山崎豊子と<男>たち (新潮選書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106038075

作品紹介・あらすじ

なぜ、山崎豊子だけが、本物の〈男〉を描くことができたのか? 『白い巨塔』『大地の子』『沈まぬ太陽』……。人気作品を読み解きながら、また三島由紀夫、井上陽水、谷崎潤一郎、松本清張、カント、鶴見俊輔、さらに半沢直樹とも比較しつつ、誰も気がつかなかった、〈男〉たちの秘密を明かす。戦後日本が解決出来ず、今に続く様々な難問を解く鍵が、「山崎文学」の中にあった!

感想・レビュー・書評

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  • 20190720 中央図書館
    文学批評の対象とはなりづらい山崎豊子について、その「男」の造型の成り立ちについて、山崎が自身で経験した歴史の文脈に照らして考察したエッセー、かな? 大澤は多作で忙しいはず。このようなテーマで一冊書くからには、山崎豊子の作品群が純粋に面白かったのだろう。

  • 男を男たらしめるためには、戦後の日本人の精神を語る上で避けては通れない敗戦という事実を引き受ける器が必要であったのだ。

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著者プロフィール

大澤真幸(おおさわ・まさち):1958年、長野県生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程修了。社会学博士。思想誌『THINKING 「O」』(左右社)主宰。2007年『ナショナリズムの由来』( 講談社)で毎日出版文化賞、2015年『自由という牢獄』(岩波現代文庫)で河合隼雄学芸賞をそれぞれ受賞。他の著書に『不可能性の時代』『夢よりも深い覚醒へ』(以上、岩波新書)、『〈自由〉の条件』(講談社文芸文庫)、『新世紀のコミュニズムへ』(NHK出版新書)、『日本史のなぞ』(朝日新書)、『社会学史』(講談社現代新書)、『〈世界史〉の哲学』シリーズ(講談社)、『増補 虚構の時代の果て』(ちくま学芸文庫)など多数。共著に『ふしぎなキリスト教』『おどろきの中国』(以上、講談社現代新書)、『資本主義という謎』(NHK出版新書)などがある。

「2023年 『資本主義の〈その先〉へ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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