大江戸曲者列伝 幕末の巻 (新潮新書 156)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106101564

感想・レビュー・書評

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  • ちゃんとした文献を基に、こんな軽い文章を書けるなんてとある意味感動した本。野口氏が「ラブラブ」という言葉を用いていてびっくりした(笑)。
    書かれている事は知らない事も多くて面白かった。教科書に載っているような有名な歴史人物も、感情移入せずにピリッとスパイスを利かせて紹介しているので自分で調べてもっと知りたくなってしまう。参考文献が非常に気になる一冊。

  • 太平の巻、幕末の巻ともに読み応え十分。

    皇族や将軍、勘定奉行、町奉行、武士、医者、町人、遊女にいたるまで、幕末の荒波に逆らい、切羽詰ってなりふり構わず生き抜こうとする人間模様が浮き彫りになっている。どれも悲劇的な結末であったりするのだが。。。

    江戸末期の不安定要素となった財政難、役人の腐敗、ないがしろにする貧困対策、人材難など、各ストーリーの中で、今の日本とリンクさせていく著者の洞察力が凄い。

    どのストーリーも読み飽きることなし。

  • まあまあ。可も無く不可も無く、あまり記憶に残らない。

  • 面白くて、サクッと読み終わりました。

  • (欲しい!)/新書

  • [ 内容 ]
    ペリーに抱きついたマジメ学者、アメリカ女性にもてた少年通訳、先祖の悪名が気になる大名、殺しを愛した勤王家、机上作戦では必勝の指揮官、銃弾に散った旗本、クリカラモンモンの歩兵差図役…など三十八人。
    歴史変動は万人が避けられぬ巨大災害だ。
    切羽詰まった現場のナリフリ構わぬ姿にこそ人の器が出る。
    いかに土壇場を切り抜けたか、あるいは切り抜け損なったか。
    目が離せない幕末ドタバタ人物誌。

    [ 目次 ]
    第1章 急転(ことわられた密航―吉田松陰;ペリーに抱きついた男―松崎純倹;能ある鷹は爪を剥がす―岩瀬忠震 ほか)
    第2章 狂乱(殺しのライセンス―岡田以蔵;昔はテロを辞さず―伊藤博文;幕末の二重スパイ―大庭恭平 ほか)
    第3章 残影(クーデター大好き―岩倉具視;江戸城に放火せよ―伊牟田尚平;軍師の末裔―竹中重固 ほか)

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

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    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 幕末は好きな歴史。人気者は取り上げられることは多いけど、顰蹙を買ったり、批判を浴びるような時代のスミを生きた人の物語は興味深かった。

  • いつの世も曲者という者はいるのですね。
    にやにやしながら読みました。
    クリカラモンモンって言葉が頭から離れません。
    岩亀楼喜遊さんがかっこいい。
    大久保彦左衛門さんおもしろかった。いやな爺さん過ぎる。

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著者プロフィール

野口武彦(のぐち・たけひこ)
1937年東京生まれ。文芸評論家。早稲田大学第一文学部卒業。東京大学大学院博士課程中退。神戸大学文学部教授を退官後、著述に専念する。日本文学・日本思想史専攻。1973年、『谷崎潤一郎論』(中央公論社)で亀井勝一郎賞、1980年、『江戸の歴史家─歴史という名の毒』(ちくま学芸文庫)でサントリー学芸賞受賞。1986年、『「源氏物語」を江戸から読む』(講談社学術文庫)で芸術選奨文部大臣賞、1992年、『江戸の兵学思想』(中公文庫)で和辻哲郎文化賞、2003年、『幕末気分』(講談社文庫)で読売文学賞、2021年に兵庫県文化賞を受賞。著書多数。最近の作品に『元禄六花撰』『元禄五芒星』(いずれも講談社)などがある。


「2022年 『開化奇譚集 明治伏魔殿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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