日本人はなぜ日本を愛せないのか (新潮選書)

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著者 : 鈴木孝夫
  • 新潮社 (2005年1月24日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106035593

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日本人はなぜ日本を愛せないのか (新潮選書)の感想・レビュー・書評

  • タイトルの「日本人はなぜ日本を愛せないのか」の答えが冒頭に載っています。それは、日本人が日本の本当の正体を知らずに、外国を美しく誤解したままで付き合ってくることができたから、と書かれています。

    では、日本の正体とは?それは、6世紀末~20世紀半ばまで1300年以上にもわたって、色々な国と付き合いがあったにも関わらず。幸運にも他国から侵略されたり植民地化されたりしてこなかったことです。

    そしてラッキーなことに、日本の発展途上に役立つようなことだけ外国と付き合ってきたため、自分たちの存在を脅かす存在という認識はもっておらず、「素晴らしい」外国に比べて日本は何もかも遅れているという劣等感が根付いてしまった、ということです。

  • 今の自分の問題意識にピッタリはまった本。読み終わって、本当に気持ちが晴れた。自分の考えていた、悶々とした迷いは、決して間違いではなかった。

  • 日本人の考え方の特殊性についての鋭い考察。
    日本人は混合文化を創る柔軟な才能をもっている。
    反面、固有文化を大切にしないという点がある。
    また島国という特殊性から国外のことに関しては半透膜効果が生じる。
    外国をすべて良いものと考える蜃気楼効果は、外国との距離と時間によって生み出されたものである。
    外国の醜いところが見えないバスト型外国感を持っている。
    実は、欧米は日本人が一般に考えているよりもズルイ。
    つい近年まで奴隷制、植民地、人種差別を行っていた。
    非西欧社会に対して侵略と略奪を繰り返していた歴史を忘れてはいけない。
    日本が欧米の侵略主義に立ち向かった第2次世界大戦をきっかけに世界が変わった。
    日本は、いつまでも平和だと考えるのは不沈戦艦幻想。
    日本は平和国家として独自性を追求すべき。
    そのために外交に秀でたエリート集団(現代版防人)を育成して言論で立ち向かうことができる言力国家を目指すべき。

  • なぜ、カタカナ語が増殖するのか?
    なぜ、外国のものがよく見えてしまうのか?
    なぜ、必要以上に自虐的なのか?

    とっても疑問でした。

    ファクトとフィクションの違い、部品交換型、いいとこどりが出来た
    希有な国だったからという理論にはかなり頷けます。
    歴史は、勝者側が書いて広めるもの、負けた側なのに勝者の主張を鵜呑みにするのは日本人だけ。

    テレビのコメンテーターなんてヒトは、こんな本をもっと読むべきです。

  • 新しい、日本の進むべき道。アメリカ志向、ヨーロッパ志向を脱し、自らの果たすべき道を進まなければならない。

  • 慶応大学文学部英文科卒、慶応大学名誉教授で専攻は言語社会学。欧米各国の大学でも長く教鞭に。
    日本人一般の西欧崇拝、自虐史観を戒める。さらに進んで、西欧列強の植民地支配や人種差別、奴隷制度などの負の面を紹介。日本人、日本語、日本の歴史にもっと誇りと自信を持つべき。
    魚食と肉食の違いなど比較文化論的な部分はやや浅い感じがするが、日本人としてのアイデンティティをしっかり持って活躍されているいわゆる国際人というイメージで好感。

  • 円環に連なる世界に、
    八百万の神や祖先と共に暮らし、
    魚を食べ、地を耕し、草木と共に生きていたわたしたち。

    それはほんの少し前の事なのに遥かに遠い。

  • 一度も異民族に征服された経験がない国、日本。ユダヤ人のような強烈な自己主張を苦手とし、外国文化を巧みに取り込んで"自己改造"をはかる国柄は、なぜ生まれたのか。世界でも珍しい"寛容"な民族の特質を、「半透膜効果」「部品交換型文明」「魚介型文明」などの視点から丸ごと分析。欧米でも大陸追従でもないこれからの道をやさしく語る画期的な一冊。(「BOOK」データベースより)

  • 世界有数の経済大国に発展したにもかかわらず、なぜここまで他国に対する劣等感を拭い去れないのか・・。

    本書はそんな日本を、国の歴史や食習慣から今に至る国民性の素因を解明していく良書です。

    他先進諸国との衣食住の違いによる価値観の相違や、土地柄・歴史的背景の日本独特の・・特異性が今現在の私たちの心象に投影されているという論理的解釈には舌を巻きます。

    この本を読んだあとは、日本を見直しているはずです。

  • 日本人が何かにつけて「欧米ではうんぬん」と言いがちな原因なんかを、歴史的経緯から述べる本。
    知らない事実が多く、読んでいて飽きなかった。

    自分は歴史をきちんと学んでいないので、この本の内容のどこまでが常識でどこからがそうでないのかは判断できないが、とりあえず最近の海外志向のやたら強い意識高い(笑)人たちはみんな呼んだらいいと思う。

  • タイトルの通り、なぜに日本人は日本を平気で嫌えるのかが世界的な視点から、歴史から書かれています。
    う〜ん、なるほど!という一冊

  • もちろんタイトルにあるように「日本人はなぜ日本を愛せないのか」を、その歴史や地理的な背景にも言及しながら、ていねいに考察している。しかし、それだけではなく、日本が無意識に陥ってしまっている西欧崇拝や西欧中心主義の視点はなぜ生まれたのか、日本が失わなかった伝統的な文化の特色がなぜ今世界に必要とされているのか等々、日本人として自覚しておくべき大切なメッセージが、著者の熱い思いとともに込められた本だ。編集部の質問に答えるという対話体で書かれている。実際は、そういう形式をとって分かりやすく、しかし充分に考え抜かれた構成と内容で書かれた本だと思う。

    著者は、日本が指導的大国として世界にアピールできる長所は何かと問いかける。多くの日本人は、それに即座に答えられないだろう。自分の国にそんな長所があるとは思えないのだ。しかし実際には、大いに自覚すべき長所がある。ひとつは、異質な文化や物を、自分の社会に抵抗なく取り入れて自分のもにしてしまう混合文化社会という日本社会の特長だ。世界の多くは、宗教的な制約などで日本ほど自由に文化の取り入れができない。日本は、強調的、混合文化社会という自らの文化の価値を世界に積極的にアピールすべきだ。

    ふたつめは、日本文化の深層にあるアニミズム的な生命観だ。一神教的な世界観は、神を最高位に置く人間中心主義が濃厚だが、日本人の場合は、生命のみならず山や森にさえ魂を感じ、人も動物もひと続きの循環構造のなかを巡っているという古代的な生命観が、心の深層に流れている。

    今、世界の主導権を握っているのは、強烈な自己主張と他者への執拗な排除攻撃を続ける「動物原理」を基本とするユーラシア文明だろう。その中心が一神教文明だ。しかし、世界は今、行き詰っている。アメリカは、これまでのようなずば抜けた超大国としては破綻する兆しが見えてきた。その代わり中国が台頭してきているかに見えるが、実際は無理に無理を重ねて背伸びをし、中華帝国再興を目指して走り続けている。しかし、中国も突如として内部の山積した矛盾が噴出して大混乱に陥る可能性が高い。

    その時、世界は壊滅的な大津波に襲われるかもしれない。その危機に面したとき、これまでのあまりに人間中心的だった西欧的世界観の反省にたって、人類と地球環境の共存を最重視する戦線縮小の時代が始まるだろう。日本人には、元来、人間ももろもろの生物の中の一員として、他の生き物たちの「お陰で」生かされているという生命観があった。そうした生命観を自覚的に捉えなおして、そこに、21世紀の危機を乗り越えるのに大いに貢献すべき大切な何かがあることに目覚める必要がある。それが著者の主張だ。

    かんたんに要約してしまったが、このような結論にいたるまでに、本書はじつにていねいに様々な具体例を挙げながら考察する。一神教的で牧畜型のユーラシア文明の欠点や、そのような一神教的世界観に立った西欧世界が、どのような横暴によってアジア、アフリカ、南米などを植民地支配してきたか、日本人がそうした西欧文明の悪の部分にいかに無自覚で、お人よしで、西欧コンプレックスから脱しきれていないか等々、興味がつきない考察が、随所に散りばめられている。

  • 徹底的に日本よりの立場からの意見表明。

    序盤にある一文、「日本がどんなに素晴らしい国かを理解するために世界のひどさと恐ろしさを勉強する必要があるのです」にこの本の主旨が象徴される。

  • 信仰の自由を掲げている日本で、キリスト教の布教率が1%を越えないのは「日本人は魚と農業の国だから」。


    は?何で?


    と思うかもしれませんが、その理由も分かりやすく書いてあります。

    キリスト教だけでなく、日本が外交が苦手な理由などもこれで納得がいきます。



    そして日本という国がいかに裕福で、そして世界に誇れる国だという事が、この本を読めば分かるはずです。

    もともと日本を離れて合気道を教えている身なので日本のよさはつくづく感じていましたが、もっと日本を大切にし、日本文化を守っていかなくてはならないと思いました。

    しかも日本の将来がどうのこうのではなく、国を越えて地球のレベルでそのように感じる事が出来ます。


    今、科学の発展により、人間も量子レベルでは他の物質と変わらない事が分かっています。

    「八百万の神」などあらゆるものに魂があると昔から考えてきた日本人の伝統。


    全ての日本人に読んでいただきたい一冊です。

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