- Amazon.co.jp ・本 (473ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106037146
感想・レビュー・書評
-
第二次世界大戦中、帝国陸軍のストックホルム駐在武官であった小野寺信少将の非合法活動について、取りまとめた本(2012/08/25出版、1944E)。
本書は、アメリカのルーズベルト、イギリスのチャーチル、ソ連のスターリンの三国首脳がソ連のヤルタで会談を行い、「ソ連はドイツの降伏より三ヶ月後に対日戦へ参戦する」と云う緊急機密電を日本の大本営参謀次長宛てに打電したが、その情報は上層部に伝達されていなかった謎について、元産経新聞の記者である著者の推測にもとづいて書かれています。
一見、ソ連・ドイツ・イギリス・アメリカ等と肩を並べる日本の諜報機関が存在し、知られざる諜報活動や破壊工作について、赤裸々と書かれているように見えましたが、注意して読むと矛盾点も見られるため、かなり疑問を感じる内容となっています。
例えば、日本はおろか、日本の暗号解読に成功していたイギリスやアメリカ等、当時の機密文書を調べても見つからないにも関わらず、知りえる筈の無い大本営の末端の参謀がヤルタ機密電を見たと云う不確かな手紙を根拠にしていたり、何故か海軍の駐在武官である藤村中佐が陸軍の参謀本部に会談のことを打電しているとか、イギリス・アメリカ・ポーランド軍による史上最大の空挺作戦マーケットガーデン作戦(本書ではアーネム作戦と書かれている)についての情報をドイツが小野寺少将から事前に入手し、実は何の役にも立っていなかったにも関わらず一矢報いていると評価をしている等々...
その上、同じ事柄に対し繰り返し記述いるため、先に話が進まず、まどろっこしく文章が読みにくい、語(例えば、ドイツと書いたり、独逸と書いたり等々)が一貫していないところがあったり、所々で時系列が飛んでおり、とにかく読みにくい本です。
全部が全部、矛盾点ばかりでは有りませんが、微妙に残念な本です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
第一章で終わってるやろ。周知の事実の羅列だけの水増し本だ。ボリュームの割りに価格が安い理由に納得❗️