宇宙からいかにヒトは生まれたか: 偶然と必然の138億年史 (新潮選書)

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著者 : 更科功
  • 新潮社 (2016年2月26日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106037818

宇宙からいかにヒトは生まれたか: 偶然と必然の138億年史 (新潮選書)の感想・レビュー・書評

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  • 真実をありのまま見ることは時に残酷だ。

    ロマン・ロランの
    「世界に真の勇気はただ1つしかない。世界をあるがままに見ることである。そしてそれを愛することである」
    とあるが、

    地球は奇跡の星でも、
    母なる大地でもなく、
    永遠に続くものでもなく、
    40億年の地球の生物の歴史において、人類で200万年以上に渡って存続した種はいない。

    人類が消滅しても生物は存在し、太陽系が消滅しても、宇宙は存在し、宇宙が消滅しても、別の宇宙は存在し、この果てしない物語は続く。

    そうした世界をありのままに見つめ、愛すること。
    それは勇気だなと感じさせる著書。

  • たまたま地球環境がヒトの生存に適していただけだ

  • 約270ページで、宇宙の誕生からヒト(ホモ・サピエンス)がこの地上に存在するまでの歴史を語ってくれている。コンパクトだけど、濃密であり、かつ“特異な視点”での語りもあり大変面白かった。
    (「地球史学」という過ぎ去ったことだけど、人類がその叡智を使って少しづつ解明していくという分野はロマンを感じる。そこには研究者の解釈の幅が効かせられる範囲があるから)

    では面白かった点をもう少し具体的に語ろう。
    ひとつは①科学者のものの見方が、われわれ一般人とは違うところを感じながら読めたこと、
    その代表的なところは、世の中にある現象を「徹底した分類」によって整理して、理論立てていこうとする姿勢。 世の中のことの中にはまだ確証が持てないことが埋もれていてる。それを補いながらもその先のこと、その上のレイヤーの創造をしようと考えると、自らが納得し、人にそれを伝えないとならない。そのために、徹底して現象を分類し、整理し、それを理論で補う訓練をしてきているのが科学者の姿勢。感覚的、経験則を重視してここまで生きてきた私とは現象の眺め方が違う。
    そして「分類の根拠の追求」。これはうえにあげた理論のもとになるもので、幾多の仮説を立ち上げそれをひとつひとつ、徹底して検証していく姿勢でこちらはもの凄く地道なのを感じる。これらの、研究者や調査のことがこの本に語られているわけではないけれども、専門的なことを、短い言葉で分かりやすく説明している箇所に当たると、逆にその奥深さを感じてしまうものです。
    2つ目は②更科先生が何度か使っていた「ヒトはつい、自分の属するグループの方が優れているとら思いがちである」という一般peopleの誤った先入観を感じ取って、指し示す研究者たちの中での常識。
    あまり、研究者はこのような言葉を口に出さないように思っていた。(実際にはそう感じていたとしても)
    これは更科先生の特徴でもあるようだ。
    ③これは個人的な楽しさだったけど、「あとがき」の博士論文の審査での質疑のやりとりのシーンとその時の言葉「地球の謎を解くために、生物学でよく使う方法を使ったのです。だから私の研究は地球科学の研究です。」
    なんか、科学者という存在をいっきに身近なものにしてくれました。

  • なかなか興味深い内容だった。普段読まない分野は新鮮。

  • 原核生物と真核生物が地球に現れて,現在の人類が出てくるまでの歴史を語った壮大な物語.酸素が地球に現れて,それが地球上に留まったことで生物が生まれたと想定されるようだが,化石を詳細に調査して様々な説を作り上げるのは,膨大な知識と類まれなる想像力が不可欠だと感じた.古い説を新しい発見によって次々と修正している過程が数多く記載されており,非常に面白く読めた.p143の地質年代区分を見ると,46億年前から時代区分がなされており,何か神秘的なものを感じた.

  • 請求記号 450.2/Sa 69

  • 英語を読むのに大事なのは、頻出単語を知っていることよりも、その文章のテーマの中の重要なキーワードを知っていること。

  • あとがきにあるように前半は地球科学の話で、後半は生物学の話でありました。 たとえば「圧力が非常に低ければ、液体は存在しないのだ。宇宙空間の圧力はかぎりなくゼロに近いので、液体は存在できない。」「地球の中心部にある核は、鉄やニッケルなどの金属でできており、外核と内殻に分けられる。この外核にある液体の金属が動くことによって、電流が流れる。その電流が電磁石となって磁場を発生させ、地磁気として観測されるようだ。」は科学の話。「ラン藻の光合成による大気中や海水中における酸素濃度上昇が、真核生物の出現の必要条件になっていた可能性は高いだろう。」は生物学+地球科学の話。

  • 地球科学も生物学もまったく素養がないので、酸性雨、相転移等々、まず出てくる言葉が理解できないので大変でしたが、ネットで調べながら読みました。どこまで理解できたか怪しいですが、真核生物の起源をはじめ、分からないことだらけと記す著者の姿勢に好感を持って、ぐいぐい引き込まれてなんとか読み終えました。「生物(ヒト)というものは、生きるために生きている。存在するだけでも大したものだ。」その通りですね。

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宇宙からいかにヒトは生まれたか: 偶然と必然の138億年史 (新潮選書)の作品紹介

いつか人類が滅んだとしても、地球の上では、生命の進化は続いていくのだ。私たちはなぜここにいるのだろうか? 宇宙は人類のために誕生したのではなく、たまたま地球がヒトの生存に適していただけなのだ。人間を中心とした地球史観を排し、宇宙創成のビッグバンから地球の誕生、そして生命が生まれ進化していく様を、生物と無生物の両方の歴史を織り交ぜながらコンパクトに描いた初めての試み。

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