語られるまっとうな考え方や行いの作法は、古典の時代に語られたそれと変わっていない。常に我々に問われるのは、それを実際にどう行うか、だ。
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人生を知らない若者たちもいずれは煩わしく過酷な現実に直面することになるだろう。ふと、そんな人生など知らない方がいいのかもしれないと思う。
常に努力するものををわれらは救うことができる。
我々の願いは、われわれのうちにある可能性の予感であり、われわれがなしうるであろうことの先触れである。
願望を持つことは大変スリリングなことでもある。それは未来に向けて自分を試すことに他ならないからである。
何か意味あることは孤独の中でしか創られないことを痛感した。
誰しも自分に理解できることしか耳に入らないものだ。
本当に他人の心を動かそうと思うなら、決して避難してはいけないし、誤りなど気にしてはいけない。良いことだけを行うようにすればいい。大切なのは、ものを壊すことではなく、人間が純粋な喜びを得られるようなものを建設することだから。
欲のない人は騙されない。
素晴らしい人生を築きたいと思ったら、過ぎ去ったことは気にせず、腹を立てないようにつとめ、いつも現在を楽しみ、とりわけ誰も憎まず、先のことは神様に任せること。
自分知らずの人間の最大の不幸は自分で自分の生き方を決めることができないところにある。
自分を知るということは、自分がいかに不完全な人間であるかを知ることでもある。 -
ゲーテの文章を引用しながらその哲学について考え、現代の私たちの生活を考えている面白い一冊。私は一生の「生きた、愛した、悩んだ」に感動しました。
『ぼくはまるで神が聖者のためにとて置いたような幸福な日々を送っている。自分がこの先どうなろうとも、人生の喜びを、もっとも清らかな喜びを味わったのだと言っていい。』恋。