利他学 (新潮選書)

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著者 : 小田亮
  • 新潮社 (2011年5月25日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106036804

利他学 (新潮選書)の感想・レビュー・書評

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  • 情けは人の為ならずともする話。
    人間の利他性について科学的に解説。

    進化は変化。
    仕組みはなんらかの機能のためというリバースエンジニアリングの考え。
    人はおせっかい。
    微妙な裏切りの判断は顔に言葉に。
    一貫した利他性は非合理的でこそいきる。
    DNAにプログラミングできない複雑な言語と道徳。

    おもしろい。

  • 行動経済学の近年の研究成果の紹介と、筆者が語る理論になっていない語り、思いのたけのつながりが良く見えず、結果的にエッセイのようなものに感じる。

  •  人はなぜ赤の他人を助けるのか、ということについて、心理実験の結果や、猿等の動物との比較から、利他行為の仕組みなどについて、進化との関係も含めて一つの考えを示している。
     読む人によっては、当たり前のことが書かれていると思うかもしれないが、本書の232頁から233頁に紹介されている、フェアらによる雇用に関する実験などは、制度設計をする人や経営者には、ぜひチェックしてほしいと思う。
     

  • 人間は利他的にふるまうように進化してきた。しかし、利他的な個体が多ければ、突然変異の利己的な個体が得をするので、利他的な個体は種を増やすことは出来ない。そこで脳は裏切り者を検知、裏切りを予防する能力も進化させた。利他的な行動後に報酬系がはたらく仕組みもあるのだとか。
    道徳とか倫理とかは適応進化とともに発達してきた。宇宙普遍の真理があるなんて思ってる人は読むとよい本。
    一ヶ所、姨捨山の説明は違うような。殿様の命令で捨てに行くというより、口減らしで捨てる話の方がポピュラーだと思う。

  • メモ:
    「第六章 利他性はどこへ行くのか」より
    p.216
    実は私たちには、他者に対して親切にふるまうという、そのこと自体を報酬と感じるしくみがあることが、脳研究から明らかになっている。

    p.233
    制度をうまく機能させたければ、単純に合理的なものにするのではなく、互恵性のような、私たちが進化によって身につけた性質をうまく引き出すようなかたちの設計にするということが考えられる。

    参考文献の一つ、『災害ユートピア』との併読がオススメ。

  • 行動学かと思ったら学術論文でした。
    文体も非常に理系的論文調で、論文を読み慣れていなければ非常に読みづらいものかと思われます。
    隙を埋めるためになんども同じ内容を「つまり」や「言い換えると」や「簡単に言うと」で書き直しているので、読書をしたい私としては、1/3ぐらいのスケールに削ったほうが読み手に伝わりやすい文章が出来上がるのでは?とも感じます。


    肝心の中身の方ですが、まだまだ分からないことは多いんだな、と感じる一方で、人間の利他的行動が非常に特殊性持っていることが分かり、興味をそそるものでした。
    この類の本を読んで特に面白いと私が感じるのは、様々な研究者を引用する著者の検索能力で、世の中にこんなユニークな人達がいるのか!と知る一方で、著者の引用から滲み出る尊敬の念のようなものを共感できることが最上です。

  • 系統発生の視点と実験心理学の手法で「利他」を読み解く。人類とは近縁のチンパンジーには利他的行動が見られない一方で、ある下等な霊長類の種(名前忘れた)には見られるらしい(うろ覚え)。利他的行動は進化の到達点というよりは特定の社会構造を持つ主に共通しているものなのかもしれない。
    人間が本来利他を指向するということを、宗教などを援用することなく確信したいという向きには(私もそうだけど)おすすめできるかも。

  • 言語とともに、高度な利他行動はヒトの大きな特徴である。言語の起源を知るには、その前提として、協力の起源や進化を知る必要がある。

    あの人は親切だのいじわるだの。言う前に、種としての人間が如何に利他=親切であるかということがわかりました。

  • なぜ人は自分を犠牲にしてまでも他人を助けようとするのか?個体にとって有利にならないのに、そうした人間の性質はなぜ淘汰されなかったのか?そもそも人間の性質なのだろうか?
    疑問に対して、著者は、さまざまな仮説を立てて検証していく。答えは何かということ以上に、検証の過程と著者の熱意のようなものが、文系の私にはとても興味深く新鮮に思えた。

  • 『下りる』にあり
    逗子図書館にあり

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利他学 (新潮選書)の作品紹介

自分の遺伝子を後世に残すことが生物の最大の目的ならば、なぜ人は見ず知らずの他人のために命を落とすことがあるのか?自分の損失になるのに、なぜ震災の被災者に物質や義援金を送るのか?生物学、心理学、経済学、哲学などの知見を総合して、こうした不可思議なヒトの特性を解明する。

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