中東 危機の震源を読む (新潮選書)

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著者 : 池内恵
  • 新潮社 (2009年7月24日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (367ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106036439

中東 危機の震源を読む (新潮選書)の感想・レビュー・書評

  • 一つ一つが素晴らしい情報量で読み通すのに時間がかかった。そしてすごく面白い。

  • 【版元】
    読み仮名 チュウトウキキノシンゲンヲヨム
    シリーズ名 新潮選書
    雑誌から生まれた本 Foresightから生まれた本
    発行形態 書籍
    判型 四六判変型
    頁数 367ページ
    ISBN 978-4-10-603643-9
    C-CODE 0331
    ジャンル 政治、外交・国際関係
    定価 1,728円

     米国オバマ大統領の誕生でイスラーム世界は変わるのか? イスラーム思想とテロリズムはどのように結びついているのか? パレスチナ、イラク、エジプト、レバノン、シリア、イラン…次々と火を噴く「中東問題」の深層を、最新情勢から歴史的背景まで掘り下げて、構造的に解き明かす。イスラーム世界と中東政治の行く末を見通すための必読書。

    [著者]
    1973年、東京都生まれ。東京大学先端科学技術研究センター准教授。東京大学文学部イスラム学科卒業。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。日本貿易振興機構アジア経済研究所研究員、国際日本文化研究センター准教授を経て、2008年10月より現職。著書に『現代アラブの社会思想』(大佛次郎論壇賞)、『書物の運命』(毎日書評賞)、『アラブ政治の今を読む』『イスラーム世界の論じ方』などがある。
    http://www.shinchosha.co.jp/book/603643/


    【メモ】
    ・著者のサイトから。
     『中東 危機の震源を読む』が増刷に
    http://ikeuchisatoshi.com/i-1273/


    【目次】(下記のブログから転載http://blog.livedoor.jp/ppdwy632/archives/51257099.html)
    序説

     2004
    12・9 「アラビーヤ」がもたらすアラブ・メディアの対立軸
     2005
    1・7 国民議会選挙に向かうイラク 「恐怖」との戦い
    2・11 イランとシーア派の影響力を精査する
    3・13 混迷のレバノン史に新たなページは開くのか
    4・10 「アラブの発展モデル」エジプトが試される時
    5・14 アメリカ憎悪を肥大させたムスリム思想家の原体験
    6・11 イラク史に塗り込められたテロと略奪の政治文化
    7・11 エジプトとシリア 立憲主義を骨抜きにする「緊急事態法」
    8・15 イギリスの多文化主義を揺るがす「寛容のジレンマ」
    9・11 イラク憲法草案の文言に込められた政治的配慮
    10・7 イラク安定の鍵を握るシーア派の粘り強さ
    11・10 イラク新国家成立を左右するクルド民族主義の出方
    12・12 「取り残された若者たち」をフランスはどう扱うのか
     2006
    1・16 シャロンの退場とパレスチナ和平の行末
    2・10 風刺画問題が炙り出した西欧とイスラームの「対立軸」
    3・13 「ハマース政権」の足枷となる「憲章」の強硬姿勢
    4・9 アフガニスタン改宗者裁判が問う「自由」と「寛容」の意味
    5・13 イスラエルとの「特別な関係」を自問し始めたアメリカ
    6・11 エジプトの「コプト教徒問題」に危険な展開の兆し
    7・8 アレクサンドリアとヴェネツィアの奇縁
    8・14 ヒズブッラーを利した米「中東政策」の逆効果
    9・10 「痛み分け」で終わったレバノン紛争の希望と危惧
    10・15 ローマ法王発言とパムクのノーベル文学賞
    11・12 「絶対の真理」への傾斜で薄れゆく「知の共通項」
    12・10 米国イラク調査グループの重要かつ初歩的な提案
     2007
    1・15 フセイン処刑に表われた「イラク流」の政治
    2・10 「価値の闘争」を打ち出したイギリスの危機感
    3・11 千年河清を俟つごときイラクの現状と曙光
    4・16 イギリス兵拘束と解放でイランが... 続きを読む

  • 【読んだきっかけ】図書館で見つけておもしろそうだった
    【内容】フォーサイト(2005〜2009年)に連載されたものをまとめた本。中東のレポート
    【感想】中東諸国の政治的・文化的な今が知れて楽しかった。連載もので50ほどの短文が纏まったものだが、その一つ一つにイラク、エジプト、レバノンなどの抱える問題の複雑さが記されている。イランやエジプトなど、現在でもたまにニュースで見かける国の記述も、ニュースより一歩踏み込んで背景まで描かれているのでニュースの見方が少し変わった。イスラームに関する認識も少し変わった。だがこの本で私が一番興味を惹かれたのはレバノンだった。政治的に、この国が成立していること自体驚きである。
    この本が出た数年後、中東は激動期に入るが、中東の専門家である著者をしてなお、アラブの春の気配すら予期していない。ここにも中東という地域を把握することの困難さがあらわれているような気がする。
    歴史の本でしか見たことがなかったアッシリア人(ネストリウス派キリスト教)などが出てきたのも面白かった。
    今読んでもためになる、読みやすい本。

  • 本書は、中東政治を専門とし

    現在は、東京大学准教授である著者が

    現代中東政治について論じた著作です。


    主要な新聞、テレビニュースのほか

    学術誌や学会での発表、個人的な体験をもとに

    近年のの中東・イスラムの主要なトピックスについて

    評価・分析を加えます。


    取り上げられるのは

    イラン、イラクはもちろん

    イスラムへの対応にゆれるヨーロッパ諸国

    ソマリア、東南アジア、そして中国など

    日本のニュースでも取り上げられる話題なので、

    特に予備知識がなくても、読みにくさは感じません。


    また、わかりにくい国際法や政治学などの用語もほとんど登場せず

    具体的なエピソード中心に論じられることが、読みやすさを増します。


    欧米における多文化主義・寛容と価値観の闘争

    アフマディネジャドの挑発的な言説の真意

    欧米とイスラムに対する、日本ならではの戦略

    など、どの記述も興味深かったのですが、

    著者がモスクを訪れた際に肌で感じた空気を皮切りに、

    フィリピンの現政権とイスラム社会の緊張を論じた箇所や

    ゲーツ国防長官の『ミネルヴァ・コンソーシア』を取り上げた箇所は

    とりわけ印象深く、より深く知りたいと感じました。


    書かれた順に従って読むのもよいでしょうが

    個人的には、何気なく開いたページをパラパラと読む方が

    いっそう長く、深く付き合えるように思います。


    幅広いトピックスを論じながらも

    統一的な評価・分析を知ることができる本書。


    アルジャジーラ等をチェックしている方はもちろん、

    国際問題等に関心がある方には、強くおススメしたい著作です☆☆

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中東 危機の震源を読む (新潮選書)の作品紹介

米国オバマ大統領の誕生でイスラーム世界は変わるのか?イスラーム思想とテロリズムはどのように結びついているのか?パレスチナ、イラク、エジプト、レバノン、シリア、イラン…次々と火を噴く「中東問題」の深層を、最新情勢から歴史的背景まで掘り下げて、構造的に解き明かす。イスラーム世界と中東政治の行く末を見通すための必読書。

中東 危機の震源を読む (新潮選書)はこんな本です

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