小博打のススメ (新潮新書 38)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106100383

作品紹介・あらすじ

ゲームに少しだけ何かを賭ける、それだけで勝負事は何十倍も白熱するもの。天才棋士と称される一方で、中学生の頃から"小博打"に親しみ、負けることがなかったという著者。その達人が、実体験を基に賭け事の妙味を教えます-。麻雀は、その奥深さから上達の極意まで、簡単に異次元空間にはまれるチンチロリン、隠語から花札の絵柄まで風流と知恵が詰まった"おいちょかぶ"、裏文化が生んだ最高傑作の手本引き…。

感想・レビュー・書評

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  •  ゲームに少しだけ何かを賭ける。
     それだけで勝負事は何十倍にも白熱するもの。

     博打に人生を捧げるわけでなく、ささやかな小博打を大人の嗜みと位置づける本書。
     博打の王道である麻雀からトランプ、花札、サイコロ。
     名前は聞いたことがあるけど中身は知らない手本引き。
     幾つかの博打の種類と、知ってたら少し有利になるかもしれない技術や心構えが載ってます。

  •  羽生世代の有名棋士の一人で、エッセイでも有名な著者による、博打のルールと勝負の綾の解説本。麻雀に始まり、サイコロ博打、トランプ、おいちょかぶ、手本引き、そしてカジノまで幅広く紹介されています。

     インターネット全盛の現在では、それぞれのゲームのルールを知ること自体は、Google先生にお伺いを立てればたやすいことです。が、著者が実際に「博打打ち」として(?)それぞれをやってきた体験を踏まえ、それぞれの勝負の醍醐味やポイントを書いてくれています。読みどころはここでしょう。単なるルールブックやゲームの紹介ではなく、血の通った博打の楽しさを教えてくれています。

     本書ではタイトル通り、「小博打」をすすめています。人によっては「博打」を毛嫌いし、「そんなもののやり方を教えるなんてとんでもない」と思う方もいるかも知れません。
     が、私はそうは思いません。無菌状態で育てたら逆に抵抗力がつかないということもあるように、博打についても、それが身の破滅にも至りかねない危険性を持っているのならなおさら、博打についての知識くらいは持っておくべきです。むしろ、博打の知識をもつことで、健全な娯楽の範囲で博打を「嗜む」こともできます。また、そのゲームとしての深さ(読み合いだったり、メカニズムだったり)あるいはその歴史性を知れば、それが教養と呼ぶにふさわしい文化性を有していることもわかるはずです。特に手本引きの深い読み合いを知れば、それを「博打」のイメージで蔑視するのはあまりにも野蛮と言わざるを得ません。その上、表向きは刑法185条により賭博が禁止されているにもかかわらず、日本国内で何兆円産業と言われるパチンコ・パチスロが厳然として存在する矛盾を目の当たりにするとき、刑法185条は日本の博打という文化・風俗をやせ細らせる弊害も大きいと言わざるを得ません。

     色んな博打を楽しもうと思っている方、単に博打について知りたい方、あるいは、正月に親戚が集まったときに子供からお年玉を回収しようと企む方にも本書はオススメです。

  • 先崎学が博打の話を書く・・・というなら、もうちょっと面白いかと思ったんですが、まー、ふつうですかね。

  • 小博打のススメ
    先崎学
    2003年10月20日 発行
    2017年8月12日読了

    プロ棋士先崎学九段の博打に関する本。
    古今東西とは言わないけれど、メジャーな博打のルール、楽しみ方が載っている。
    ためになったのは、花札は1月〜12月までの札を使って遊ぶゲームだが。1月(ピン)〜12月に描かれている絵が「桐」ということから「ピンからキリまで」というルーツという説は面白かった。
    色々なゲームがあるけどもやはり実際にやってみないとイメージがつかない物もありますね。
    ただ日本もカジノが出来るかも知れない中で小博打のススメを読んだ感想としては素人は下手に手を出しては危険ということと、得をするのはこうしたゲームに浸透してきた人達なのではと思いました。

  • 先崎さんの本はどれも面白い。将棋の内容は知らないが、文章は読み易い。
    日本のあこぎな公的ギャンブルを軽く批判し、仲間内で楽しめるちょっとした「博打」の紹介。
    これがとても面白そう。
    ある意味、とても危ない本なのだが、やってみたくなる。

  • 将棋棋士の先崎八段の著書。小博打のススメ。東西問わず、昔からあるようなギャンブルの楽しみ方と簡単なルールや感想などを書いた本である。


    ギャンブル好きな僕でも一度も聞いたこともないものもあれば、ルールを勘違いしているものもあった。内容は新書としては十分に面白く、色々なギャンブルをやったことがある人から見てどんなもんなのかという入りをしたい人にはオススメです。

    一度ご覧になってみて下さい。

  • [ 内容 ]
    ゲームに少しだけ何かを賭ける、それだけで勝負事は何十倍も白熱するもの。
    天才棋士と称される一方で、中学生の頃から“小博打”に親しみ、負けることがなかったという著者。
    その達人が、実体験を基に賭け事の妙味を教えます―。
    麻雀は、その奥深さから上達の極意まで、簡単に異次元空間にはまれるチンチロリン、隠語から花札の絵柄まで風流と知恵が詰まった“おいちょかぶ”、裏文化が生んだ最高傑作の手本引き…。

    [ 目次 ]
    1 麻雀
    2 サイコロ博打
    3 カードゲーム
    4 おいちょかぶ
    5 手本引き
    6 カジノ
    7 将棋

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著者プロフィール

先崎 学(せんざき まなぶ)
1970年、青森県生まれの将棋棋士。九段。
エッセイストの側面もあり、多くの雑誌でエッセイ・コラムを持つ。羽海野チカの将棋マンガ『3月のライオン』の監修を務め、単行本にコラムを寄せている。
著書多数。代表作に『フフフの歩』、『先崎学の浮いたり沈んだり』、『うつ病九段 プロ棋士が将棋を失くした一年間』など。

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