怯えの時代 (新潮選書)

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著者 : 内山節
  • 新潮社 (2009年2月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106036293

怯えの時代 (新潮選書)の感想・レビュー・書評

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  • 第一章 「悪」の時代
    資本主義:自然を無限に存在するものとして仮定
    短期的な善と長期的な悪 時間スケールが短くなってきた
    共有化された世界から個人的な世界へ善悪の規範も分裂→多数派が善
    喪失によって手に入れた自由
    多数派でも善といえない時代にきた

    第二章 経済と諒解
    経済の形成:市場の成立→流通(例:租税)→生産 の順
    資本主義経済はこの流れを分断して個別化 各々が拡大し続ける条件のみでバランスを保つ(保身に入るとバランスが崩れる)
    拡大できない状況に陥った時に生産を促さない流通(債権)に頼る→生産と流通の分断
    流通のための生産・消費→生産の劣化/効率化
    根本がうまくない社会の部品となっている人々

    第三章 不安と怯え
    原因がわかっていれば不安にならない
    資本主義・市民社会・国民国家 「自由な個人」
    人間の等身大の世界からかけ離れた巨大技術・システム
    →無力感

    第四章 冷たい貨幣か、温かい貨幣か
    「温かいお金」への願望
    人間同士の関係・配慮のなかのお金 個人社会で失ったもの
    無尽
    連帯:矛盾を受け入れていくこと

  • 貨幣制度についてさらに考えるために。

  • すごく個人的な感想だけど。
    平成元年生まれの私は、不況の日本で育ってきた。テレビでは、サリン事件、失業率、年金問題、自殺者3万人、9.11、イラク戦争等…。なんだか、ブルーなニュースばっかり。こんな社会で育ってきたら、そりゃ将来も不安になるよね。でも大学に入って、社会の仕組みを作ろうとしている、若者や大人たちに出会って、少し希望が持てるようになった気がする。内山さんもその一人。なにかに怯えてるのは確か。でも、足元をみればキラリと光る活動をしている人もいるよね。私もそうゆう人になりたい。

  • (「BOOK」データベースより)
    「不安」どころではない未曾有の時代は、なぜ到来したのか?私たちは、吸い込まれるように「先の見えない時代」へと移行している。かつて、これほどまでに人間が無力な時代はない。問題の所在はわかっていても、「現代」を支えるシステムが複雑かつ巨大過ぎて、解決手段をもてなくなってしまった。いつから、どのようにして、私たちは「明るい未来」をなくしてしまったのか。気鋭の哲学者が「崩れゆく時代」を看破する

  • システムの限界 仕組みが立ちゆかなくなっている 持続性の喪失 資本主義―近代文明 現代システムのもとで働くこと自体に、自己の消費しか感じられない 信頼できなくなった近代のシステム 1970年代の脱サラー現代への虚無的な感情
    →新しい動きを誘発
    自然と共に生きる自分を、自分でデザインする 文化・地域のコミュニティー 他者の世界を破壊しながら発展してきた近代文明に対する批判

    生活費を得るという以上の意義や価値が見出せない。それは労働自体への虚無感を深め、この社会や経済、人間の存在を何故持続させなければいけないのかという思いを生みだす。

  • 読みたい。

  • 「生命が結び合う世界」はどこにあるか【赤松正雄の読書録ブログ】

     ほぼ同世代と言っていい私のブログのある読者と昨年末に話す機会があった。青春を学生運動にかけて過ごしたという彼と、日本の政治や公明党の今と未来を語り合うことは厳しくも実りあるものであった。別れ際に、内山節『怯(おび)えの時代』を頂いた。「『不安』どころではない未曾有の時代は、なぜ到来したのか?」との問いかけが、この本を作った人たち(著者や出版社)の意識の底にある。読み終えての答えは、「生命が結び合う世界がなくなったから」というところにあるように思われる。

     著者は「ひとつの普遍的な思想によって世界を統合していくという発想自体」が「資本主義と市民社会、国民国家による三位一体の体制を成立させ、その成立が今日の破綻を生み出している」として、「大きな物語」の必要性を否定している。そして今直面している「劣化の連鎖」から抜け出すために、「連帯」を掲げ、生命と生命の結び合い、助け合い、支えあいの必要性を訴える。

     60年代に大学で学び、創価学会学生部員としての生活を送った私にとって、「人間革命」という言葉の響きほど、時代の向かい行く方向性を根源的に捉えたものはないように思われた。資本主義へのアンチテーゼとしての社会主義革命には、私には破壊への誘(いざな)いはあっても建設の期待は皆無であると思えた。すべては人間そのものへの透徹した分析に源を発する仏法哲学から始まる、との熱い思いを持って走った遠い日々が今に蘇る。当時から社会変革に向けての「大きな物語」ではなく、人間変革に向けての「大きな物語」が必要というのが私の確信であった。その思いは一段と強まっている。

     著者がなくなったという「生命が結び合う世界」。確かに日本社会全般を見渡した時に見つけ難いのかもしれない。だが、私の周りには存在するとの思いは強い。「怯え」を跳ね飛ばすパワーの発動が今ほど待たれている時はないのに違いない。

  • 今の時代、「温かいお金」の創造が必要。

  • 極端な記述もあるが、なんとなくうなずいてしまう。

  • 府立にもあり

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