- Amazon.co.jp ・本 (188ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106101199
作品紹介・あらすじ
健康オタクが過ぎた家康、時代劇とは別人像「気うつ」の家光、内分泌異常で低身長症の綱吉、飲酒が高じて食道がんで逝った光圀、そして実は三人も将軍位に就いた障害者…。芝・増上寺にある徳川家霊廟で発掘された遺体や文献をもとに、歴代将軍を最新医学で診断してみると-。彼らはどんな養生法を心掛けていたのか、そして死因は、さらに世継ぎをもうけるための苦心とは?史実には顕れぬ素顔が見えてくる。
感想・レビュー・書評
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15人の将軍の平均寿命51歳。
初代家康公75歳
15代慶喜公77歳
7代家継公はなんと8歳で死去。
14代家茂公21歳と早かったなー。
9代家重公と13代家定公は脳性麻痺があったそうな、、、
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医師の本には、エビデンスに基づいた記述を期待してしまうのですが、ところどころ考察が飛躍しているというか、それだけで断定してしまっていいのかなぁ?と疑問に思うところがありました。
一方で、徳川将軍を健康の視点でまとめた本は他に知らないので貴重だとも思います。
したがって、事実を膨らませたフィクションと捉えると面白いと思います。 -
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#読了 #積読消化
篠田達明『徳川将軍家十五代のカルテ』(新潮新書)
13年もの。三河の大樹寺に納められている歴代将軍の位牌は等身大で作られている。
綱吉の身長がえらく低いのに興味をそそられた。
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徳川十五代将軍の歴史を医学的な視点から眺めていく篠田達明さんの本。
各世代で簡潔にまとめられた歴史に、混み入った話はないわかりやすい医学的な考察が加えられている感じで読みやすい本でした。
現代では深刻な問題になることのない疾病が猛威をふるったこと、また身長や子供の死亡率について等、医学的観点からの時代の差異を感じ取ることができます。
250年以上もの間「徳川」という1つの名前で続いてきた幕府の歴史や、医学的な考察もできるほど詳細な文献等の資料が現存していることにも改めて驚きました。 -
春に増上寺に行ってから気になっていて、
蔵書から発掘しての再読。
将軍職って本当に大変だったのね。
江戸城内はしきたりや伝統で雁字搦め。
人間関係は魑魅魍魎。
精神的にキツイ環境であるから故の病のオンパレード。
そして、徳川本家として子孫を
残さなければならないことが第一・・・。
それにしても記録ってすごい。
おかげで死因が推測できるのだもの。
あ、脚気って死に至る病だったのか~。
また、どんな病であろうが将軍でいられるシステムが
すごいと感じました。 -
思い込みと尾張藩への肩入れが目につき鼻につき
結局本当に文献ちゃんと読んでるのかしら…
と疑問な出来。
医者の先入観より、文献マニア的な人が
全部の記述を拾ってから
それを医師的判断で診察する本が読みたかったな。
少なくとも判断の根拠を具体的に提示すべき。 -
小長谷正明さんに続き、病跡学本を書くお医者さん…と思っていたら、文筆家としてはむしろこちらが先行だったようで。最近とみにご活躍の作家さんです。
それだけのことはあり、親しみやすく読みやすい。「徳川妻妾記」(高柳金芳)では「あり」となっている4代家綱の側室がいないことになっていたり、多少の「?」はあるが、新書の入門書ということで許容の範囲。楽しく読めます。おすすめ。
2016/3/29~3/30再読