決断の条件 (新潮選書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106037306

作品紹介・あらすじ

優柔不断は命取り――歴史が教える「真の決断」とは? 自分では一世一代の決断をしたつもりでも、その多くは単なる「思いつき」「苦しまぎれ」「便乗」「感情」から下されたものに過ぎない。マキァヴェリ、韓非子、孫子など先哲の言葉と、古今東西の歴史事例から、冷静な現実把握と意思決定の要諦を示す。昭和の経営者たちに読み継がれてきた名著、文字拡大版でリニューアル刊行。

感想・レビュー・書評

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  • 40年以上前に書かれた古い本だが、今でも充分に活用でき意思決定の真髄を学べる良書。
    組織のリーダーには是非読んでほしい一冊。
    以下、印象的な三文。
    『今日の日本の経営者、管理者はすべて完璧を求めすぎる。こういう完璧の求め方からは、真に正しい決定は生まれないのである。』
    『現実の重要性から目をそらし、理想という美しいが無責任世界へにげこむ人間は、そんな人間をいだく組織もろともに社会から否定される。それを承知ならよろしい。決断は、この事実を肝に銘じた上でなされねばならない。』
    『決断したふりをする。それは絶対に必要なことだが、ふりを押し通すには実質がいる。その実質とは、誠実だとか、意思力とかいった道徳ではない。醒めた目で自分を軽量する能力だ。そういうことを知るのが子供でも青年でもない大人の智慧というものなのである。』

  • ふむ

  • 自分では一世一代の決断をしたつもりでも、その多くは単なる「思いつき」や「苦しまぎれ」などから下されたものに過ぎない -- 。マキァヴェリ、韓非子、孫子など戦乱に生きた先哲の言葉と、古今東西の歴史事例から、意思決定の要諦を示す。

  • マキャベリや韓非子の言葉から、リーダーの統治や決断に必要な心構えや行動を解説したもの。極端な男尊女卑など考えかたの基盤が古く、反面教師としてしか役立たない。久々の選択ミス。

  • ■決断

    人間は欲望の動物だ。父親は殺されたうらみは忘れても、財産をとられたうらみは生涯忘れない。従って、ことを決する時は、自分の行動の結果、誰にどういう利害が及ぶかを十分考える必要がある。

  • 今でも十分通用する内容。

  • ■書名

    書名:決断の条件
    著者:会田 雄次

    ■概要

    優柔不断は命取り――歴史が教える「真の決断」とは? 自分では一
    世一代の決断をしたつもりでも、その多くは単なる「思いつき」「
    苦しまぎれ」「便乗」「感情」から下されたものに過ぎない。マキ
    ァヴェリ、韓非子、孫子など先哲の言葉と、古今東西の歴史事例か
    ら、冷静な現実把握と意思決定の要諦を示す。昭和の経営者たちに
    読み継がれてきた名著、文字拡大版でリニューアル刊行。
    (From amazon)

    ■気になった点

    ・決断する時、大衆の支持をあてにしてはならない。
     民衆が最後まで支持するかどうかは、その人が、支持するに値
     する権力者であるかどうかである。

    ・人は自分でどんな剛腹なつもりでいても、本性はケチなものだ。

    ・無茶な環境のもと脅迫や詐欺によって結んだ契約は破っても差支
     えない。

    ・騙される人間が充満している事は、どこの国でもおなじだ。
     ただ、日本社会はそれをあまりはっきり指摘すると、色々と文句を
     つけられる。それだけ女々しい社会なのだろう。

    ・完全に騙す側に立っているというのが、マキュベリの描く理想の
     君主論なのだ。

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著者プロフィール

会田雄次

一九一六年京都府に生まれる。四〇年京都帝国大学史学科卒業。四三年に応召、ビルマ戦線に送られ、戦後二年間、英軍捕虜としてラングーンに抑留された。帰国後、神戸大学、京都大学(人文科学研究所)をへて、京都大学名誉教授。専攻はイタリア・ルネサンス史。著書は『アーロン収容所』『ルネサンスの美術と社会』『ミケランジェロ』など多数。九七年逝去。

「2019年 『日本史の黒幕』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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