世間のウソ (新潮新書)

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著者 : 日垣隆
  • 新潮社 (2005年1月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106100994

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世間のウソ (新潮新書)の感想・レビュー・書評

  • まずはウソの定義から始まり、世間で言われている問題を挙げながら、それを著者の視点で解説。つまるとこ、マスコミ・メディアで報じられている一元的な情報に惑わされるなということ。見方を変えれば、赤ちゃん人身売買も養子縁組になる。情報の本質を捉え、それを自分の考えで把握することが大切。つまりは多面的に情報を入手・分析し、考察しなければならない。

  • 宝くじを買って大当たりする確率よりも、宝くじを買った帰り道に車に轢かれる確率の方が高い。確実に1等2等、前後賞を当てる方法はあるが、それは30億円用意してユニットごと全部買えばいいと、なるほど納得の書。その言論は様々な物議をかもし出していて、切り口は一定の評価はできるが・・・。





  • 多岐に渡る内容を考察も論証も詳細にしないまま、列挙しているだけの内容の薄さに物足りなさを感じた。

    ただ、個々の内容とそれに横たわる筆者の考えは共感できる箇所が多々あった。情緒に支配され正確な判断の出来ない日本人・世間への不満が爆発しているのだが、それがとても正確な批判内容となっている点に、筆者への共感を覚える。


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    ・「可能性」という言葉は、「まだ何もしていない」相手への恫喝に過ぎない。


    ・動機や経過、精神状態ではなく結果で裁く。

    ある程度納得。
    ワイドショー化して、犯人の「心の闇」を暴く、といった茶番にはうんざり。

    ・「心の教育」を通じた「命の大切さ」を説く授業に意味などない。人殺し以外は分かっているのだから、
    教育者がすべきことは、
    “自分が傷つけられたと感じたときの、逃げる方法、予防線を張ること。”
    “犯罪を犯した結果、身内や地震に起こる不幸を教えておくこと”つまり“露見後の法的処遇と報道による極端な生活変化へのリアルな認識”
    しかない。
    つまり、性善説では教育はなりえない。

    これも、共感できる気がする。
    現実味のない犯罪ばかり発生し、犯人すら当事者意識が低下しているのは、メディアが悪いのではなく、
    犯罪の結果生じる不利益や不幸を犯人が認識していないから。それは悪さをしても誰かが守ってくれるという意識が増長して生まれると思う。
    これは、生徒を叱れなくなった教育現場がその傾向を助長していると思う。善悪の区別がつかない、というよりは、甘えが前提にある。

    ちなみに「殺意のサイン」も「怪しい車」も「心の闇」もみたことはありません。
    殺意が生じてもほとんどの人は押しとどめるはず、
    結局「殺意」は「実行」への大きな飛躍を果たして、認識されるだけであり、「殺意」が芽生えても未遂でも既遂でもなければ、それは本質的に殺意ではなくなることから、逆説的だが殺意のサインは存在しない。



    ・精神鑑定は「検証可能性と再現同一性がない」故に科学的ではないため、不要である。

    検査者に応じて、恣意性が生じる

    民事不介入の原則
    IAEAの監査

  • 報道や既成概念をあえて信用せずに、その裏側を探って述べてくれた本。痛快といえば痛快だし、皮肉っぽいといえば皮肉だし、理屈っぽいといえば屁理屈だらけだし、反社会的といえばそのとおりの内容だ。内容の真偽はともかく、表向きの通念に疑問を呈する姿勢を学ばせてくれる。また白のものを黒く言うための論理展開の勉強になるかもしれない。さて、「世間のウソ」と説いた本書にはウソはないのだろうか?信じるかどうかは読者しだいだ。--- 2008.05.23

  • 世の中の気に入らないこと、特にマスコミの安直な報道姿勢について、「言ってやったー」という感じの強い本だった。世の中に蔓延する嘘や常識は誰かの意図や責任逃れによって作り出された虚像であることを、実例を挙げて切れ味するどくすっぱり切っている。章によっては筋が読み取りにくかったり、話が無理矢理切り上げられているようなところもあるが、逆に「後は自分で考えな」というメッセージのようでもあり、それはそれでおもしろかった。大切なのは自分の視点を持って自分の頭で考えることである。テレビのワイドショーやら喚き上げるばかりの討論番組が大好きなうちの嫁に読ませてやりたい。

  • 「宝くじのウソ」は必読でしょう。読めば「あたりまえ」のことですが、やはり本としてきちんと読むと、ヤになります(苦笑)。

  • 4月21日購入。1日で読了。
    正論の人、日垣隆氏による現代社会問題論考集。宝くじ、鳥インフルエンザ、精神鑑定、自殺、虐待、部活、イラク戦争など、現代社会のあらゆる問題に対し、その根底から疑うという姿勢はさすがジャーナリストといった感じ。宝くじに当選するより交通事故に遭遇する確立のほうが高い、少年少女に精神鑑定する意味はない(もともと責任能力ないのだから)、部活動はもう指導要領に必須と規定されていないといった筆者の記述には驚かされることが多かった。それでいて、すらすらと読めたのでなかなか良かったと思う。

  • 新書のボリューム制限があってのことだろうが、全体として掘り下げが浅いまま、「言いたいことだけ言っておしまい」という感じでした。「○○はどうしようもない、このままじゃ…、、あ〜あ、知らないよ」という展開。前半部分が特にその傾向が強いため途中で読むのを止めようかと思いました。もちろんハッとさせられる部分もあったし、自分の先入観・固定観念を問い直す機会を与えてくれた部分もありました。

  • 世の中のありとあらゆる出来事を真実の目でみつめようという指南本。宝くじの事実から始まり世界情勢の嘘まで暴く本。観点はおもしろいが、内容が薄いのが気にかかる。これだけの情報量では到底説得力がでないのが残念だ。しかし、マスコミから流れる情報を鵜呑みにしないように指南してくれるという点ではおもしろい。



  • メディア報道の信憑性。
    何でもかんでも、まま受け取ってはいかんな。

    無知は時として、罪にもなりうるね。

    歯に衣着せぬ物言いが爽快。
    ジャーナリストって、本来こうあるべきだな。

  • 1+1=2のように単純な世界だったら問題は起きないだろうし例え問題が起きても簡単に解決できるとは思うのですが、僕たちが生きている世界はもっと複雑で難解で、著者が言うような解決策(一言居士)を採用しても、また他の何か別な問題が出てくるんではないのかと思うんです。
    リスクをめぐるウソ、事件をめぐるウソ、子どもをめぐるウソ、値段をめぐるウソ、制度をめぐるウソ、多方面に渡る分野の欠陥を指摘していて、感心するところもありますが、他方で当事者と第三者、受け手と送り手、主観と客観、古参者と新参者のように、様々な利害関係や協力関係、対立関係が複数あるから、妥協点を見出だすのがベターなのかなぁと思います。
    もちろん、著者の解決策を否定しているわけでは決してありません。こういう姿勢は大事だとは思いますが、もっと大きな視点から、『問題解決が新たな問題が起きる』ように、僕たちはいたちごっこの輪から逃れられないのか……と、そっちの方に関心があります。
    部活動について、著者は『他国では見られない制度であり、廃止すべきだ』と言っていますが、他国は他国で別問題が浮上しているはずだし、何かしらの欠陥があるのはやむ無しなのかも知れません。あとは許容範囲かどうかの問題で、許容できる人と許容できない人との溝をどう埋めていけば良いのか……。
    僕の評価はAにします。

  • 宝くじのウソ
    「宝くじは当たらないと思っていたが、1等が当たる確率は0.0000001とは驚いた。それに1万円に付き5200円も国に入るとは、まさに暴利だ」

    安全性のウソ
    「リスクはゼロにできない。リスクゼロというのファッシズムの思想」

    事件報道
    「事件報道には裏がある。事件の報道する側される側、事件にした側など発表した意図を考える必要あり」

    ウソの種類
    1社交辞令としてのウソ
    2皮肉というウソ
    3その場の雰囲気が作り出すウソ
    4特定の組織または誰かを守るためのウソ
    5世論を誤らせる構造的なウソ

    つまり、日常的にウソはついているし聞かされている。原発が安全などというウソがまかり通っていたのもウソだと知っていたがそれを許していた土壌があったのだろう。

  • 何となく極論と言うか、ものごとを斜めから見ているという気もするが、妙に納得できる点も多い。
    ニュースの見方が微妙に変わるかも。
    著者と私はほぼ同世代らしい。そのあたりも共感が持てる理由か。
    面白い見方とは思っても、それで世の中が変わる程の説得力はないかも知れないが。

  • 今から10年前、2005年出版の新書本。当時の流行、ニュースを取り上げ、表の「ウソ」とその裏の真実を推論するという頭の体操本だ。今となっては歴史上のニュースとなってしまったネタばかりだが、当時の「ウソ」は未だに通用している。化学や技術の進歩はすさまじいが、人間の頭の中はあまり進歩していない。

    で、この古い時事ネタ本の読みどころは、2004年佐世保市の小学生の同級生殺人事件に触れているところだ。ご存知、10年たった現在、同じく佐世保市で女子高校生による同級生バラバラ殺人事件が世間を賑わせている。

    10年前の事件直後、教育者たちは命の大切さを教えることに注力し、テレビ局は事件を連想させる番組の放送を中止、弁護士は加害者の精神分析を求める。著者はそんな右往左往する世間を鼻で笑い、学生たちに一番必要なことは自分の命を自分で守る方法だと断言する。

    再び、佐世保市で殺人事件が起こり、本書を読んで思う。10年前、番組放送を中止したことの効果は検証されたのか、加害者の精神分析は活用されたのか、命の大切さを教える教育に意味があったのか。

    世間向けに繕っただけの「ウソ」は10年後、暴露されてしまった。それでも、世間は同じようなウソをつき続けるのだろう。

  •  久々に日垣氏著作を読む。読了後、確かに氏が言うように若干皮肉屋的発想を身につけたような気分になる。一部過激?な主張もあり、そこが面白い点でもある。
     恐らく綿密な取材から得られたバックデータをもとに主張を展開しているのだろうが、ほんの少しだけ軽く流せるようにしている(なっている)は氏独特の文体からだろうか?

  • 『新書七十五番勝負』(本の雑誌社)で渡邊十絲子さんがオススメしていた一冊。
    「何それ?オレオレ詐欺よりたち悪いじゃん!」と、つい言いたくなってしまうようなことばかり。
    いろんなことにダマされない人になりたい。

  • 時事問題に対して幅広い著作を持つ日垣隆氏による一冊。
    発行2005年当時の時事問題15点に関する"世間のウソ"を切り捨てる。
    本書での"世間のウソ"は、日常生活的な意味での"世間"というよりは、政府や大企業等の"体制のウソ"として取り扱っている。

    約200ページで15もの話題を取り扱うという関係からか、個々主張に対する根拠は薄いように感じた。著者の中に確証や裏付けがあるだろうことは感じ取れるのだが、それが書ききれていないように見える。
    また、「~なのは何故でしょうか。それはxx(政治家,役所,等々)がバカだからです」「既得権益を守ることしか考えていないからです」といった、魔法の言葉で打ち切りがちな点も残念。

    10年ほど前の新書なので時事評論としては賞味期限切れだが、社会の空気に流されないための気付け薬としては良い本だと思う。
    ただし、私のような知見と判断力に劣る人間が読むと 「いや、この本も結局、著者の視点から書いたものだから信用はできない。でも、明確に間違いを指摘できるかと言うとそれもできない。。」といったモヤモヤした気持ちになるので注意。

  • 7年前の本なので、今読むと古い内容だが、マスコミ報道の裏側を探る一種の疑り深さを身に付けることができる。
    ニュースの裏側をきちんと判断できる人間になりたいものだ。
    著者の表現は結構激しい内容でいいと思う。

    既に使用されなくなった警察の民事不介入という言葉。
    昔、家長に家内における一種の警察権があった名残と思われる。
    そんな民事不介入方針から脱却したことから、家庭内暴力や虐待が報道で取り上げらるようになった。

  • 日垣氏の書かれた本で、世間で出回っているという”嘘”を紹介して、本当?の内容が説明されている本です。このような本は両方の説を聴いた上で自分なりの判断を下したいと思っているので、そのためには良い題材だと思います。

    以下は気になったポイントです。

    ・胴元が搾取する率は、宝くじ(5.2割)、競馬(2.5割)は、スロットマシン(0.42割)、ルーレット(0.5割)と比較して大きい(p21)

    ・自殺死亡率は1958年がピーク(10万人あたり、25.7人)であり、当時は10~20代の若者が圧倒的に多かった、現在は50~60代の男性である(p26)

    ・ヒトインフルエンザは、H1N1(ロシア型),H2N2,H3N2(香港型),H3N8の4種類で、日本に世界中のワクチンの56%が備蓄されている(p37)

    ・鳥インフルエンザは、人から人への感染は現在まで1件も起きていない(p46)

    ・家畜産業において、極端にオスが少なく、遺伝的に単一化するので、生産効率は上昇したが、特定のウィルスに対しては弱くなる(p54)

    ・民事不介入の法則とは、1)みかじめ(紛争調停をヤクザに任せる)、2)家父長に警察機能を代行、が原則である(p116)

    ・家庭内で許されるのは、窃盗であり、暴行・障害・致死罪は許されない(p118)

    ・アメリカの民主主義(陪審制度)は、何倍かの候補者を選んでおき、双方の弁護士が納得する形で行うので、選定過程に莫大なマネーが動く(p173)

    ・2004年4月にIAEAは「日本の原子力計画は軍事目的でなく平和目的である」と公式に認定した、それまで核疑惑の真偽を確かめられてきた(p188)

    ・2004年6月28日にイラクでなされたことは、イラク支配の管轄が、米国防総省(ラムズフェルド)から米国務省(パウエル)に移ったことにある(p198)

  • 文章はあまりに直接的ですが、それくらい言わないと気がすまないくらいの怒りが筆者の中にあったのでしょう。特に安全性のウソ、人身売買のウソ、他国支配のウソあたりは自分も読んでて憤りが。

  • 快舌ジャーナリスト日垣氏が
    世間にはびこるウソを切りまくる!
    …ものらしい。要は時事批評エッセイですね。

    「宝くじは国家による搾取」
    「警察の『民事不介入の原則』は幻想」
    「某手鏡教授の報道はマスコミによるリンチ」

    などなど、相変わらずの独自の視点と文章で
    小気味良く世間をこき下ろして下さいます。

    人によって好みがわかれるスタンスだろうなあ。
    俺は好きですが。

    中身は他の著作より薄いので、☆3つ。

  • 宝くじのカラクリは面白い。一等が当たる確率は0.0000001だそうな。アメリカ人が一年以内に落電で死ぬ確率の方が10倍高い。勿論、一年で交通事故死する確率の方がはるかに高い。まあ、躍起に(或いは得意に)ペラペラ書くことでもないだろうけれど、という気持ちがどこかでしてしまう。

  • 世間を批判的に見るためには、こういう視点で見ることが必要なのね、と感じます。

    内容は、「宝くじのウソ」という身近な話題から始まり、「男女のウソ」、「部活のウソ」、「他国支配のウソ」、などなど幅広い分野で、批判的になれます。

    知らない間に、上手い具合に騙されていないか?ということを問うものですので、題名が「世間のウソ」というのにはしっくりこないのですが、それでも読んだ後に少し大人になれた気がします。

  • 素直に面白かったです。
    ウソというか、世の中には伝えられない事実、というものは確かに存在していて。
    じゃあ、それをどうやって見つけるのか、ってことですね。
    この本ではそういった点にはあまり触れられませんでしたし、
    少々過激な部分も多かったですが、考えるきっかけにできる本ではないかなと。

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世間のウソ (新潮新書)の作品紹介

ありもしない「民事不介入の原則」をタテに怠慢を極めてきた警察。「鳥インフルエンザで大量の死者が出る」と世間を恫喝しまくる困った専門家。「億万長者へのチャンス!」といいながら、一等の当選確率はわずか一〇〇〇万分の一にしか過ぎぬ年末ジャンボ宝くじ-。マスコミ、裁判官、ギャンブル、ニュース、そして超大国アメリカまで。世間を騙し、世論を誤らせるウソの数々。すべてのイカサマは、お見通し。

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